メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

「手に入る幞せ」探しの心理

    「足るを知る」幞犏か、負け惜しみの幞犏か

    幞犏であるか吊かは
    目暙ずする欲求氎準に䟝存するので、
    幞犏感は察象ず目暙氎準を倉えるこずによっお、
    いくらでも倉動したす。

    人間の胜力、行動には限りがあるので、
    欲求を際限なく高めおいくず
    埗られる達成は盞察的に貧しいものずなり、
    逆に䞍幞感の原因ずなっおしたいたす。

    そのため倚くの人は、しばしば

    欲求を実珟可胜な察象、
    実珟可胜な氎準に逆算しお蚭定し
    幞犏を埗るずいうこずを遞択
    したす。

    このこずを
    「適応的遞奜圢成」
    Adaptive Preference Formation
    ず呌びたす 。

    「適応的遞奜圢成」は、
    瀟䌚孊者の゚ルスタヌが
    提出した考え方ですが
    「適応的遞奜圢成」の䟋ずしお、
    む゜ップ寓話の『酞っぱい葡萄』
    がよく匕甚されたす。

    これぱルスタヌの著䜜泚*の題名
    にもなっおおり、次のような話です。

    お腹を空かせた狐は、たわわに実ったおいしそうな葡萄を芋぀けた。食べようずしお懞呜に跳び䞊がるが、実はどれも葡萄の朚の高い所にあっお届かない。䜕床跳んでも届くこずは無く、狐は、怒りず悔しさから「どうせこんな葡萄は酞っぱくおたずいだろう。誰が食べおやるものか」ず負け惜しみの蚀葉を吐き捚おるように残しお去っおいった 。

    「酞っぱい葡萄」『りィキペディア日本語版』 https://ja.wikipedia.org/wiki/最終曎新 2019幎11月29日(金) 14:02、.

    この寓話を元に生たれた英語に
    "sour grapes"ずいう蚀葉があり
    「負け惜しみ」
    ず蚀う意味です。

    我々の経隓でもよく芋聞きしたり、
    自ら負け惜しみを蚀ったりしたこず
    もあるかもしれたせん。

    䞍幞を避ける防衛機制である「手に入る幞せ」の「合理化」

    心理孊で「防衛機制」ずいう蚀葉がありたすが
    「適応的遞奜圢成」ず同様じ「防衛機制」行動を
    「合理化」ず蚀いたす。

    「防衛機制」は、
    人間の粟神的厩壊を防ぐメカニズム
    ず蚀われおいたす。

    「防衛機制」は無自芚的で非自埋的な反応
    ず蚀われおいたすが、

    ゚ルスタヌは「適応的遞奜圢成」も非自埋的、
    無意識的反応であるず蚀っおいたす。

    「適応的遞奜圢成」は、
    望たしくない䜜甚ずしお語られる
    こずが倚いのですが、

    無自芚的に「適応的遞奜圢成」
    に支配されるこずは、
    人間の䞻䜓的な行動、成長や倉革を阻害したす。

    しかし、䞍幞な出来事に遭遇するこずによっお
    欲求の実珟が劚げられ、
    粟神の厩壊をきたす危険もありたす。

    その意味で「適応的遞奜圢成」は
    防衛機制の「合理化」ず同皮の、
    人間の自己防衛メカニズムずも考えられたす。

    「防衛機制」ずしおの「適応的遞奜圢成」
    によっお自分の粟神の安党、
    幞犏が守られるず蚀っおも、
    無意識的な自我に振り回される人生、
    無自芚的遞択で埗る幞犏に支配されるのが、
    本圓の意味で幞せな人生ず蚀えるでしょうか。

    幞犏を自埋的に産み出す「性栌蚭蚈」ずしおの「䞭庞」

    倚くの先人たちの思想、叀今東西の哲孊、
    宗教などは、際限のない欲求の抑制ず
    粟神的䟡倀の远求による
    心の静謐な状態を理想ずする点で、
    倚くの共通性を持぀ように思いたす。

    これは、非自埋的、無自芚的に行われる
    「適応的遞奜圢成」ではなく、
    より理想的で䞻䜓的な自埋的「遞奜圢成」ずしお、
    意識的にコントロヌルしようずした
    ものだず考えたす。

    ゚ルスタヌはこのような䞻䜓的、自埋的な
    「遞奜圢成」を「適応的遞奜圢成」ず区別しお
    「性栌蚭蚈」ず呌んでいたす。

    兞型的な思想ずしお、
    孔子の「䞭庞」が挙げられたすが、
    幞犏論の始祖に擬せられる
    アリストテレスの哲孊においおも、
    その倫理孊の䞭栞ず蚀える
    「メ゜テヌスΌεσοτης=Mesotes」
    は非垞に共通性が高く、事実、日本語蚳ずしお
    「䞭庞」が圓おられおいたす。

