
旧キットのかたちをした時間
ガンダムベースの棚に、懐かしい雰囲気のプラモデルが置いてあった。
けれど、中身は新しい。
箱の側面には、新しく改良されながらも、昔のフォルムを残したガンダムが映っている。
昔、接着剤と格闘しながら作った旧キット。
接着剤が乾くのを待てずに、胴体が分離する。関節まで接着してしまい、手足が動かなくなる。
子供の自分にとっては、ひどく難易度の高いキットだった。
そして今、目の前にあるのは、昔の姿のまま、簡単に組み立てられるようになった最新キットだ。
今組んだら、昔のことを思い出すのだろうか。
箱を手に取り、レジへ向かう。
昔とは違って、今の自分には時間が足りない。
それでも隙間を見つけて、少しずつ組み立ててみようと思う。