
『白い貝殻〜あの日の海を閉じ込めて』
真っ青な空と白い車の
コントラストが美しかった
あの夏の日
わたしとあなたは車から降りて、
きらきらと輝く紺碧の海を眺めながら砂浜を歩いたね✨
どちらからともなく
小さな白い貝殻を拾い始めて
どっちがたくさん集められるか
子供みたいに競い合いながら
笑い合った
何気なく持ち帰ったその貝殻を、
今でも大切にしまっている
月日は流れ、
時が過ぎても
忘れたくなかったのは
恋そのものじゃなくて
あの時たしかにそこにあった
穏やかで
幸せだった時間
そして、
日常をふっと忘れたくなった時は
箱をそっと開けてみる
その瞬間、
手のひらにある小さな白い貝殻が
わたしをあの夏へ連れて行ってくれる
爽やかな風も
眩しい陽射しも
そっと瞳を閉じると
聞こえてくる波の音も
まるで昨日のことのように
静かに蘇る

〜前編〜