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沙石の城(させきのしろ) オルタナティブワヌルド

    江戞

    「圌を吉田城に連れおいかなくおはいけない。」

    「装眮を起動しおくれ。」

    「タむミングが重芁になる。」


    17䞖玀末の曞物ずされる、牛窪蚘(うしくがき)は東䞉河地方の地域史料。

    その䞭に「吉田城築城の背景が曞かれおいる」ずされおいる郚分がある。

    芁玄するず、豊川(ずよがわ)の流れによっお、川の底が深くなっおいるので、氎害防止の為に、入道ガ淵(にゅうどうがぶち)の倧半を埋めた方がいいず協議があった。

    老人は深い淵には䞻(ぬし)がいるから、祟りがあるぞず蚀う。

    瀟を祭っお、吉祥山の魂を入れた埌に、岡の土を入れる。

    そうすれば、氎の流れはなだらかになり、吉祥廊の願いは達成するだろう。

    「吉田城築城の背景が曞かれいる」ずされる文章だが、牛窪蚘に曞かれおいたのは、「川陀ノ為ニ」だった。

    氎害防止の為に、どうしたら良いかが曞いおた。

    入道ガ淵があった事ず、吉祥廊ず曞かれおいる事が分かる。

    廊(ろう)ずは囲いの事、又は、2階以䞊の建物を指す。

    よっお、吉田城は、昔は吉祥廊ず呌ばれおいた。

    城ずは
    「歊家や城䞻などが日本囜内の敵察する歊力集団から守るための防衛斜蚭」
    ず、されおいる。

    吉田城築城の背景は城䞻の防衛斜蚭では無く、氎害察策の為だったず蚀うのだろうか

    牛窪蚘には

    「先川瀟ヲ祭テ 同囜吉祥山ノ塊ヲ入レ゜メ」

    ず曞かれおいる。

    豊橋垂の北端に吉祥山(きちじょうざん)がある。

    叀墳矀があり、呚囲の山々にも叀墳や石垣が200基以䞊。

    吉祥山にいた人達は石を積む文化を持っおた。

    その人達が䜜った石の囲い。

    それを吉祥廊ず呌んでいたず考えられる。

    牛窪蚘に曞かれおいる
    「吉祥廊ハ成就ス」
    吉祥山の人達が䜜った石の囲いの目的、思いずは䜕だったのだろうか

    吉田城の石垣は、吉祥山にいた人達が䜜った物で、その跡地に、築城したず考えた方が、牛窪蚘の内容に筋が通っおくる。

    石垣を芋るのが奜きな私だが、豊橋に20幎以䞊䜏んでいるのに、䞀床も吉田城に行ったこずがない。

    吉祥廊ず呌ばれおいた石の囲い、
    「よし、行っおみよう。」

    そう決めるず䞍思議にワクワクしおきた。

    䌑みの日は予定が詰たっおいるが、行けたら行こう。

    そう思っおいるず、䌑みの圓日、予定が党お無くなった。

    吉田城に珟地調査に行った。

    牛窪蚘には入道ガ淵があったず曞いおいた。

    珟圚の吉田城ず共通するのは、入道櫓(にゅうどうやぐら)である。

    入道櫓の堎所は、豊川の流れが圓たる堎所の䞊にある。

    豊川の流れによっお、川の底が深くなる堎所。

    その䞊に入道櫓がある。

    吉田城の叀地図の看板を芋おいたら、お爺さんが話しかけおきた。

    「この地図は芋難いだろ」

    このお爺さんは地元の人で、小さい頃から、吉田城呚蟺で遊んでいたずいう。

    「そこの道は昔は無かった。」

    「豊川で子䟛の頃、泳いでいたが、身寄りのない子ばかりが、事故に遭っお亡くなった。」

    「昔、東海道の吉田には、銖切り堎があり、そこには癜い蛇がいた。」

    色々なこずを教えおくれた。

    「貎重なお話しを、ありがずうございたした。」ずお瀌を蚀っお、入道櫓の䞋を芋に行った。

    豊川ず朝倉川の合流地点で、川の底が深くなるのは、容易に想像できる。

    入道ガ淵はここにあった。

    ずいう事は、櫓の名前は理由があっおその名前になるのか。」

    豊川に面しおいる堎所には、「川手櫓」がある。

    川手の意味は、

    「川を埋め立おた。」

    川を埋め立おた堎所にあるから、川手櫓。

    法則が分かっおきた。

    南東の䜍眮にあるから、蟰巳櫓(た぀みやぐら)

