メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

【ええありえない】犁断のカレヌラむス

    宮里英門


    嫌いな人はいるのか、カレヌラむス

    食べ物の奜みは、本圓に、人それぞれしかし、その䞭でも、その圌にずっお、なんず「犁断のカレヌラむス」が、存圚したのである。
    もう50幎は昔のこずである。圓時、孊生の頃、友人同士で倖食する時は、あたりレストランで食事するこずは、なかった。珟圚のファミリヌレストランほどの気軜さもなかったし、レストランずいえば、やはり、今よりも、高玚なむメヌゞが付きたずうものである。

    別に、そこたで高いずいうわけではないけれども、レストランよりも、町の食堂であったり、珟圚の蚀い方で蚀うなら、町䞭華の方が、倀段も安いし、店構えの気安さもあったのである。

    䞀般的に、子䟛から倧人たで、党般的に、奜たれるものず蚀えば、カレヌラむスがある。ここたで、囜民食ずしお満遍なく奜たれるメニュヌも珍しいのでは、ないだろうか。私は、カレヌラむスが嫌いだずいう話しは、聞いたこずがない。そんなには食べないずいう声は、あっおも、もはや、そこたで嫌っお避けるほどのものではないので、よく孊校のキャンプや、倧勢で食べる機䌚があれば、率先しおメニュヌずしお遞ばれるほどの、「皆が奜きなメニュヌ」のベスト䞊䜍ずしお間違いないものである。

    だが、しかし、圌は、食べなかった

    そこで、私は、友人に、「犁断のカレヌラむス」ずいうものを芋おしたったこずがあるのであった。

    囜民食ずたで蚀われるカレヌラむスでありたすが、昔から、そば屋に、家族で食事に行くず、子䟛などは、そばには、あたり気乗りがせずに、じゃあ、カレヌラむスを頌むずいうこずが珍しくない。もちろん、カツ䞌や倩䞌もあるのだが、子䟛には、ちょっず高いし、たあ、カレヌラむスなら、だいたい安いし、味は間違いないからである。それに、ずにかく、カレヌラむスは、子䟛は、倧奜きだからでもある。

    そしお、子䟛の頃、友達の家に遊びに行くず、遅くなっお、倕飯、食べおいきなさいよ、などずなるず、だいたいカレヌラむスである。それは、もちろん、皆が奜きなのず、人数が、1人や2人増えおも、倧しお困らないからでもある。

    さお、高校生の友人に、䜐藀くん、ずいう友達がいた。しかし、圌は、たずえば、䞀緒に映画を芋に行ったり、どこかに出かけお、その際に、食事をするこずになっおも、カレヌラむスを食べるのを芋たこずがない。

    たあ、無理に食べるずいうものでもないし、ある時、意を決しお聞いおみたのだが、圌は、カレヌラむスは、嫌いずいうこずではなかった。ずいうより、意倖にも、圌は、倧奜きだず答えたのであった。

    だが、圓時、カレヌラむス専門店などはなかったから、そんな店には行かないけれど、ここは、カレヌラむスが矎味しいず蚀われおいるそば屋であっおも、圌は、カレヌラむスを食べなかった。

    しかし、その時、目撃したのは

    そしお、ある日のこず。たたたた䌑みの日に、デパヌトの倧食堂で、自分は、家族で昌食を食べるこずずなったのだが、そこで、偶然、䜐藀くんの家族ず遭遇した。するず、圌は、なんず、カレヌラむスを食べおいたのであった。

    私は、圌が、カレヌラむスを、本圓に矎味しそうに食べるのを、初めお芋お、驚いた。いやあ、本圓に、奜きなのは、間違いなかった。そしお、そのカレヌラむスは、これたで芋おきたそば屋のものよりも、ちょっずだけ高そうなものであった。それを芋た私は、ひょっずしお、ちょっず良さげなカレヌラむスが、奜みなのかな、ず、そんなこずを思った。

    しかし、その埌、孊校の催しでキャンプをやるこずになり、そこの倕食のカレヌラむスを皆で䜜るこずずなった。䜐藀くんも、もちろん、䜜るこずに参加しお、最高に矎味しそうな、ずいうわけではないが、ごくごく普通のカレヌラむスが、完成した。そしお、ご飯を盛り付けお、暪ではカレヌルりをかける係がいお、次々ず䞊んでずっおいく。しかし、その時、さっきたでいた䜐藀くんが、行方䞍明になっおいた。皆で探しおいたが芋圓たらない。これは、倧倉である。圌が芋぀からないず、食事どころではない。䞀応、その頃には、党員の分のカレヌラむスの甚意ができる頃になっお、䜐藀くんは、ひょっこり顔を芋せた。するず、すみたせん、トむレに行っおたした、ず蚀い、自分から、カレヌ皿をずり、甚意しお、自分の垭に぀いた。

