
「湖畔生活特化小型翼竜ラクプテラの弾き語り習性について」
湖畔生活に特化した小型のプテラノドン亜種「ラクプテラ(Pteranodon lacuptera)」は浅瀬を滑走して離陸する習性を持つ。水面の安定している湖面に音を反響させることで、獲物を探す能力に秀でていた。豊富な食生活と湖畔での安定した環境により進化した彼らは、やがてギターを開発し、弦楽器の演奏に長ける種となる。仲間を埋葬する習慣も持ち、おそらく愛器であろうギターを抱えたまま化石化したものも多数発見されている。
ラクプテラの活動していた白亜紀には、翼竜類の脅威となるような飛行機などはまだ発明されていなかった。だからラクプテラは自身の姿に似せたドローンを開発して、狩りを容易にしてさらに発展していった。だが前述のようにギターの弾き語りを愛する文化型・温厚型と、ドローン開発などの発展型・機械文明型に二分されるようになり、二大勢力は悲しくも争い合うようになってしまう。

二大勢力の争いは、科学力を駆使して戦闘に特化したドローン開発に成功した発展型の圧勝かに思われた。しかし当時の化石燃料はまだ乏しく、ドローンを安定飛行させるほどの電力を賄うための発電所を作るためのインフラ整備ができなかった。個人の趣味的にドローンを作成していた牧歌的な時代では問題なかったものも、戦争に利用するには足りなさ過ぎたのだ。
結果、自滅した発展型のラクプテラの大半も、弾き語りを趣味とする文化温厚型へと戻っていった。その後地球の気候変動などによりラクプテラは鳥類へと姿かたちを変えていくことになる。小型化によりギター演奏が不可能となってしまったため、鳥類は歌声を進化させた。