    千貫櫓(せんがんやぐら)は、織田信長が
    「あの櫓を萜ずした者には、千貫文(1億円〜1億5千䞇円)の銭を䞎える」
    ずしたこずが由来になっおいる。

    習った歎史ずは違うが、雷櫓は雷であるため、電気的な蚭備だず考えおみる。

    では、鉄櫓は

    珟圚、吉田城にあるのは、鉄櫓(くろがねやぐら)である。

    この櫓は、1954幎に埩元された。

    だが、この櫓は鉄櫓では無い。

    私達が芋おいるのは、入道櫓に䌌おいる櫓である。

    鉄櫓を埩元するには、資料が無かったからだ。

    鉄櫓があった堎所に、入道櫓に䌌た櫓を建おた。

    鉄櫓の鉄は「くろがね」ず読むが、くろがねは鉄なので、鉄に関係する櫓ずなる。

    鉄は歊噚の意味もある。

    鉄か歊噚を保管しおいたのだろうか

    それずも鉄で䜜られた櫓だったのか

    埌幎の倪錓櫓は、倪錓があったず考えられる。

    あず぀の評定櫓、着到櫓(ちゃくずうやぐら)は、意味がよく分からない。

    評定の意味は、
    「物事の成瞟・質・䟡倀・等玚などを決定するこず」

    評定櫓は、䜕かを評定するための櫓ずなるが、䜕を評定しおいたのか

    問題は、着到櫓である。

    到着では無い。

    公匏では、城に到着した兵を、将がチェックする。ずなっおいる。

    じゃ到着櫓でええやん。

    着到に意味があるはず。

    着到の意味は、
    「䞭䞖の歊家瀟䌚では、出陣呜什を受けた歊将が参着したこずを蚘した文曞を「着到状」ず呌び、恩賞の蚌拠ずされおいた。

    倧将や奉行が承認の文蚀ず花抌を加えお返す。

    着到は、この着到状の略語ずしお䜿われおいた。」

    簡単に蚀えば、城に持っお来た曞類を確認、捺印しお返しおいた。
    その曞類のこずを、着到状ず蚀う。

    珟代では、着到も到着も同じ意味だが、圓時は違ったはず。

    着到櫓は、持っお来た曞類をチェックする櫓。

    これで良いず思う。

    私達の持぀城のむメヌゞは、時代劇のチャンバラである。

    どうしおも、城は戊囜時代のものであり、戊いの堎になっおしたう。

    牛窪蚘を読み解くず、石の囲いは、戊囜時代よりも前にあったこずが分かる。

    ぀たり、叀い石垣ず新しい石垣が混圚しおいる。

    叀い石垣は、完成床が高いが、幎代が進む連れお、粗悪なものになる。

    なんにでも蚀える事だが、だいたいそんな感じである。

    叀い石垣の郚分は戊囜時代より前である。


    「お疲れさた」

    「キヌワヌドは䌝わったようだ。」

    「気付くかどうかは圌次第だ。」

    譊報が鳎り響く。

    「「たずい状況だ。」」

    「「奎らが䟵入しおきた」」

    「「リンクを切っお応戊しおくれ。」」

    戊闘音が近づいおくる。

    「ここでリンクを切るず、同じ圌を芋付けられない。」

    「「お前が戊わなきゃ勝おないんだ」」

    次元刀で装眮を砎壊し、走っお行く。

    「「やはりバリアでこちらの歊噚が匟かれる。」」

    「「察抗できるのは、それしか無い」」

    「次元刀での物理的攻撃か。」

    回転しながら敵を切っおいく。

    敵の匟は圓たらない。

    匕き金を匕く気配を察知しおいるからだ。

    敵を殲滅したが、船のダメヌゞは倧きく、埩旧にかなりの時間がかかった。


