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Photo bydoodle_works

サヨナラ赤鬼

    かれこれ20年以上前になるが
    会社に入社した頃のこと
    同じ部署に性格のキツい先輩がいた。

    彼女は私より少し年上。
    30代前半女性で既婚者。子供はいなかった。
    怒ると顔が真っ赤になる。
    誰かが裏でこっそり「赤鬼」というあだ名を
    つけていた。

    「うちの会社って、訳アリ雇うの好きだよね。」
    これは入社初日、赤鬼に言われた言葉。

    ここではあえて言及しないが
    前任者と私には、ある共通点があった。
    (法に触れるようなことはしていない)

    前任者は赤鬼とそりが合わず
    他部署へ異動願いを出した。
    前任者のポストが空席になった為
    採用されたのが私だった。

    赤鬼は仕事はできるが意地悪で
    とにかく態度がデカかった。
    上司の話を聞く時も
    必ず腕と足を組んでいた。
    赤鬼の暴挙を止める人は誰もいなかった。

    入社して3年間くらいの間
    私の会社生活は暗黒だった。

    当時、会社に行く前に
    エンヤの「Wild Child」を
    繰り返し聴いていた。

    全身の細胞の奥の奥まで澄み渡る様な
    美しい歌声。
    暗黒の世界に向かうには
    浄化の儀式が必要だった。

    赤鬼は会社の近くに
    マンションを購入していた。
    まず辞めることはないだろう。
    見通しは絶望的。

    赤鬼は人を格付けする。
    自分より格下だと判断すると
    平気で人を馬鹿にする。
    従順な人を見つけて子分にする。

    子分が媚びる姿を見て
    大きな力を得たと勘違いし
    更なるモンスターへと進化する。

    悲しいけれど、似た様な輩は
    必ずこの世に存在する。

    私は赤鬼に
    格下の烙印を押された。

    ただ赤鬼には
    大きな誤算があった。

    ふわふわしていて
    抵抗なんて皆無だと思っていた
    ひよこのクチバシは
    想像以上に鋭かったのだ。

    新人だし、後輩だし
    最初は暴挙に耐えて
    逆らわずにいた。

    しかし、いつまでも理不尽さに黙っている
    ひよこではない。

    赤鬼に抵抗し
    例え暖簾に腕押しとなろうとも
    赤鬼の暴挙を上司に訴えた。

    それ以降、赤鬼の態度は軟化した。

    暫くして更なる光が見えた。

    何と赤鬼の元に
    コウノトリがやってきたのだ!

    コウノトリの好物は何だろう?
    とにもかくにも、コウノトリに好きなものを
    目一杯食べさせて
    頭をこれでもかというくらい撫で回し
    でかしたぞ!とお礼を言いたい。

    そんな妄想が頭を駆け巡るくらい 
    歓喜した。

    赤鬼は産休を取得し復帰してきたが、
    私とは違う部署へ配属された。

    「子供産んでから、性格丸くなったよね。」 
    周りの人は口々に言っていた。

    いやいやいや
    そんなわけないだろ。
    皆には見えないのだろうか?
    赤鬼はお多福のお面を被っているだけ。
    人の本質なんて
    そうそう変わるもんじゃない。

    そうして、一年と少しの時を経て
    コウノトリが再来した。

    赤鬼は二回目の産休後に復帰したが
    間も無く退職した。
    二人目のお子さんに、少し心配ごとがあり
    家庭と仕事の両立が困難になったそうだ。

    もし、赤鬼の暴挙に耐え切れず
    私が先に会社を辞めていたら
    今頃どうなっていただろう。

    前任者の友人が誘ってくれた異業種交流会で
    私は夫と出会った。

    もし退職していたら、
    夫には出会えなかったかもしれない。

    自分に福を呼び込む為には
    思い切って豆を投げつける勇気が
    時には必要だと私は思う。

    耐えられるのであれば
    辛抱強く踏ん張っていれば
    思わぬ転機が訪れることも
    あるかもしれない。

    鬼は簡単にはくたばらない。
    だけど、舐めんじゃねぇぞって小さな抵抗が
    もしかしたら、突破口になることも
    あるのかもしれない。

    ↑私の闇を支えてくれた曲。

    当時の辛さを強烈に思い出しそうで
    ずっと聴けなかったけど
    やっと聴くことができた。
    やはり美しい曲だ。

    あの頃は歌詞の意味なんて
    考えたこともなかったが
    今回この記事を書いたのを
    機に調べてみた。

    自分の気持ちにリンクしている気がして
    今更ながら驚いた。

    こうしてnoteに書き
    改めて曲に向き合って
    本当の意味で、浄化された気がする。

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    こめこちゃんのクチバシは美しいけど         噛まれるとピンセットの先でつままれた様に痛い。

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    はじめまして!ひよこと申します。 フルタイムで働く50代会社員。同じく会社員の夫と2人暮らし。 子供はいませんが、オカメインコと文鳥を飼っています。小鳥の愛らしさをもっと知ってもらいたい!伝えたい! 夫婦2人と2羽の笑いあふれるほのぼの日和。是非楽しんでいただけると幸いです。

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