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イブの彼方へいざ行かん(サンタ酸)【毎週ショートショートnote】

    「雨雲がきたぞぉー」
    遠くで靴屋のトムが叫んでいる。店を空けようとした肉屋のジョンははっとした顔で空を見上げた。

    この村は、12月20日前後に「サンタ酸性雨」なるものが降り、それを浴びるとサンタクロースになれるのだ。

    サンタ酸性雨を浴びるとたちまち白い髭、たっぷりとしたお腹、お馴染みのコスチュームに変身する。毎年どこから来るのかわからないが、プレゼントを搭載済みのトナカイとソリまでやってくる。

    サンタは迷わない。赤鼻のトナカイがいなくとも正直迷わない。あちらこちらから良い子の声が聞こえてくるからだ。…数は最近めっきりへったが。
    サンタは煙突がなくても困らない。なんとかしてプレゼントは絶対届ける。サンタ酸性雨によって生まれたサンタはタフなのだ。

    光速でプレゼントを配り終わったら、サンタ達はひとっ風呂あびる。そうするとサンタ酸性雨が身体から洗い流されもとの人間に戻るのだ。
    クリスマスが終われば新年まであと少し。浮世はかきいれどきなのだ。

    <所感>
    サンタさんに縁がないので、サンタの解像度は荒いです。以下の企画に参加しました。

     
     

    dy!two

     
     
    会社員。万年ダイエッター。竹書房のSFが寝る前のお供。

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