
雨の日、紫陽花と永遠のひだまり
永遠のひだまり
雨の日は、なぜだか思い出が近くなる。
今日も紫陽花を見ながら、これまでの人生で出会い、そして旅立っていった人たちのことを考えていた。
紫陽花の花言葉に
懐かしい思い出。
もう会えない友人。
親身になって話を聞いてくれた人。
人生の途中で出会い、私の心を支えてくれた人。
そして、大切な家族だったペットたち。
みんな今は姿が見えない。
けれど、不思議なことに、いなくなったから消えてしまうわけではないらしい。
ふとした景色の中にいる。
桜が舞う春の日に。
木漏れ日が揺れる夏の散歩道に。
少し寂しさを感じる秋の夕暮れに。
静かな冬の朝の空気の中に。
思い出は季節と一緒に巡りながら、今も私のそばにいてくれる。
人生には別れがある。
それは分かっていても、やっぱり寂しい。
会いたいと思う日もある。
声を聞きたいと思う日もある。
「もう一度だけ」
そう願ってしまう日だってある。
それでも、残してもらったものはたくさんある。
優しい言葉。
一緒に笑った時間。
何気ない会話。
そして、私を大切に思ってくれた記憶。
それらは今も私の心の中で、小さなひだまりのように温かく残っている。
だから私は、立ち止まりながらでも歩いていこうと思う。
寂しさも抱えたまま。
感謝も抱えたまま。
もらった愛を忘れないまま。
そしていつか、私もすべての季節を旅し終えたその時には。
「ありがとう」
そう言いながら、また会えたらいいなと思う。
雨に濡れた紫陽花を見ながら、そんなことを考えていた。