    城䞻を守るための城、その前に䜜った石垣、䞀䜓䜕のための石垣だったのか

    日本党囜に石垣は存圚しおいる。

    䞖界にも存圚しおいる。

    同じ目的なのだろうか

    別の城も吉田城の様に違う呌び名を持っおいたのだろうか

    謎は深たる䞀方だ。

    入道ガ淵には䞻がいるから埋めるず、祟りがあるず曞いおいた。

    吉田城に居たお爺さんの話しでは、身寄りのない子が亡くなった。

    祟りはただ生きおいるように感じる。

    ん 祟り タタリ

    鉄櫓 評定櫓 着到櫓

    たたり 鉄

    有名なアニメで䞻人公が、初めおたたら堎を芋た時、

    「たるで城だな」

    ずいう台詞があった。

    たたら補鉄

    たたら堎だったのか

    いやいや、そんな銬鹿な考え。

    語呂が䌌おいるだけだ。

    だが、たたら堎が城に䌌おいるずしたら

    戊囜時代の前は、たたら堎ずしお機胜しおいたのか

    仮説ずしお、戊囜時代の前、吉田城は、たたら堎だった。

    この目線で、考察しおみる。

    たたら補鉄ずは、叀代から近䞖の間行われた、日本独自の䌝統的補鉄法で、砂鉄ず朚炭を䜿甚し補錬する。

    日本刀の材料ずなる玉鋌を䜜っおいた。

    原料を産地で芋おみるず、砂鉄は田原から、炉の粘土は岡厎から、朚炭は皲毛湿原から入手できる。

    調べればもっず近くから入手できたかも知れない。

    吉田城の近くには鍛冶町がある。

    吉田鍛冶は有名で、東海道の衚通りには、40軒以䞊の鍛冶屋が営業しおいた。

    圓時の鍛冶屋は、裏通りにあるのが普通で、衚通りにあるのはずおも珍しい。

    䞻に蟲具の修理をしおいたのだが、修理には、時間がかかるので、その間、吉田の町で遊女ず遊んでいたずいう。

    愛知県内では、いただ補鉄遺跡が発芋されおいない。

    岐阜、䞉重、静岡でも、補鉄遺跡は極めお少なく、空癜地垯ずなっおいる。

    城は工堎の様な堎所で、金、銀、銅、鉄を䜜っおいたずしたら、この謎は䞀気に解決する。

    「「圌を発芋した。」」

    「倧阪に䜏んでいるのか豊橋に戻さないず。」

    「その仕事ではダメだ。」

    「君は補鉄に関わらなければ。」

    「「方法を探そう。」」

    「必ずルヌトがあるはずだ。」

    パラレル専甚の立䜓的なモニタヌには、結果たでの線が衚瀺されおいる。

    「「ルヌトを発芋した。」」

    モニタヌには、新しい赀い線が衚瀺された。


    「着陞の準備をしおくれ。」

    「研究宀ずロフトの䜍眮を合わせるんだ。」

    船はアパヌトず重なる様に着陞する。

    䜍盞が垞に倉化する船は、同じ空間に存圚しおいるが、芋る事も觊れる事も出来ない。

    「「これから䜕をする぀もりなんだ」」

    「圌の䜓内にリンクを䜜る。」

    「リンクはあらゆる物に繋がるこずが出来る物だ。」

    「この船のデヌタバンクにもアクセスできるだろう。」

    「圌には䜿呜がある。」

    「私達は手助けをするだけだ。」

    「圌の䜿呜のために。」


    倧阪の䌚瀟に就職した私は、犏井県で研修埌、愛知県豊橋垂にある工堎で勀務する事になった。‚‚私が䜏んでいたアパヌトは䌚瀟が借りおいお、‚‚K ロフト付き‚‚リビング6.9åž– キッチン3垖‚‚ロフトは䞭腰で移動できる高さで、玄関、キッチン、お颚呂、トむレの䞊がロフトのスペヌス。

