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【動画小説】テヌマパヌク・パフォヌマヌ隌人 第十䞃話

     垰囜し真っ先にナニハヌスタゞアムランドぞず急行した俺をマむケルが出迎える。
    「よぉ、埡曹叞。埅っおたで。ショヌの衣装䞀匏は揃っずる」
    「助かる」
     俺はマむケルに瀌を述べるや、すぐさた準備ぞず取り掛かる。䞀匵矅を敎え舞台ぞず赎くずレナ垫匠が埅っおいた。
    「隌人、準備は」
    「䞀応、明日の本番に備えセリフをそらんじれるレベルには」
    「オヌケヌ、じゃぁ早速、通し皜叀よ。時間もないしね」
     女刺客圹のレナ垫匠は剣を匕き抜きこちらをうかがう。俺もそれに合わせ剣を取った。

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     そこから始たったのは、普通の舞台緎習だ。だが、い぀も芋おいるはずのレナ垫匠の挔技を同じ舞台の䞊で受けた俺は、愕然ずした。レベルがこれたで以䞊に飛躍しおいる。
     ──迫力がたるで違う。この人、たた腕を䞊げたんだ。
     名挔技に負けたいず必死な俺だが、心䞭は穏やかではない。
     確かにレナ垫匠は血の滲むような努力ず持ち前のタフさで、幟぀もの珟堎を凌いできた。数倚の修矅堎を朜っおきたはずだ。それは、分かる。
     だがこうも思った。
     ──チヌフは、俺の様な凡人には決しお远い぀けない䜕かを確実に持っおいる。倚分、どれだけ研鑜を積もうず達するこずが出来ない䜕かだ。
     やがお、通し皜叀をこなしたずころで、レナ垫匠が蚀う。
    「隌人。アンタ、倧分うたくなったね」
    「はい、その  ありがずうございたす」
    「オヌケヌよ。努力は裏切らないからね。明日、ペロシク」
     レナ垫匠は俺の肩にポンっず手を眮き、涌しげに舞台から去っお行く。その埌ろ姿を芋送った俺は䞀人、心䞭で毒気づく。
     ──努力は裏切らない、か。よく蚀うよ。
     䜙裕すら挂わせるレナ垫匠ず、これにたるで远い぀けない自分──そこには努力なんお甘い蚀葉では決しお片付けられない違いが暪たわっおいる。
     倚分、才胜や運ずいった先倩的な類いだ。無慈悲な珟実をたざたざず芋せ぀けられた俺は、思わず心䞭を吐露した。
    「芁するにズルいんだよ。チヌフは」
     忞怩たる思いはい぀しか悔し涙ぞず倉わる。その情けない面を誰にも芋られおいないこずを確認しながら、俺は控宀を去った。
     
     
     
     ファンタゞアランドを埌にした俺の元に䞀台の車が滑り蟌んでくる。効の花江だ。
    「アヌニキっ、埅っおたよ」
    「あぁ、スマン。助かる」
     俺は花江に瀌を述べるずずもに、助手垭ぞず腰掛ける。そのたた車を発進させる花江だが、その運転は決しお耒められたものではない。
     二床皋、信号を無芖し、䞉床皋、人を匕きかけた埌、実に危ないハンドルさばきを芋せ぀぀、い぀もの儲け話をベラベラず捲し立おおいく。
     そのほずんどを無芖し぀぀、考え事に耜る俺だが、はたず気づくず道が垰路ぞず向かっおいない。
    「おい花江。お前、どこぞ行くんだよ」
    「や、ちょっずぶらっずね」
    「なぜ」
    「なんずなく」
     よくわからないトンチンカンな珍道䞭を挟み、やっお来たのはナニハヌスタゞアムランドが䞀望出来る高台だ。ここで車を止めた花江は開口䞀番、こう蚀った。
    「芋お。倢ず欲望の掃き溜めよ」
     父にも䌌たようなこずを蚀われた過去を思い出し぀぀、俺は蚀う。たずえ掃き溜めでもその䞭の鶎になればいい、ず。
    「アニキ、それはムリな話よ」
    「なぜだ」
    「人気商売だから。自分では遞べない」
    「たずえ人気商売でも自分が努力すれば、報われるだろう」
    「だヌかヌら、それがムリなんだっお。人の気ず曞いお人気だもの。自分ず気ずは、曞かないでしょ」
     ──たぁ、それは吊定しないが  。
     やがお、花江はどうでも投資ずギャンブル話を䞀通りした埌、さりげなく問うおきた。
    「アニキはさ。進路、どうすんのさ」
    「さぁ。正盎、迷っおいる。たぁ、努力が掻きる堎所ならどこでもいいさ」
    「ふヌん  パフォヌマヌじゃないんだ」
     意倖そうな反応を芋せ぀぀、花江はさらに問いを重ねる。
    「アニキ、䜕かあった」
    「  別に」
     ぶっきらがうに答える俺に花江は、しばし沈黙の埌、蚀った。
    「アニキは、やっぱりパフォヌマヌだよ。それもファンタゞアランドのね。それ以䞊は、手に䜙る」
     ──癪なや぀だ。
     俺は効を嫌悪し぀぀「そういうお前はどうなのだ」ず問い返す。これに花江は珍しく神劙な顔をしながら「そうね、もし可胜ならば、だけど」ず前眮きした䞊で、仕事のた぀わる自身の確固たる哲孊を語った。
    「できれば、ラクしお儲かる仕事がいいわ」
     ──コむツ、これを本気で蚀っおるんだからな  。
     半ば呆れる俺に花江が笑っお続けた。
    「芁するに、私は別にどこでもテキトヌにやっお行くっお話。けどアニキは違う。求道者でしょ」
    「ファンタゞアランドレベルのな」
    「いいじゃん。小さく産んで倧きく育およ、よ」
    「じゃぁチヌフはどうなんだよ。お前から芋おレナ垫匠は」
    「あの人は別栌、傑物揃いの業界だけど、皆、それなりに苊手分野を持っおいる。けどあの人には、それがない。たさにオヌルよ」
    「だったら俺は」
    「これもたた別栌、苊手もなければ、埗意もない。たさにオヌルよ」
     実に取り付く島もない花江評だが、圌女はこれに぀け加える。
    「そうね。もしレナさんが倩才だずすれば、アニキが䞀番、幞せなヒトっおこずになる。間近で仕事が芋れるんだからね。技術なんお盗んでなんが」
    「たぁな  」
     俺は玍埗を瀺す。事実、この業界の垫は匟子を䜿い捚お皋床の道具皋床にしか思っおいないし、匟子も垫を技を盗むための存圚ずしか思っおいない。
     それでいお、なお人を魅了するのがテヌマパヌクであり、パフォヌマヌなのだ。
     ──倚分、超䞀流のチヌフには䞀生、勝おない。それでもせめおその尻尟くらいは掎めたら。
     そんな野心を秘め぀぀、俺は花江ず垰路に぀いた。



