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新型コロナのリアル 前編

    こんにちは。騒がしいので、いつもの皆様のために新型コロナウイルスの流行状況と対応策について書きます。今日の記事は前半の流行状況の説明です。対策は明日になります


    現状

    患者数が指数関数的に増加中です

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    モデルナの新型コロナ・季節性インフルエンザ・RSウイルス リアルタイム流行疫学情報サイトから

    上のグラフの数値について
    ・推計値は、*JAMDAS において「コロナウイルス感染症」「COVID-19」などの傷病名がついた患者数をもとに、全国の患者数を推計している。医療機関における診断日ベースでの推計値です
    *JAMDASとはエムスリー株式会社が保有する医療リアルワールドデータである(日本臨床実態調査)。これは国内約4,100医療機関(2022年12月時点)由来の臨床データに基づくデータベースで、検査結果等も含んだ前々日までの臨床データをリアルタイムに反映している

    ・公表値は、厚生労働省公開のオープンデータ ( https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-18/open-data.html )から引用している。
    国が定める、報告日ベースでの公表値です。なお、新型コロナウイルス感染症新規陽性者全数報告に関する厚生労働省からの公表は2023年5月8日をもって終了しました

    ・7日間移動平均値を表示している
    ・「患者」は、医療機関の「受診者」を指し、医療機関を受診していない感染者を含まない
    ・用いられている推計手法に関する学術論文:JAMA Network Open(2023;6(7):e2325212/July 25. 2023)

    お住まいの地域の流行状況

    こちらをクリックして、下図を探してください。そこで地域を選択します

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    モデルナの新型コロナ・季節性インフルエンザ・RSウイルス リアルタイム流行疫学情報サイトから


    全国的な傾向


    西高東低で南から感染が北上しています。関東地方では東京が一番低い

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    東京都新型コロナウイルス感染症情報 第16号

    関東地方の感染状況


    ・千葉県 12.77人 ・茨城県 10.83人  ・埼玉県 9.97人  ・神奈川県 9.13人
    ・栃木県 8.18人   ・群馬県 7.75人  ・東京都 7.56人

    東京都の感染状況


    7 月8日~7 月14日の定点医療機関 当たり患者報告数は、定点当たり 7.56 人と前週(7.14 人/定点)から横ばい。全国の定点当たり11 .18人より低い

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    東京都新型コロナウイルス感染症情報 第16号

    下図は、東京都の各地区ごとの定点当たり人数です。荒川区、八王子市が10人を超えています

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    東京都新型コロナウイルス感染症情報 第16号


    年齢別の患者数

    グラフから、全国の場合は流行速度に年齢による偏りは見られない

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    モデルナの新型コロナ・季節性インフルエンザ・RSウイルス リアルタイム流行疫学情報サイトから

    東京都の場合、7 月8日~7 月14日は10代と50代の患者数が伸びました。10代は夏休みを迎えたので逃げ切りです

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    東京都新型コロナウイルス感染症情報 第16号

    検査陽性率は50%


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    サイト同上

    流行中の新型コロナウイルス変異株

    東京都の場合、7 月8日~7 月14日は KP.3 が87% でした

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    図6. 病原体サーベイランス(ゲノム解析)
    東京都新型コロナウイルス感染症情報 第16号

    7 月18日12時時点の変異株の割合を表にしたものです

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    図6. 病原体サーベイランス(ゲノム解析)東京都新型コロナウイルス感染症情報 第16号

    変異株KP.3 とは? Pango命名

    Pango 命名
    KP.3 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3, S:Q493E, from sars-cov-2-variants/lineage-proposals#1410
    KP.3.1 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.1, G15372T, A19722G
    KP.3.2 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.2, A2611C, C22858T
    KP.3.3 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3, S:R204P
    KP.3.3 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3, N:R204P
    KP.3.3.1 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3.1, S:T547K, ORF3a:F87S
    KP.3.3.2 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3.2, S:A435S, ORF1a:N4134T, England/Canada
    KP.3.3.3 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3.3, G9424T, Japan/Canada
    ML.1 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3.3.1, S:681H
    ML.2 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.3.3.2,
    KP.3.4 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.4, ORF3a:L73F, C25521T, Asia
    KP.3.4.1 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.3.4.1, S:S31F, N:A134V, ORF1a:E1192K
    KP.4 Alias of B.1.1.529.2.86.1.1.11.1.4, C6070T, India

