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Photo bysaya_hoshikage38

最大公約数は煮物


     私は、料理が特別好きでもなければ嫌いでもありません。必要に迫られて作っているうちに慣れただけのことです。今でも手の込んだ料理は作りません。

     平成5年の新婚当時、主人の両親と祖母、弟と同居で、6人家族でした。 

     初めのうちは、何も分からずに、自分の考えで献立を決めていました。鮭のムニエルを作ったところ、帰宅した義母から「バター臭い」と嫌味を言われました。義母は醤油味、味噌味が好みで、洋風の料理が苦手でした。祖母からも、「バターは不得手だ」と打ち明けられました。
     義父は、その頃歯が弱っていて、ぐらぐらし始めていたので、固い食べ物が苦手でした。祖母からは、炊飯器の水を多めにするように言われました。米8合に対して、水は9合のメモリでした。

     両親と祖母は魚派でしたが、主人と弟はまだ若かったので、肉を食べたがっていました。

     共通して好きな食べ物にはカレーもありましたが、肉の好みが分かれました。私も含め、若い3人はゴロゴロしたカレー用の肉が良くても、両親は豚こま切れ肉やひき肉を好みました。カレーの辛さの好みも、それぞれ違うので、辛口と中辛の二種類作りました。

     家族の反応を見ながら日々料理を作った結果、最大公約数は煮物だと分かりました。煮物ですと、夏以外は、翌日温め直して、弁当にも使えます。私は手鈍いので、前日の煮物を弁当の一品に回すことで楽をしました。
     子供が生まれてからは、煮物は、離乳食にも使えて便利でした。

     さらに、野菜の頂き物を上手に利用して、食費を抑えることも要求されました。家を建てて半年位でしたので、家のローンが目一杯組まれていたからです。

     煮物は量が多く、計って作ったことはありません。いつも目分量です。

     材料に関しては、とにかくある材料優先でした。凍み豆腐を頂いた時は凍み豆腐を入れたり、いんげんを頂いた時はいんげんを入れたりします。


     筍を頂いた時の材料の例

     筍
     じゃがいも
     人参
     しいたけ
     さつま揚げ
     昆布
     こんにゃく


     大根を頂いた時の材料の例

     大根
     人参
     里芋
     鶏肉
     昆布
     こんにゃく
     しいたけ


     じゃがいもや玉ねぎを頂いた時の肉じゃが  の材料の例

     じゃがいも
     玉ねぎ
     人参 
     豚肉
     糸こんにゃく
     いんげん
     車麩

     材料は奇数です。5品の時もありますが、7品がほとんどです。

     もし、一つだけ煮物の工夫をあげるなら、最後に入れる調味料の醤油を2回に分けることです。やや薄めの色で煮ておき、2回目で味を決めます。子供の離乳食には、醤油を1回入れた時の薄めの煮物を使いました。

     10年位経ってからは、2回目には普通の醤油ではなく、濃厚調味料やだし醤油を使うようになりました。

     料理は慣れが大事です。私の煮物は、数多くこなしたから、みんなに喜ばれる味になったのだと思います。それともう一つ、人生の色々な経験が隠し味になっているのかもしれません。

     

     
     
    主婦です。 昔の思い出を綴った詩や手記、 最近浮かんだ日常的な詩や手記を 少しずつ載せて行きます。

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