
サロン開業、最初から予約サイト頼みで大丈夫? 集客の土台を自店に残す考え方
サロンを開業する。
物件を決める。
内装を考える。
ベッドを買う。
タオルを揃える。
レジを用意する。
メニューを決める。
料金表を作る。
看板も必要。
名刺も必要。
そして、オープンの日が近づいてくる。
その頃になって、急に現実味を帯びてくるものがあります。
「……で、お客さんはどうやって来るんだ?」
ここから急いでInstagramを始めたり、ホームページ制作会社を探したり、大手予約サイトへ問い合わせたりする人は少なくないと思います。
特に、
リラクゼーションサロン。
エステ。
整体。
もみほぐし。
美容室。
ヘアサロン。
こうした業種を開業すると、
「とりあえずホットペッパービューティーの見積もりを取ってみよう」
という流れになるのは、とても自然です。
実際、店舗検索、口コミ、空席確認、ネット予約、ポイントまで一か所にまとまっている。
利用者からすれば便利です。
店舗側から見ても、まだ自店を知らない人と接触できる大きな入口になります。
だから僕は、
「ホットペッパービューティーなんて絶対に使うな」
という話をしたいわけではありません。
ただ、僕自身がこれから地域型のサロンを作るなら、
開業初日から、外部の予約サイトがなければ新規客を取れない店にはしない
と思います。
予約サイトを選ぶ前に、「どんな店を作るのか」を決めた方がいい
開業時は、とにかくやることが多いです。
だから、
「集客はホットペッパーに任せよう」
と考えたくなる気持ちも分かります。
でも、ここで一つ問題があります。
予約サイトを先に決めてしまうと、
その媒体の中でどう勝つか
という話から店舗集客を考え始めることになるからです。
何枚写真を載せるか。
口コミをどう増やすか。
どんなクーポンを出すか。
新規料金はいくらにするか。
どのプランへ掲載するか。
もちろん必要な話です。
ただ、本当はその前に、
誰に来てもらいたいのか。
その人のどんな悩みを扱うのか。
何を販売するのか。
その予約からいくら利益を残したいのか。
を決める必要があります。
店舗集客全体の考える順番についてはこちらにもまとめています。
店舗集客は何から始める?ホームページ・SNS・広告を作る前に決めること
「掲載料金はいくら?」だけで決めると、あとで苦しくなることがある
予約サイトの営業担当者から見積もりをもらう。
月額○万円。
このプランなら掲載順位がこう。
写真はこれだけ。
クーポンはこれだけ。
そうすると、どうしても、
高いか、安いか
へ目が行きます。
でも本当に見たいのは、その先です。
その媒体へ入ることで、
自分の店は、どんな競争へ参加することになるのか。
ここです。
同じ地域。
同じようなサービス。
大量の写真。
大量の口コミ。
大量のクーポン。
そして、
「初回○○円」
「平日限定」
「新規限定」
「今だけ」
が並ぶ。
その中へ自分の店も入ります。
予約サイトそのものに問題があるというより、
その場所では何を理由に店が比較されやすいのか
を考えなければなりません。
10年磨いた技術が、「今なら半額」の価値に変わることがある
少し想像してみてください。
あなたが10年、15年と技術を磨いた。
研修も受けた。
設備にもお金を使った。
接客も勉強した。
本来なら、
「この施術には1万円払ってもらうだけの価値があります」
と伝えたい。
でも、クーポン比較が強い場所へ入ると、
それが、
「本来1万円の価値がある施術が、初回4,980円!」
という魅力へ変換されることがあります。
利用者からすれば当然魅力的です。
僕だって消費者なら、同じくらい良さそうな商品が並んでいて、一方が半額なら気になります。
問題はそこです。
その状態で新規客を獲得すると、
初回来店の理由が、
「この店だから」
ではなく、
「安かったから」
になりやすい。
すると次回来店では、
「今度は通常価格でも、この店だから行きたい」
へ購買理由を変えなければならない。
これは結構難しい販売です。
元記事では、これを「安い中古車を探している人へ高級車を売るような転換」として説明しています。
「予約が入らないから、もっと安くする」は危ない
掲載した。
でも予約が少ない。
すると次に、
写真を変える。
文章を変える。
口コミを増やす。
クーポンを変える。
こうした改善を始めます。
もちろん、その媒体を使い続けると決めているなら、ページ改善には意味があります。
ただ、
予約が少ない原因が本当にページだけなのか
は考えた方がいいと思います。
同じような店が大量に並び、
「どこも良さそうだから、とりあえず安いところへ行こう」
という比較になっているのであれば、
写真を綺麗にしただけで、その購買動機まで消せるとは限りません。
予約が入らないときに、ページ改善だけではなく「その場所で戦い続ける意味」から考えたい場合はこちらです。
ホットペッパーで予約が入らないなら、掲載を続ける意味から考える
僕なら「何件予約を取るか」より先に「いくら残したいか」を決める
ここはかなり重要です。
僕は値引きそのものを悪だとは考えていません。
キャンペーンなので、
「通常○円のところ今回○円」