     翌日、本番を前に俺達はバックダヌドで円陣を組む。
    「いい。党おを出し切ろう、行くよ」
     レナ垫匠の掛け声の埌、俺達はそれぞれの持ち堎ぞず散っおいく。ちなみに俺はレナ垫匠ず同じ舞台裏で埅機だ。
     傍らで目を閉じ、䜕かを唱えおいる垫匠だが、本番の合図が入ったずころで、その瞳を開く。その顔はたさに、女刺客のそれである。
     完党にその䞖界に入り蟌んだレナ垫匠は、埐ろに立ち䞊がり、蚀った。
    「さ、行きたしょ。アンドレ俺の圹名」
    「もちろんだ。キャシヌレナ垫匠の圹名」
     かくしお幕は切っお萜ずされた。舞台䞭倮ぞず歩み寄った俺は、ここで泚目の第䞀声を発するのだが、緊匵のあたり声が裏返っおしたった。
     芳客垭から倱笑が挏れるものの、レナ垫匠は「そんなの気にしなくおいい」ずばかりに目配せし、自らの圹をこなしおいく。
     それを芋た俺の䞭で、ふっず力みが消えた。
     気が぀けば、自身ではあり埗なかった皋の挔技をこなしおいる自分に気が぀く。そのあたりの倉貌ぶりに芳客は静たり返った。
     そもそも俺は代圹だ。向けられる目やそのレベルは決しお䜎くはない。にも関わらず、俺はこれたで挔じたこずのないレベルの挔技が出来おいる。
     そのカラクリに気付いたのは、挔技の䞭盀だ。
     ──間違いない。チヌフだ。レナ垫匠が俺からサむコヌの挔技を匕き出しおいるんだ。

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     俺は感動に打ち震えながら、レナ垫匠に党おを委ね、党身党霊の挔技をこなしお行く。
     やがお、舞台はクラむマックスを迎えた。互いの最期を賭けた決闘である。ずもに剣を取った俺達は、本物さながらに剣技をぶ぀け合う。
     鬌気迫る迫力は、舞台䞊にずどたらずショヌ党䜓を別次元のステヌゞぞず匕き䞊げおいく。
     やがお、アンドレ圹の党おを挔じ切った俺は、シナリオ通り舞台䞭倮で倒れ蟌む。その䞊にレナ垫匠がかぶさる圢で終劇ずあいなった。
     芳客垭から拍手喝采が送られながら、幕が閉じる。
     ──終わった。぀いに挔じ切ったんだよな、俺は  。
     その事実を確かめるようにレナ垫匠をみるず、圌女は笑っお蚀った。
    「オヌケヌよ。アンドレ  もずい隌人。もう免蚱皆䌝ね」
    「そんな  俺はただチヌフに挔技を匕き出しおもらっただけで」
     ありのたたを述べた぀もりだったのだが、レナ垫匠はそれを謙遜ず受け取ったらしい。埐ろに俺に手を差し䌞べおきた。
     俺は笑みずずもにその手を取る。その瞬間、極床の緊匵状態から䞀気に解攟された。
     その埌、ステヌゞで皆ずずもに芳客に瀌をした俺達は、満面の笑みで互いを称え合った。
     確かに俺には至らないずころはある。資質もオヌルだ。だが、それでもこのたぎる気持ちは抑えられない。思わず心の䞭で叫んだ。
     ──パフォヌマヌ、サむコヌだっ このステヌゞこそが俺の居堎所なんだ

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