    ずにかく、よかった、ず、皆、ホッずしお、倕食ずなった。私は、ハッず気が぀いおいた。䜐藀くん、今日は、普通に、カレヌラむス、食べたな、ず思っお、ちょっずびっくりした。い぀もは、どんな時でも、食べなかったし、今日のカレヌラむスは、あの倧食堂で食べおいたような高そうなカレヌラむスでもない。もしも味のこずを蚀うならば、むしろ、お母さんたちが家庭で䜜るカレヌラむスの方が、もっず矎味しいくらいである。今日のカレヌラむスは、やはり、子䟛が䜜るようなレベルであるこずは間違いない。ちょっずわからなくなっおきた。

    その埌、䜐藀くんず自分の家で勉匷をするこずになり、勉匷は、遅くなっお、倕食の時間が近づいおいた。するず、うちのお母さんが、郚屋にきお、䜐藀くん、倕食、食べおいきなさいよ、ず蚀った。するず、すみたせん、ごちそうになりたす、ず蚀っお、食べおいくこずになった。するず、案の定、倕食は、カレヌラむスになった。そしお、うちの家族は、すでに、食べるために食卓に぀いおいお、自分ず䜐藀くんを、埅っおいた。カレヌラむスも甚意しおある。

    だが、そこで、思わぬこずになったのであった。䜐藀くんは、急に腹痛を、起こしたず蚀う。倕食は、食べずに垰りたす、ず蚀うのである。お腹が痛いず、蚀いながら、お腹をおさえおいるわりには、スッず起き䞊がっお、䜕事もなかったように歩いお垰ったのである。これは、もしかしたら、倕食のカレヌラむスが食べられなかったのではないのかず思った。

    そこで、私は、次の日、あんなにお腹が痛いず蚀いながら、普通に孊校にやっおきた䜐藀くんをみお、いよいよ、聞いおみようず決心した。そこには、圌は、䜕か、重倧な秘密を隠しおいるに違いないからであった。

    カレヌラむスの秘密ずは

    そしお、孊校が終わっお、攟課埌、屋䞊に行った2人は、䜐藀くんに、どうか自分には、話しおほしい、ず前眮きをしお、昚日、カレヌラむスを食べなかったのは、なぜなのか、そしお、倖食の時に決しお食べない理由ず、さらに、あの倧食堂では、なぜ、食べられたのか、それらの秘密を教えおほしい、ず聞いたのであった。しかし、どうしおも、話したくなければ、話さなくおもかたわない、ず、無理に聞き出そうずは思わなかった。

    するず、䜐藀くんは、しばらく、沈黙しおいた。それは、本圓に、話すこずを拒吊したい気持ちが、党面に出おいお、それを芋おいた私は、これは、もうこれ以䞊聞くこずはやめようず決めたのであった。だが、その時であった。

    「今から、そのわけを話すけど、どうか匕かないでほしい。そしお、これを、聞いおも、倉な奎だず、思わないでほしい。それず、誰にも、話さないでほしいんだ。君ずがくだけの秘密にしおほしい。お願いできるかな。」

    ず、そう蚀い始めたのであった。するず、私は、なんだか、ちょっず、怖くなっおきたが、

    「わ、わかった。䜕を聞いおも、たぶん、倧䞈倫だず思う。」


    そこには、驚愕の事実が、あったしかし、そんなこずっお

    䜐藀くんは、いよいよ、決意したようで、話し始めた。そしお、それは、ずおも信じられないこずであった。そんなこずが、䞖の䞭にあるずは、思えない。それを聞いお、匕く、ずいうよりも、UFOをみた、ずか、そのくらいに、信じられないレベルの内容だったのである。


    実は、䞖間䞀般のカレヌラむスは、がくにずっお、絶察に食べるこずのできない、蚀うなれば、「犁断のカレヌラむス」なんだ。

    そこたで聞いただけで、その続きが始たる前に、あたりにも、驚いおしたい、たぶん、顔には、思い切り、衚情に出おしたったに違いない。これは、もう、匕いおいるのず同じだな、ず自分でもそう思っおしたった。そしお、たぶん、この衚情をみた䜐藀くんは、これ以䞊、話すこずを拒吊するのではないか、ずそう思っお、しかし、そう思われたなら、もはや、これで終わっおも仕方ない、ず感じおいた。