という提案をすることはあります。
特典を付けることもある。
多少値引きした方が広告として分かりやすい場合もあります。
でも順番があります。
僕ならまず、
この施術からいくら利益を残したいか
を決めます。
次に、
人件費。
材料費。
施術時間。
広告費。
その他のコスト。
を考える。
そのうえで、
「ここまでなら値引きとして使える」
という範囲を決めます。
逆ではありません。
予約が少ない。
↓
もっと安くしよう。
↓
競合が5,000円。
↓
じゃあ4,500円。
↓
まだ来ない。
↓
3,980円。
こうやって最後に利益を見ると、
予約表だけは埋まったのに、
働いても働いてもお金が残らない
ということが起こります。
予約数ではなく利益を見る考え方についてはこちら。
クーポン予約サイトと地域集客で利益の残り方を比較した資料も公開しています。
サロンを作るなら、集客も「店舗設備」だと思った方がいい
店舗を作るとき、
ベッドは買う。
鏡も買う。
タオルも買う。
看板も作る。
でも集客だけは、
「とりあえず外部サイトへ掲載」
で終わる。
僕は少し不思議に思います。
集客できる状態も、店舗設備の一つではないでしょうか。
僕なら開業前に、最低限、
誰を集めるのか。
何を売るのか。
いくら利益を残すのか。
どうやって新規客へ届けるのか。
興味を持った人が何を確認するのか。
一回来た人へどうやってもう一度案内するのか。
まで設計します。
そのうえで必要なものを作る。
僕なら最初に「自分の店側」に情報を持つ
まず、自社のホームページ。
WordPressでもいい。
そこに、
店の考え方。
メニュー。
料金。
スタッフ。
写真。
所在地。
問い合わせ方法。
を置く。
これは自分の店の情報資産です。
誰かの予約プラットフォームの中だけに店舗情報を作るのではなく、
自分の土地にも店を作っておく。
次に写真。
店内。
スタッフ。
施術。
外観。
必要なものを撮る。
ホームページにも使える。
チラシにも使える。
SNSにも使える。
広告にも使える。
写真・WEB・LP・SNSなどをまとめて設計したい場合はこちらです。
何を作ればいいのか自体から分からない場合は、制作を発注する前に整理する方法もあります。
SNSも作る。ただし「毎日投稿すれば新規が来る」とは考えない
Instagramも用意します。
店内を見る。
スタッフを見る。
本当に営業しているか確認する。
新しいメニューを見る。
既存のお客様が思い出す。
SNSにはSNSの役割があります。
でも、
「ホットペッパーを使わないなら、Instagramを毎日更新すればいい」
という話ではありません。
地域店舗なのに全国からフォロワーを集めても、その人たちが店まで来られなければ新規予約にはなりません。
サロンのSNS集客についてはこちらで詳しく書いています。
サロンはSNSで集客できない?Instagramを頑張っても予約が増えない理由
新規客には「実際に店まで来られる人」へ直接届ける方法もある
ここで地域チラシです。
別に、
「紙が最強だ」
という話ではありません。
地域型店舗なら、
実際に店まで来られる地域へ直接情報を届けられる
という特徴があります。
店舗から数km。
自転車で来られる。
車で来られる。
仕事帰りに寄れる。
その生活圏へ、
「当店は○○サロンです」
ではなく、
その地域にいる人の具体的な悩み
を切り口に広告を届ける。
そこからホームページを見る。
Instagramを見る。
Googleで場所を確認する。
店内写真を見る。
予約する。
こういう流れも作れます。
地域チラシについてはこちら。
「チラシなんて効果がない」と感じている場合はこちら。
ポスティングしても反応がない場合はこちらです。
WEBとチラシは敵同士ではない
ここもよく誤解されます。
WEBか。
紙か。
SNSか。
どれが最強か。
僕は、この議論にあまり意味がないと思っています。
たとえば、
自宅のポストにチラシが入る。
「これ、自分の悩みかもしれない」
と思う。
でも、すぐ予約はしない。
スマホを開く。
店名検索。
Googleマップを見る。
ホームページを見る。
料金を見る。
スタッフを見る。
Instagramを見る。
「ちゃんとした店みたいだな」
と思う。
予約する。
この場合、
チラシが入口で、WEBが受け皿
です。
どちらが集客したのでしょうか。
両方です。
媒体同士を戦わせるのではなく、
それぞれ何の役割を持たせるか
を決めればいい。
そして、一回来てくれた人を忘れない
新規客を取ることばかり考えている店舗があります。
Instagramで新規。
広告で新規。
予約サイトで新規。
チラシで新規。
でも、
すでに一度お金を払って来てくれた人がいます。
その人に、
季節の案内。
身体の状態に合わせた案内。
新メニュー。
久しぶりの利用理由。
を届ける。
新規客を獲得するより、こちらが重要になることもあります。
既存顧客へのDMや定期案内についてはこちら。
「本当に予約サイト以外で新規客なんて取れるの?」という話
ここで、
「理屈は分かる。でも本当にそんな方法でサロン経営できるの?」
と思うかもしれません。
