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Photo bysakuramochi925

感情の煮込み時間

    今日、ずっと機嫌が悪かった。
    正確には、少しずつ機嫌が悪くなっていった。


    朝、仕事で引っかかることがあった。

    その時は、そこまで怒っていなかったと思う。

    相手の言い分も分かったし、自分にも改善の余地はある気がした。

    だから、その場では一旦飲み込んだ。


    終わった話のはずだった。
    でも、終わらなかった。

    昼になり、夕方になり、夜になる。

    ふとした拍子に「そういえば」が積み重なっていく。

    あの時の言葉、あの瞬間の表情。

    よく考えたら、やっぱりおかしくないか。

    そんな風に、少しずつ材料が追加されていく。


    そして気づく頃には、朝よりずっと腹が立っている。


    私は昔から、こういうところがある。

    その場で感情が爆発することはあまりない。
    一旦持ち帰って、相手の事情を考え、自分の落ち度を探す。

    でも、そこで終わらない。

    時間をかけて反芻しているうちに、当時は見えていなかったものが見えてくる。

    点と点が繋がり、違和感に輪郭ができる。

    そうしてようやく、「ああ、私はあの時、腹が立っていたんだ」と気づく。


    根に持つ、と言えばそうなのかもしれない。

    でも、少し違う。

    忘れられないわけでも、執着しているわけでもない。

    ただ、煮込んでいるのだ。


    感情が完成するまでに、時間がかかる。

    だから私の怒りは、いつも遅れてやってくる。


    そしてたぶん、それは怒りだけじゃない。

    誰かを大切に想う気持ちも、ふとした瞬間の気づきも。

    その場では名前のつかなかったものが、
    時間をかけて、私の中で確かな形になっていく。

    私は感情を瞬間的に理解するのではなく、
    じっくりと煮込んで理解するタイプらしい。

    今日の不機嫌も、長引いていたわけではなかった。

    ただ、ゆっくりと完成していただけだった。

     
     
    INTP女。 日常のことや、考えたことを途中のまま書いています。 うまく言葉にできない感覚を、そのまま残せたら。

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