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A/Bテストで「黒字の広告」を捨てていませんか?|WEB集客は“勝ちクリエイティブ1本”ではなく、利益を生む商流を増やした方がいい

    WEB広告やマーケティングの世界では、かなり当たり前のようにこんな言葉が使われます。

    「A/Bテストをしましょう」

    「勝ちクリエイティブを見つけましょう」

    「CPAの良い広告へ予算を寄せましょう」

    「CVRの低いLPは改善しましょう」

    「反応の悪い訴求は停止しましょう」

    もちろん、言っている意味は分かります。

    広告費には限りがありますし、明らかに赤字の広告をいつまでも回し続ける必要はありません。

    数字を見て改善することも必要です。

    ただ、僕は昔から、この考え方に少し引っ掛かるところがあります。

    たとえば、広告Aと広告Bを出したとします。

    広告Aからもお客様が来た。

    広告Bからもお客様が来た。

    そして広告Bの方がCPAが低かった。

    そこで、

    「A/Bテストの結果、Bが勝ちました。
    Aは停止しましょう」

    となる。

    でも、僕はそこで思うのです。

    Aも利益が出ているなら、なぜ止めるのでしょうか。


    CPAが一番良い広告を残すことと、利益を最大化することは同じではない

    たとえば、

    広告A
    CPA:8,000円

    広告B
    CPA:12,000円

    だったとします。

    数字だけ見れば、広告Aの方が優秀です。

    では、顧客一人を獲得するために使える広告費、つまり許容CPAが20,000円だったらどうでしょう。

    広告Aも黒字。

    広告Bも黒字。

    だったら、

    広告Aからも利益を取って、広告Bからも利益を取ればいい。

    単純な話です。

    仮に、

    広告Aから10万円の利益が残る。

    広告Bから15万円の利益が残る。

    のであれば、

    「Bの方が効率が良いのでAを停止します」

    ではなく、

    両方回せば25万円です。

    もちろん、広告予算が10万円しかなく、AかBのどちらか一つにしか予算を使えないのであれば話は別です。

    限られた広告予算の中で、

    • CPA

    • ROAS

    • 粗利

    • 成約率

    • 顧客単価

    などを比較して、どこへ予算を寄せるのかを考える必要があります。

    しかし、追加で広告費を使っても利益が残るのであれば、

    黒字の広告を止める理由は何なのだろう?

    と僕は思います。

    マーケティング担当者からすれば、

    「CPAが下がりました」

    「CVRが上がりました」

    「ROASが改善しました」

    という数字は非常に重要なのかもしれません。

    ただ、経営者にとって最終的に重要なのは、

    いくら利益が残ったのか。

    ではないでしょうか。

    CPAという数字を美しくするために、事業全体の利益総額が減ってしまったのであれば、本末転倒です。


    でも、僕がもっと気になるのはここです

    実は、CPAの話以上に疑問に思っていることがあります。

    それは、

    広告Aと広告Bは、本当に「同じお客様」を取り合っているのか?

    ということです。

    たとえば、サロン集客を考えてみます。

    広告Aには、

    「新規のお客様が来ない」

    と書いてある。

    広告Bには、

    「ホットペッパーに頼り続けるのが怖い」

    と書いてある。

    広告Cには、

    「チラシを配っても反応がない」

    と書いてある。

    これを一般的なWEBマーケティングの文脈では、

    「広告クリエイティブA」

    「広告クリエイティブB」

    「広告クリエイティブC」

    として比較するかもしれません。

    そして、

    A:10件

    B:15件

    C:5件

    という結果になったら、

    「Bが一番反応が良かった」

    「Bが勝ちクリエイティブです」

    「AとCは停止しましょう」

    となる。

    でも、本当にそうでしょうか。


    「新規客が来ない人」と「ホットペッパー依存が怖い人」は、同じ需要なのか?

    少し考えてみると分かります。

    「新規客が来ない」

    という言葉に反応した人と、

    「ホットペッパーに頼り続けるのが怖い」

    という言葉に反応した人では、

    同じサロン経営者であっても、抱えている問題が違う可能性があります。

    さらに、

    「ポスティングしても反応がない」

    という人も違います。

    一人目は、

    とにかく今すぐ新規客がほしい。

    と思っているかもしれません。

    二人目は、

    予約サイトに依存している経営構造そのものを変えたい。

    と思っているかもしれません。

    三人目は、

    すでに自分で集客へ動いているけれど、その方法がうまくいっていない。

    という状態かもしれません。

    すると当然、

    購買動機も違います。

    緊急度も違います。

    予算感も違うかもしれません。

    欲しいサービスも違うかもしれません。

    それなのに、

    Aから10人。

    Bから15人。

    という結果だけを見て、

    「Bの方がCPAが良いのでAを停止します」

    としてしまったら、

    Aという悩みを持った10人が入ってくる入口を、自分で閉じることになります。

    僕には、こちらの方がずっと不思議です。


    これは本当に「A/Bテスト」なのでしょうか?