Nich ideaでは、2019年から名古屋のリラクゼーションサロン「森のありか」様の広告添削を続けています。
勤務先の破綻をきっかけに独立したお二人は、施術経験はありましたが、自分たちで新規客を集めた経験はありませんでした。
そこで、
新規向け地域チラシ。
既存顧客への案内。
広告作成。
地域配布。
反応確認。
改善。
を約2か月に一度繰り返してきました。元記事でも、この運用を2019年から継続している事例として紹介しています。
重要なのは、
「一枚のチラシが大当たりした」
という話ではありません。
お客様を増やしたいと思ったとき、自分たちは何をすればいいのか分かるようになったこと。
こちらです。
実例はこちら。
PDFで保存して読みたい方はこちら。
別角度の記事はこちら。
独立以前からの経緯はこちら。
ホットペッパー以外の選択肢という視点ではこちら。
外部媒体を使うことより「止めたあと何が残るか」を考える
僕がかなり重要だと思っているのはここです。
予約サイトを使う。
広告を使う。
SNS運用代行を使う。
必要なら使えばいい。
でも、
支払いを止めたときに何が残るのか。
予約サイトをやめた瞬間、新規客ゼロ。
広告を止めた瞬間、アクセスゼロ。
運用会社を切った瞬間、SNS停止。
この状態だけだと、ずっと外部から集客を買い続ける必要があります。
一方で、
自社ホームページ。
自分たちで使える写真。
顧客リスト。
商圏の知識。
反応した広告原稿。
キャンペーン設計。
地域ごとの反応記録。
こうしたものは店舗に残ります。
サロン集客を自店で回せる状態を作る考え方はこちらです。
だから「ホットペッパービューティーを使うか?」だけでは答えが出ない
結局、
「ホットペッパービューティーは必要ですか?」
という質問だけでは、答えを出せません。
必要な店もあると思います。
使った方がいい戦略もある。
掲載して、ガツガツ新規を取るという経営判断もあります。
それなら、その中で写真やページを改善すればいい。
ただ、
掲載料が気になる。
クーポン客ばかりになってきた。
予約はあるけれど利益が残らない。
安売りから抜けたい。
という状態なら、
その媒体の中で頑張ることだけが解決策ではありません。
すでに掲載しているけれど利益が残らない場合はこちら。
もう外部予約サイト依存を減らしたい場合はこちらです。
僕なら、サロン開業時はこの順番で考える
もし僕が今から地域型サロンを作るなら、
最初に予約サイトの掲載プランを決めるのではなく、
まず、
必要な利益を決める。
次に、
誰に来てもらうのか決める。
そして、
何を販売するのか決める。
次に、
その人へ何を伝えるのか決める。
そのうえで、
地域チラシ。
自社ホームページ。
写真。
Google上の店舗情報。
SNS。
既存顧客への案内。
を整えます。
そして必要なら、
最後に外部予約サイトを追加する。
この順番です。
元記事でも、「外部媒体を先に置く」のではなく、自店側の基盤を作った後に必要な予約サイトを加える設計を示しています。
予約サイトの中に店を作る前に、現実の地域に店を作る
サロン開業というと、
内装。
設備。
メニュー。
看板。
ばかりに目が行きます。
でも、店を開けただけでは人は来ません。
だから、
お客様が自分の店を知り、確認し、予約し、一度来たあとにまた戻ってくるまでの仕組み
も、開業設備として作っておいた方がいい。
ホットペッパービューティーを使うか。
Instagramを使うか。
ホームページを作るか。
チラシを配るか。
これはその後です。
先に、
誰を。
何の理由で。
いくらの利益を残して。
どうやって獲得するのか。
を決める。
予約媒体の中に店舗を作るのではなく、まず自分の商圏と、自分で管理できる情報資産の中に店舗を作る。
そのうえで外部媒体を使う。
僕なら、そうします。
元記事でも結論は、「誰に来てもらうか」「何を理由に選ばれるか」「利益はいくら残すか」「外部媒体を止めたあと何が残るか」を先に考える、という順序です。
開業するけれど、何をどの順番で作ればいいか分からない方へ
これから、
サロン。
リラクゼーション。
もみほぐし。
エステ。
整体。
美容室。
などを開業する。
ホームページは必要そう。
写真も欲しい。
SNSもあった方がよさそう。
予約サイトへ掲載するか迷っている。
地域チラシも気になる。
でも、
何から手を付ければいいのか分からない。
という場合があります。
制作物が決まっている場合は、Nich idea PRで写真、WEB、LP、SNS素材、検索導線などをまとめて相談できます。
何を作るべきか自体から整理したい場合はこちらです。
地域サロンで、新規チラシと既存顧客向け案内を自分たちで作り、反応を確認しながら集客技能を店舗に残したい場合はこちら。
相談や制作を担当する人間の経歴はこちらにまとめています。
サロンを開業するとき、
「どの予約サイトへ載せよう」
から考えるのではなく、
一度、
「この店は、どうやってお客様を獲得できる店にするのか」
から考えてみてください。
たぶん、その後のホームページも、SNSも、広告も、予約サイトも、
何のために使うのかが、かなり分かりやすくなると思います。