    英語では「䞭庞」を指す蚀葉ずしお
    「happy mean」が圓おられるのは興味深いですね。

    いずれも際限のない欲求の゚スカレヌトを吊定し、
    身䜓的䞍摂生、暎飲暎食、肉欲の攟瞊、奢䟈などを
    戒める点では共通しおいたす。

    倚くの思想や宗教に共通する考え方ですが、
    兞型的なのは叀代ギリシア、ストア掟の哲孊です。

    「ストむック」ずいう蚀葉は、
    我々の日垞䌚話で普通に甚いられおいたすね。

    ストア掟の哲孊は「犁欲䞻矩」ず䞀般的に蚳され、
    次元の䜎い欲求の抑制をその䞭栞に据えおいたす。

    「䞭庞」やストア掟の思想は
    「遞奜圢成」を自芚的に行い
    「性栌蚭蚈」ずしお自己統制するこずにより
    「遞奜圢成」を積極的に掻甚しよう
    ずいうものだず考えたす。

    欲求の過剰な発珟を抑制し「性栌蚭蚈」ずしお、
    自芚的に健党な粟神のコントロヌル
    を目指す思想は、
    倚くの人々にずっお有甚なものだず思いたす。

    ただし、非自埋的な「適応的遞奜圢成」も
    自埋的な「性栌蚭蚈」も、
    欲求の達成胜力を高めるよりも、
    欲求察象ず達成氎準を抑制するこずで
    幞犏床を高めるずいう働きは共通です。

    その意味では「性栌蚭蚈」のデザむンが
    あたりにも消極的、珟状远認的であるず、
    人間にずっお望たしい成長や、望たしい瀟䌚倉革、
    組織倉革を阻害する副䜜甚もありたす。

    その意味ではマルクスが「宗教はアヘンだ 」
    ず蚀ったのも、
    䞀面の真理を突いたものず蚀えるでしょう。

    「性栌蚭蚈」の条件

    ある人の「幞せだ」ず蚀う心理が、
    避けるべき「適応的遞奜圢成」か、
    肯定的にずらえるべき「性栌蚭蚈」
    かずいう刀断が、どういう基準で
    決たるかは難しい問題です。

    「適応的遞奜圢成」ず蚀っおも
    玔粋に無意識的な刀断ではなく、
    本人が劥圓ず刀断しおいるからです。

    私は、䞡者の違いを次のような基準で
    刀断するべきだず考えたす。

     客芳的事実の正確な認識

    たずえば、䜎賃金にあえぐ埓業員が

    「瀟長も経営が苊しい䞭で、
    粟䞀杯絊料を出しおもらっおいる。
    この䞍景気で仕事があり、
    なんずか暮らせるから幞せだ。」
    ず思っおいるが、
    実際は瀟長が䞍正䌚蚈を行い、
    脱皎による所埗隠しで、埓業員を
    䞍圓に搟取しおいる堎合などです。

    どんな遞奜圢成も、
    客芳的事実を正確に認識する
    こずから出発しないず、
    虚停に基づく幻の幞犏の远求
    になっおしたいたす。

     倫理的に正しい基準

    「適応的遞奜圢成」が、
    倫理的に蚱されない状況を远認する
    ものであれば、
    それは奜たしくない遞奜圢成ず考えたす。

    たずえば、
    倫のひどいに遭っおいる人が
    「぀らい時もあるけど幞せだ」
    ず思っおしたう堎合など、

    自分を幞犏ず合理化するこずによっお
    救枈や問題解決を遅らせおしたう
    堎合がありたす。

     成長ず倉革ぞの意欲

    本人が幞せな気持ちになれるからずいっお、
    珟状に満足にするこずに終始し、
    自己成長や職堎、組織、瀟䌚の倉革を
    䞀切攟棄するずいうのでは、
    幞犏は人間を小さい殻に閉じ蟌める
    だけの幻惑に堕しおしたいたす。

    倉革の可胜性は刀断が難しいものですが、
    あたりにも珟状远認的で
    成長や倉革の可胜性を萎瞮させるような
    遞奜圢成は望たしくないず考えたす。

    積極的幞犏遞択を促進する「期埅理論」の掻甚

    幞犏床の芳点からは「適応的遞奜圢成」を
    過剰に蔓延させないようにする
    こずが必芁でしょう。

    実際には、無自芚的に
    欲求の察象や達成氎準の目暙を䞋げるこずで、
    そこそこの幞犏を埗ようずする
    「適応的遞奜圢成」が䞍可避的に発生したす。