    僕には、むしろ、

    違う悩みを持った人を、それぞれ別の入口から集めている

    ように見えます。

    つまり、

    広告Aと広告Bと広告Cを、

    「同じ商品を売るための広告バリエーション」

    としてしか考えなければ、

    どれが勝った。

    どれが負けた。

    という話になります。

    でも、

    広告ごとに違う需要を拾っている

    と考えたら、景色が変わります。

    「新規客が来ない」という広告へ反応した人。

    「予約サイト依存が怖い」という広告へ反応した人。

    「チラシが反応しない」という広告へ反応した人。

    それぞれがこちらへ、

    私は今、この問題に反応しました

    という情報を渡してくれている。

    これはかなり価値のある一次情報です。

    だったら、本当にやるべきなのは、

    「どの広告が勝ったのか?」

    を決めることなのでしょうか。

    それとも、

    「この入口から入ってきた人には、その次に何を提案すればいいのだろう?」

    と考えることなのでしょうか。


    「勝ちクリエイティブを探す」という発想そのものを疑ってみる

    ここまで考えていくと、僕が疑問に思っているのは単なるA/Bテストの方法ではありません。

    もっと根本的な話です。

    WEBマーケティングでは、

    一つの商品を作る。

    一つのLPを作る。

    広告を何種類か作る。

    数字の良い広告を残す。

    数字の悪い広告を消す。

    そして一番良いものへ予算を集中させる。

    という発想がかなり一般的です。

    もちろん、それが合理的な場面もあります。

    ただ、

    市場には本当に「一つの正解」しかないのでしょうか。

    安さを求める人。

    品質を求める人。

    早く解決したい人。

    自分でできるようになりたい人。

    全部任せたい人。

    まずは話だけ聞いてほしい人。

    実績を確認してから動きたい人。

    人柄を見てから依頼したい人。

    同じサービスの対象者であっても、人によって欲しいものは違います。

    だったら、

    一つの「最強の訴求」に市場全体を押し込む必要もないのではないか。

    そんな疑問が出てきます。


    ここから先では、「広告を残す」だけではなく、その先の商流まで考えます

    ここまでの話だけなら、

    「黒字広告なら複数残しておけばいい」

    で終わります。

    でも、僕が考えているのは、もう少し先です。

    もし広告Aと広告Bが、

    違う顧客を連れてきている

    のであれば、

    その二人へ同じ商品を売る必要はあるのでしょうか。

    同じLPへ飛ばす必要はあるのでしょうか。

    同じ価格にする必要はあるのでしょうか。

    同じバックエンドを売る必要はあるのでしょうか。

    僕は、そこまで統一する必要はないと思っています。

    広告クリエイティブを、

    単なる「広告素材」ではなく、

    顧客属性を発見する装置

    として考える。

    そして、

    広告Aから入った人にはA向けの商品。

    広告Bから入った人にはB向けの商品。

    広告Cから入った人にはC向けの商品。

    さらに、

    LPも、

    価格も、

    申込条件も、

    バックエンドも、

    それぞれ変えていく。

    そうするとこれはもう、

    A/Bテストではありません。

    複数の商流を作る話

    になってきます。


    ここから先の有料部分で書いていること

    ここから先では、さらに具体的に、

    • 広告クリエイティブを「顧客を自動的にセグメントする装置」として使う考え方

    • 広告ごとにバックエンドを変える方法

    • 同じサービスでも入口によって価格を変えてよい理由

    • CVRが低い広告でも「高単価客を選別する入口」なら価値がある理由

    • LPを一枚だけ磨き続けるより、黒字LPを複数持った方がよいという考え方

    • SEOでは当たり前にやっている「検索意図ごとの入口」を、広告にも応用する考え方

    • 本当に意味のあるA/Bテストと、「別需要を比較しているだけ」のA/Bテストの違い

    • 「勝ちクリエイティブを探す」から「黒字の商流を増殖させる」への発想転換

    • 一つの巨大なファネルではなく、「小さな黒字ファネル」を何本も持つ事業設計

    • 僕がマーケティングを「最適化」ではなく「需要の島を増やす仕事」だと考えている理由

    について書きます。

    特に、

    「広告Aが勝ったからBを消す」

    ではなく、

    「A需要を見つけた。B需要も見つけた。だったら両方を商売にできないか?」

    というところまで考えると、WEB広告の見え方はかなり変わります。

    ここからは、

    広告 → LP → 商品 → 価格 → バックエンド → LTV

    まで含めて、一つの販売導線として考えていきます。


    ▶︎ 続き:有料部分へ

    「一番強い広告」を一本探すのではなく、利益を生む入口そのものを増やしていく。

    ここから先では、その具体的な設計思想を書いています。

    広告クリエイティブは「勝敗を決めるもの」ではなく、顧客属性を発見する装置ではないか

    ここから先は、

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