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Photo bygolchiki

【毎週ショートショートnote】ファースト奇襲

    久保田毒虫

       俺は上司のパワハラぶりに嫌気が差していた。
     奴は部下をその辺の畜生と同レベルだと思ってる。俺は奴が憎くて仕方なかった。
     休日のある日。偶々通りがかった道端に行列ができていた。見ると、どうやら占い屋らしい。
     特段用事もなかったし、兎角誰かにその鬱憤を聞いて欲しかったので俺は迷わず列に並んだ。
     そして俺の番になった。大きな水晶の前に老婆が座っていた。
    「何を占って欲しいのけ?」
    「職場の上司が厄介なんです。奴を殺してやりたい」
    「これまた血の気が多い話だねえ。いつ殺したい?」
    「できるだけ早く」
     老婆は水晶に映る俺の顔を見てからこう言った。
    「それなら明日の朝四時じゃな。夜明けに奇襲するんじゃ」
    「明日? 奇襲?」
    「何じゃその顔は。奇襲が怖いんか。それとも朝が早くて起きれんか?」
    「いや、何分奇襲なんかしたことなくて」
    「明日の朝四時に奇襲すれば、初めてだろうが必ず上手くいく。あたいの占いは必ず当たるんじゃ!」
    「そ、そうですか」
    「上司の名前と居場所も教えてくれ。何かアドバイスができるかもしれん」

    「織田信長という奴です。場所は確か今は本能寺に……」

                   (489字)

    今週のたらはかにさんの企画「毎週ショートショートnote」に参加させていただきました!

     
     
     
    第1回「5分後に意外な結末」大賞「5秒後に意外な結末」部門佳作(Gakken)他/ベリショーズ Vol.13、14、Special Issue/たびぽえ9号/星々vol.1〜3 /5秒後に意外な結末 ペルセポネの百花繚乱の地獄 etc/アラサー大学生(通信)

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