    BA.2.86.1 からKP.3に至る変異株の変遷をFocosi 博士がまとめたのが下図になります

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    これは、Focosi 博士が作図しました

    日本で直近30日間で多い変異株は順に、

    KP.3.3 (57.41%)、KP.3.3.3 (19.68%)、KP.3.1 (3.47%)、KP.3.2 (1.62%)、KP.3.1.1 (1.16%)、KP.2.3 (1.16%)、KP.3 (1.16%)です。XDQ系統は、XDQ.1.1 (0.93%)、XDQ.1 (0.69%) と減少しています

    これらの中で、KP.3(JN.1.11.1.3)、LB.1(JN.1.9.2.1)、KP.2.3(JN.1.11.1.2.3)について G2P Japan & Kei のチームが公開しているプレプリントから抜粋します

    SARS-CoV-2 JN.1変異株は、スパイク(S)タンパク質S:L455Sの置換を伴うBA.2.86.1から発生し、2024年初頭までに適応度が高まり、それまで優勢だったXBB系統を凌駕しました。その後、S:R346T、S:F456L、S:Q493EなどのSタンパク質置換を収束的に獲得したKP.2やKP.3などのJN.1亜変異株が同時に出現しました。さらに、上記の置換に加えてS:S31delを収束的に獲得したLB.1やKP.2.3などのJN.1亜変異株が2024年6月現在までに出現し、拡散しています

    増加している変異は?


    これらの特徴的な変異を並べたのが下図で、はじめに注目するポイントはS31del です。LB.1、KP.2.3 からS31del が見られるようになります


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    S31del を持つ変異株の蔓延する力と感染性

    2024年3月から4月にかけてこれらの変異株が広がったカナダ、英国、米国のゲノム監視データに基づき、ベイジアン多項ロジスティックモデルを使用してKP.3、LB.1、KP.2.3の相対有効再生産数(Re)を推定した。その結果、KP.3 の Re は KP.2 とほぼ同じであるが、LB.1 と KP.2.3 の Re は KP.2 よりも高い
    → 現実社会で、S31del がある変異株が増加する

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    擬似ウイルスを作って感染させると、LB.1とKP.2.3はKP.2やKP.3よりも感染力が強い
    → 実験でも、S31del がある変異株は感染力が高い

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    どんな人がS31del がある変異株に抵抗力がありますか?


    プレプリントの説明文は、

    免疫抵抗性:XBB.1.5、EG.5.1、HK.3、JN.1によるブレイクスルー感染(BTI)血清、およびLB.1およびKP.2.3に対するXBB.1.5ワクチン血清の50%中和値は、KP.2に対する値よりも有意に低かった

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    グラフが小さいので大きくします。XBB.1.5 に感染した11人の血清は、B.1.1 を中和し、 BA.2.86 も少し弱く中和しましたが、最近のKP.2、KP.3、LB.1、KP.2.3 を中和しない人が多いです。グラフの丸がそれぞれ1人の血清による中和能に相当します。この11人にワクチン未接種者はいません。11人の内訳は3回接種4名、4回接種4名、5回接種3名です
    結論1:XBB.1.5 に感染した人でも、今回の流行で感染する可能性はある。感染するかどうかは人による

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    結論2. コロナ感染歴が最近であればあるほど、再感染しにくい防御抗体を持っている人が増えます 下図↓

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    最後に、XBB.1.5 対応のワクチン接種者です。このワクチンを接種する前に、XBB.1.5 に感染した場合が右側で、LB.1 やKP.2.3 に抵抗力のある防御抗体を持っている人が半数以上いますが、XBB.1.5 対応ワクチンの追加接種だけでXBB.1.5 未感染の場合は、左側グラフのように大多数の人に防御抗体がありませんでした
    結論3. XBB.1.5 対応ワクチンを接種しただけではS31del がある変異株に防御抗体は普通にできない。追加接種前に XBB.1.5 に感染している人の中には防御抗体を持っている人がいます

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    間に合いませんでした。続きの対応、対策編は夜間に書きます

    皆さま、ゆっくりお休みください




     
     
    初代コロナワクチンに関する公的情報と査読済論文について個人の見解を交えずにお知らせしてきました。コロナに有効な方法も。mRNAワクチンの副作用被害者救済と小児への診療強化をお願い致します  医師医学博士医学部現役准教授

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