メインコンテンツへスキップ

眼科医がコンタクトを選ぶならワンデイ一択な理由

    この記事で伝えたいこと

    • コンタクト関連の失明につながる角膜感染症は普通に存在する。

    • 問題の本質はコンタクトレンズそのものよりも管理にあるが、完璧な管理は不可能。

    • だから私は、自分が使うとしても患者さんに勧めるとしても、基本的にワンデイを選ぶ。


    コンタクト関連の角膜感染症

    私は角膜を専門にしています。

    そのため時々、コンタクトレンズが原因の重症角膜感染症の患者さんを診ることがあります。

    強い痛みで目を開けることもできず、視力が大きく低下していることもあります。

    中には角膜に穴が開き、手術が必要になる患者さんもいます。

    そんな患者さんを診るたびに思います。

    これは本来、防げたかもしれない病気なのではないかと。

    重症の角膜感染症は治療に長い時間がかかりますし、視力が完全には戻らないこともあります。


    本当に危険なのはレンズではなく管理

    基本的な原因として多いのは、

    • レンズをつけたまま寝る

    • 使用期限を守らない

    • レンズを洗わない

    • レンズケースを洗わない、乾かさない、交換しない

    • 保存液を交換しない

    といった使い方です。

    つまり問題の本質は、コンタクトレンズそのものではなく管理にあります。


    角膜感染症は「運が悪い人」がなる

    ただ、コンタクトレンズの管理が悪いと言われても、多くの人はあまり実感が湧かないかもしれません。

    実際、使用期限を少し超えて使っても何も起きない人はいます。

    レンズケースを適当に扱っていても問題にならない人もいます。

    なぜなら、感染症になるためには単に管理が悪いだけでは不十分だからです。

    レンズやケースに細菌やアメーバが付着する。

    さらに角膜に傷ができたり、乾燥によって目の防御機能が低下する。

    そうした条件が重なって初めて感染症になります。

    つまり管理の悪い人の中でも、運が悪い人が感染します。

    極端な話、管理がかなり悪くても一生感染しない人もいます。

    一方で、比較的きちんと管理していても、不運が重なれば感染症になることがあります。

    そして多くの人は、

    「今まで大丈夫だったから今回も大丈夫だろう」

    と思います。

    しかし実際には、その一回で感染症になることがあります。

    そして私が診るのは、その「今回は大丈夫ではなかった人たち」です。


    じゃあどうすればよいのか

    使い捨てのコンタクトレンズには、毎日交換するワンデイタイプや、2週間交換、1か月交換のレンズがあります。

    製品ごとの性能差は確かに存在します。

    しかし感染症という観点では、管理が最も重要なリスクファクターです。

    だから私は、自分がコンタクトレンズを選ぶとしても、基本的にはワンデイを選びます。

    ワンデイなら、管理がかなり楽。

    • レンズを洗う必要がない

    • 保存液がいらない

    • レンズケースがいらない

    つまり、感染症の原因になりやすい部分を最初から減らすことができます。

    もちろんワンデイでも、

    • つけたまま寝ない

    • 再使用しない

    • 使用時間を守る

    といった基本的なルールは必要です。

    それでも、2週間交換や1か月交換のレンズと比べると、人為的なミスが起こる余地は大きく減ります。


    なぜ私がワンデイを選ぶのか

    私は角膜移植が必要になるような重症感染症の患者さんを何人も見てきました。

    感染症にかかると、強い痛みが出ることがあります。

    長期間の通院や点眼が必要になることもあります。

    そして、治療をしても元の目に戻せないことがあります。

    だから、患者さんには特別な理由がない限りは基本的にはワンデイを選んで欲しいと思います。


    まとめ

    目は一生ものです。

    感染症になってから後悔するのではなく、感染症になりにくい選択をしてほしいと思います。

    だからコンタクトレンズを使うなら、私はワンデイを勧めます。

     
     
    総合的な眼科診療を基に、白内障手術、角膜疾患、網膜疾患、緑内障の診療に従事。 眼科医として日々考えていることを書いています。 YouTubeでは患者さんが自己決定できるように医療情報を発信しています。 取材・講演・医療記事監修等のご相談はnoteのメッセージよりご連絡ください。

    あなたへのおすすめ