    ロフトはずおも広く、䜿いやすかった。‚‚始めは、リビングで寝おいたが 、リビングを広く䜿うために、ベッドは凊分し、ロフトで寝る事にした。‚‚私の仕事は、補鉄所にあるガス発生装眮の運転管理。‚‚仕事に慣れた私は、亀代勀務のシフトに入った。
    ‚倜勀をするようになり、生掻のリズムが狂い始めた。‚‚ロフトで寝るようになっおから、朝も昌も倜も関係無く、金瞛りになるようになった。

    亀代勀務をしおいお、リズムが狂っお、金瞛りになるのだず思っおいた。
    ‚それは毎日続いた。‚‚金瞛りになっおも、動けないだけで、幜霊の気配や話し声は聞こえたりし無いが、意識ははっきりしおいた。‚‚ただ動けない。‚‚ある時から、金瞛りになる盎前の感芚が分かるようになっおきた。‚‚ザザッ ザザザッ‚‚たるで、肉䜓ず魂のリンクが切られおいる様だ。

    うずうずしおくるず、このザザッずなっお、頭が倉な感芚になり、ドヌンず金瞛りになる。

    これを毎日繰り返しおいた。

    たた金瞛りか。

    ザザッザザザッ、ドヌン

    今回は違った、金瞛りになった埌、倧音響で、音が鳎っおいる。

    耳元に倧きなスピヌカヌが眮かれおいる様な、グワングワン倧きな音が鳎っおいる。

    この倧きな音は、金瞛りになるず、必ず聞こえるようになった。

    今日も動けないし、グワングワン聞こえるし、䜕なんだろうか

    そう思っおいるず、䜓がスヌず、浮かび始めた。

    目が芚めるず、垃団の䞭にいる。‚‚だが、床から50CM皋床、浮かび䞊がっおいる感芚だった。‚‚私は垃団の䞭に、だが私は浮かんでいる。‚‚浮かんだのは、私自身であり、これを霊䜓や魂ず蚀うのか‚
    この䜓隓は、次第に回転するようになった。‚‚䞋を向く時もある。

    重力は感じおいる。‚‚䞀定の速床で、あらゆる方向に回転する。‚‚止める事はでき無い。‚‚胃のバリりム怜査の様だ。‚‚金瞛りず、倧きな音、䜓が浮かぶのにも慣れおきた頃、倧きな音の䞭に、埮かな声が聞こえるこずに気が付いた。
    ‚倧きな音が邪魔しお、集䞭しなければ、聞き取るこずができない。

    集䞭しおその声だけを聞いおいた。‚‚聞いたこずが無い蚀葉で、話しをしおいる。‚‚理解できない。‚‚耇数いるようだ。‚‚私を取り囲むように声がしおいる。‚‚倚い時で6人。‚‚い぀も同じ声が聞こえる。

    声の質が女性だ。‚‚この声は1人だけ。

    リヌダヌなのか

    必ずその声は聞こえおいた。

    私は霊感が䜎いから、ちゃんず聞こえないんだず、思っおいた。‚‚きっずこのアパヌトは幜霊の通り道で、幜霊の圱響でこんな䜓隓をしおいるんだず。

    深くは考えおいなかった。



    「リンクは機胜しおいる。」

    「きっかけずなる映像も流した。」

    「20幎埌に飛がう。」

    「「䜕故20幎埌なんだ」」

    「別のきっかけが無いず圌は気付かないからだ。」

    「このリンクは別のパラレルで、別の䜿呜に䜿われる。」

    党おは繋がっおいる。

    歩んできた人生には、党おにおいお意味がある。

    #創䜜倧賞2025 #ミステリヌ小説郚門

     
     
     

    江戞

     
     
    普通の䌚瀟員です。 蟛い事もある。 だが、自分を信じお、前に前に進んで行く。

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