メインコンテンツへスキップ
見出し画像

幸福は義務である

    幸福は権利であると共に義務でもある

    別の記事で「幸福は権利である」と書きましたが、

    記事→「幸福は権利である」

    幸福は権利であるとともに
    義務でもあると考えます。

    もちろん法的な義務はありませんが、
    道義的には、そう考えた方が良いと思うのです。

    自分が幸せになることで周りの人も幸せに

    ~~~~~~~~~~~~~~~
    なぜ幸福を義務と考えるか?
    ~~~~~~~~~~~~~~~
    一言で言うと、自分が幸せになることが、
    周りの人の幸せにつながるからです。

    逆に自分が不幸だと感じることは
    周囲の人びとの幸福感を低下させます。

    幸福というと、どうしても
    我々は個人的問題ととらえがちですが、
    家族や職場、組織、社会全体の問題なのです。

    幸福とは自分ひとりの問題ではなく、
    家族の一員として家族の幸福の問題
    としてとらえること、

    従業員幸福度の観点からは、
    従業員として、あるいは
    管理者、経営者として幸福になることに
    大いに意義があると考えます。

    「幸福になる義務」(アラン)

    「三大幸福論」のひとつとして有名な、
    アランの『幸福論』には
    「幸福になる義務」と題した一節があります。


    「幸福になる義務」
    幸福であることが他人に対しても義務であることは、十分に言われていない。幸福になるという誓い以上に、愛のうちにおける奥深いものは何もないのである。
    自分の愛する人たちの倦怠、悲しみ、不幸以上に、克服し難いものがあろうか。
    男も女もすべて、幸福というものは、といっても自分のために獲得する幸福のことだが、それはもっとも美しく、最も気前のいい捧げ物であるということを、たえず考えるべきであろう 。

    アラン『幸福論』白井健三郎訳、集英社文庫、pp.285-287.


    愛する者に対して自分が幸福であることの意義

    また、哲学者の三木清は『人生論ノート』の
    「幸福について」でこのように述べています。


    幸福は徳に反するものでなく、むしろ幸福そのものが徳である。もちろん、他人の幸福について考へねばならぬといふのは正しい。しかし我々は我々の愛する者に對して、自分が幸福であることよりなほ以上の善いことを爲し得るであらうか 。

    三木清『人生論ノート』、Kindle版「幸福について」

    ある人の幸福は、その人の気持ちに
    共感する人との間で共有されます
    。

    ゆえに幸福となる責任が生じ、
    それを自らに義務として課すことも
    大切なことだと考えます。

    幸福は共鳴、増幅し周囲の人びとの幸福に影響

    個人の幸福は、二つのかたちで
    周囲の人びとの幸福に影響を与えます。

    ひとつは外面的行動で、
    もうひとつは内面の心理への共感というかたちで。

    幸せを実感している人は必ず外面に表れる


    幸せを実感している人は、
    必ずそれが外面に表れる
    ものです。
    そして、他の人をも幸福にします。

    先ほど引用した「幸福について」で、
    三木清はこのように述べています。


    機嫌がよいこと、丁寧なこと、親切なこと、寛大なこと、等々、幸福はつねに外に現はれる。
    歌はぬ詩人といふものは眞の詩人でない如く、單に内面的であるといふやうな幸福は眞の幸福ではないであらう。幸福は表現的なものである。
    鳥の歌ふが如くおのづから外に現はれて他の人を幸福にするものが眞の幸福である。

    三木清『人生論ノート』、Kindle版「幸福について」

    たとえばタクシーに乗って、
    運転手さんが活き活きと
    幸せそうに働いている様子、
    明るいあいさつや、
    最高のサービスを提供しようと
    使命感をもって働いている態度に接すると、

    客の自分まで幸せな気分になり、
    その日一日中気分がよいものです。
    誰しもこのような経験はあるでしょう。

    また、外面だけでなく、
    相手が内面で幸せを感じている様子、
    あるいは不幸を嘆き悲しむ様子に
    人は共感するものです。

    親しい間柄、愛情で結ばれている家族や恋人、
    親友の間では幸福の共感の絆は
    一層強い
    ものとなります。

    「共感」とは他人の幸福をかけがえのないものと感じる心

    アダム・スミスは『道徳感情論』の
    「共感について」で、こう述べています。

    いかに利己的であるように見えようと、人間本性のなかには、他人の運命に関心を持ち、他人の幸福をかけがえのないものにするいくつかの推進力が含まれている 。

    アダム・スミス『道徳感情論』高哲男訳、講談社学術文庫、p.30.

    「共感」のネットワークの有無、強弱は、
    個人の人間性や相互の関係の強さによって
    異なるにしても、人間に備わった普遍的な性質
    のように思えます。

    幸福は「共感」という能力によって、
    集団の中で相互に共鳴しあい、
    増幅するものです。

    このことは家族関係、地域のコミュニティ、
    従業員幸福度(EH)を考える上で
    非常に重要な意味を持つと考えます。

    幸福は相互に影響し増殖していく

    幸福とは、
    ばらばらに存在する個人の価値だけではなく、

    相互に影響しあい、増殖していく
    ダイナミックな相乗効果のネットワーク
    なのです。

    従業員幸福度(EH)の高い会社は、
    顕著な成長を達成している例が多いことが
    知られており、
    私の調査データでもそのことは裏付けられます。

    なぜ従業員幸福度(EH)の高い組織は、
    その原動力として幸福の共鳴と共感で
    増殖していくネットワークの相乗効果が
    働いていると考えます。

    逆に「不幸だ」と感じる人が多ければ
    幸福のネットワークは、
    どんどん収縮する負のスパイラルに陥ってしまい、組織の衰退をもたらすでしょう。

    幸福が増殖する共感のスパイラルが鍵

    まとめをすると、
    「私は幸福になる義務』があると考えることが
    自分だけにでなく周りにも良い影響を与える
    ということです。

    しかし、不幸な気持ちのときに
    無理に幸福と思い込もうとすることで
    負担を感じたり、罪悪感を感じては本末転倒です。

    自然にそういう気持ちにも向き合うことも
    大切です。

    そうではなく、少し心に余裕があるときには
    「私の幸福感が周囲の人々の幸福と関係している」
    ということを考えてみると良いということです。

    ***********************
    幸福が増殖する共感のスパイラルを作り出し、
    家族みんなの幸せや、地域社会の「幸福度」、
    会社、組織の従業員幸福度(EH)を高め、
    ひいては社会、組織、国家の発展をももたらす鍵
    ***********************

    となるでしょう。

    最後まで記事を読んでいただき
    ありがとうございます。

    今後も幸福に関連する記事を
    毎週数回は投稿してまいりますので、
    好き・コメント・フォローなど
    いただけますとありがたいです。
    イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男*プロフィール*

     
     
     
    幸福、従業員幸福度をライフワークとするコンサルタント。2013年世に先駆け「従業員幸福度(EH)調査® 」開発。熊本大学文学部哲学科芸術学コース卒。(株)ビジネスコンサルタントでコンサルタント、執行役員。㈱イマージョン専務取締役を経て2019年イーハピネス(株)設立。

    あなたへのおすすめ