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pumpkin_tarte
[エッセイ]声だけは一丁前
声が大きいとよく言われる。
喋り声も、笑い声も。
ボリュームを小さくしても声が大きいと注意される。
声を小さくすると自分が、自分じゃないみたいでおかしくなる。
耳が遠くなるほど、自分の声が大きくなるらしい。耳だけおじさんな僕は、はたから見ればお爺さんだ。
中学生の時、陸上部に所属していた。
記録会は出れるものの、大会になると出場出来る人数に制限があり、出られなかったりする。
ある日、顧問に集められた。
「大会に出たい気持ちはあるか?」
1人ずつ聞かれていた。
「はい!」とただ大きい声で返事をした。
後日、また集められた。
1人ずつ名前を言われ、僕が入り、ライバルが落ちた。
メンバー入りした理由は「声が大きいから」らしい。
声が大きいことはいい事だと知った。
その時だけ。
学校生活では、怒られる。
色んな努力をしても
テストで良い点数取っても
褒められない。
ただ部活で大きい声を出せば褒められた。
部活のメンバーに言われた。
「本当、声だけは一丁前だな」
ただ耳が悪い人間が、声だけでアピールする。
雑音だしかないのだろう。
今ではノイズキャンセリングのヘッドホンが売られているらしい。
みんなつけたら、僕の声が消える。
あの時みたいに、もう褒める人はいない。