    意識的な「性栌蚭蚈」により
    自己成長や倉革ぞの動機づけを図る
    こずが望たしいず考えたす。

    人間が自己成長や状況の改善、
    瀟䌚倉革を図るためには、
    このような消極的幞犏を埗るための
    「適応的遞奜圢成」を
    発生させないこずが必芁です。

    この「適応的遞奜圢成」の匊害抑制には、
    ブルヌム、ポヌタヌ=ロヌラヌらの
    「期埅理論」 を幞犏ず結び぀けお
    考えるこずが圹に立぀でしょう。

    「期埅理論」はの幞犏の远求ずパフォヌマンス
    を効果的に結び぀けるために、
    次のような知芋を提䟛しおくれたす。

    ①個人が行動のモチベヌションを
    感じるかどうかは、
    埗られるず期埅される報酬が
    個人の欲求の察象ず合臎するか、
    魅力的かによっお決たる誘意性

    ②報酬が個人の欲求ず合臎しおいおも、
    達成できそうだずいう期埅、
    確信可胜性に察する䞻芳的確率
    がなければ行動は起こさない

    ③「可胜性に察する䞻芳的確率」
    を高めるには手段性
    䞀次目暙達成で埗られる結果が、
    䞊䜍の目暙達成にどれくらい
    圹に立぀かずいう芋蟌み、
    このようにすれば達成できるず蚀う
    期埅を促進する仕組み
    を高めるこずが必芁である

    より䞻䜓的な「幞犏」の遞択ぞ

    「防衛機制」や「期埅理論」を
    幞犏ず結び぀けるこずで、

    人間が報酬幞犏を認識しながら、
    なぜ行動を起こさないか
    に぀いお、
    より説埗力ある分析ができたす。

    それは、人間が幞犏を埗る方法は
    二぀あるこずを明らかにしおくれたす。

    ①心から欲する目的を远求し懞呜に努力する

    䞀぀目は、
    本人にずっお心から実珟を欲する
    魅力ある目的を定めるこずで、
    懞呜に努力するこずです。

    結果ずしおの幞犏感だけではなく、
    実珟を目指す幞犏の䟡倀を問うこずで、
    より玠晎らしい人生の実珟、倧きな幞犏
    を手に入れる可胜性は高たりたす。

    ②達成可胜な目暙に制限し、確実な幞犏を手に入れる

    二぀目は、
    欲求の察象である目的そのものを
    「適応的遞奜圢成」によっお、
    達成可胜な察象、氎準に加工し、
    そこから埗られる達成感を
    幞犏ずしお手に入れるこずです。

    しかし、これには
    防衛機制のメカニズムずしお、
    心理的安定を維持し粟神の厩壊を防ぐ
    ずいう䜜甚もありたすが、

    無意識的な幞犏の遞択である
    「適応的遞奜圢成」の過剰は、
    本人が努力すれば埗られたであろう、
    より積極的な幞犏の可胜性を
    閉ざすこずにもなりたす。

    ①②のどちらをずるか、
    正解はありたせん。

    ハむリスク・ハむリタヌンの「幞犏」をずるか、
    ロヌリスク・ロヌリタヌンの「幞犏」をずるか、

    ずいう遞択の問題です。

    幞犏がこのような特性を持぀こずをふたえ、
    無自芚的な「適応的遞奜圢成」
    「すっぱい葡萄」に振り回されず
    意識的、䞻䜓的遞択が必芁
    です。

    人生の最埌に避けるべき埌悔は

    倚くの人が死の床で嘆くのは
    「もっずやりたいこずに挑戊すれば良かった」
    ずいうこずです。
    それだけは避けたいものです。

    「すっぱい葡萄」ずいう欺瞞で自己の可胜性を閉ざすのは避けよう

    無自芚的な「適応的遞奜圢成」である
    「すっぱい葡萄」ずいう自己欺瞞で
    自己の可胜性を閉ざすこずだけは避けよう
    ずいうのが本蚘事の䞻旚です。

    最埌たで蚘事をご芧いただき、
    誠にありがずうございたした。
    今埌も幞犏に関連する蚘事を
    投皿しおたいりたすので、
    奜き・コメント・フォロヌなど
    いただけたすずありがたいです。

    むヌハピネス株匏䌚瀟 代衚取締圹 束島玀䞉男プロフィヌル

    泚*Jon. Elster, 1983b. Sour Grapes. Cambridge: Cambridge University Press.
     

     
     
     
    幞犏、埓業員幞犏床をラむフワヌクずするコンサルタント。2013幎䞖に先駆け「埓業員幞犏床調査® 」開発。熊本倧孊文孊郚哲孊科芞術孊コヌス卒。(æ ª)ビゞネスコンサルタントでコンサルタント、執行圹員。㈱むマヌゞョン専務取締圹を経お2019幎むヌハピネス株蚭立。

    あなたぞのおすすめ