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おでこに血をつけたまま保育園に行ってしまいます

    私はもともと外科が好きだ。

    埋まっている親知らずの抜歯も得意だし、

    歯周病の手術も好きな方である。

    もちろん口の中の手術なので、
    多少の水しぶきは飛ぶ。

    だからゴーグルもするし、
    マスクもする。

    終わった後にマスクを外して見ると、

    「ああ、ちょっと飛んだな」

    と思うこともある。

    ゴーグルについていることもある。

    ゴーグルを消毒して、
    マスクを交換する。

    それで終わり。

    ……問題は、そこではない。

    おでこである。

    抜歯が終わると、
    スタッフが私の顔を見て言う。

    「先生、おでこについてますよ。」

    見ると血である。

    患者さんの血である。

    するとみんな慣れたもので、

    「鏡ありますよ。」

    とか、

    「アルコールワッテいります?」

    と言いながら対応してくれる。

    だからクリニックの中では大丈夫だ。

    問題は、その後である。

    そのまま誰にも気づいてもらえず、
    保育園へ迎えに行ってしまったり、

    スーパーへ寄ったり、

    家に帰ったりする。

    そして子どもに言われる。

    「ママ、おでこに血ついてるよ。」

    確かにその通りである。

    でも本人は、何時間もまったく気づいていない。

    マスクは確認する。

    ゴーグルも確認する。

    でも、なぜか鏡は見ない。

    だから気づくと、

    患者さんの血をおでこにつけたまま過ごしていることがある。

    外科の先生なら、

    「あるある。」

    なのかもしれない。

    でも普通に考えたら、

    なかなか怖い。

    できれば保育園に着く前に、

    誰か教えてほしい。

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    外来+訪問診療をする女性歯科医師です。 転勤族でワンオペ多めの日々を送りながら、子だくさん共働きライフに奮闘しています。 仕事や日常の気づき、女性医療従事者のリアルについてのエッセイをゆるく投稿しています。

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