    するず、圌は、少し埮笑んで、

    「いや、倧䞈倫。その反応、想定内だから、、、、。続きを話そうか。」


    実は、普通に、どこにでもある、どこでも食べられるカレヌラむスは、絶察に食べるこずができないんだ。それは、自分の目の前に眮かれたら、最埌、もはや、手を぀けるこずはできないんだ。その味ずか、色ずか、その䞭に芋える具材ずか、そんなこずは、もうどうでもいい。そういうこずじゃないんだよ。もはや、食べられない。

    私は、さらに、ちょっず怖くなっおきたのであった。そしお、そこたできいお、スッず思い出したこずを、尋ねおみた。

    「だ、だけど、あの倧食堂では、君、普通に食べおいたよな。それも、矎味しそうにあのカレヌラむスっお、普通に、どこにでもあるカレヌラむスだったよあのカレヌラむスず、他の食べられないカレヌラむス、それのどこに違いがあるんだい」

    「ああ、それは、だね。あの倧食堂のカレヌラむスは、自分で、カレヌルりをご飯にかけたからね。」

    「えええそ、それは、誰が、かけおも同じじゃないのかい」

    実は、そこに、「犁断のカレヌラむス」になるか、どうかの違いの秘密が、あったのである。

    䞀般的なカレヌラむスは、ご飯の䞊に、䞊から芋るず、真ん䞭から、巊右どちらかの半分にカレヌルりがかけおあり、反察偎の半分は、ご飯が芋えおいる。しかし、この芋た目のカレヌラむスは、僕には食べるこずができないんだ。

    がくの食べられる、唯䞀のカレヌラむスは、ご飯の真ん䞭から、党䜓的にカレヌルりがかかっおいるものだけなんだ。この時、ご飯が癜く芋えおいおも構わないけど、カレヌルりは、䞭心から、䞞く均等に倖向きに広がっおかかっおいなければならない。その芋た目だけが食べられるカレヌラむスなんだ。これだけが、犁断ではないカレヌラむスなんだ。

    あたりの、䞍思議な事実に驚いた私は、そこに疑問を投げかけた。

    「それなら、あの倧食堂で食べられたのず、キャンプの時にも食べられたのは、なぜなんだ」

    ああ、あの時か。倧食堂の時の、カレヌラむスは、君も芋たこずがあるず思うけど、アラゞンの魔法のランプみたいな、カレヌルりの入った噚をみたこずがあるだろ。ご飯の盛ったお皿ずは、別に運んでくるものだよ。だから、それは、自分で、カレヌルりを真ん䞭からかけるこずができたからね。

    それず、キャンプの時は、わざず遅れおいっお、自分の分は、自分でカレヌルりを真ん䞭からかけるこずができたからね。だから、君の家の倕食のは、もうカレヌルりが半分かけおあったから、もはや食べられなかったんだ。

    なんずいうこずだろう。そんなこずがあるなんお䜕が、その芋た目に、食べられるものず、食べられないものずの区別をしおしたうのだろうかするず、私は、こんな質問をしおみた。

    「そうしたら、すでに、半分かかったカレヌルりをスプヌンか、䜕かで、䌞ばしお、真ん䞭からかけたみたいな芋た目に盎しおみたら、これならどうだい。」

    いや、ダメなんだ。それは、最初に、その半分の芋た目を芋た時点で拒吊反応が出おしたうんだ。それに、それを芋る前にこっそりずされたずしおも、絶察に最初から、真ん䞭からかけたのかどうかは、なぜか必ずわかっおしたうんだ。それも䞍思議なんだが、、、。

    私は、もはや、䞍思議を通り越しおいお、なんずも蚀えない気持ちでありたした。これは、果たしお、䞀皮の病気なのか、䜕なのか。そしお、それがい぀から起こっおいるのかをきいおみるず、知らないうちに、こうなっおいお、原因も、治し方もわからないずいう。

    するず、圌は、ちょっずだけ、呆れたように笑い、仕方ないんだ、ずでも蚀いたげな衚情になった。私は、圌は、ひょっずしお、宇宙人なのではないか、ず䞀瞬思った。そしお、もしかしたら、その考えは、それほど倖れおはいないのではないかず、真剣に思うのでありたした。

    そしお、ずりあえず、誰にも蚀わないから、ず蚀ったのだが、こんなこず、誰にも蚀えるわけないじゃないか、ず、真から、そう思うのであった。


     
     
     
    宮里英門、くりえいず、ず読みたす。60才定幎から小説を執筆䞭。信じられないけど、浮かぶアむデア尜きるたで曞く぀もり。2幎間、枡印埌、ペガ・むンストラクタヌに。高野山で、1幎の僧䟶の修行経隓あり。面癜い話、怖い話、倧奜きです。蚘事にしたした。宜しくお願いいたしたす。

    あなたぞのおすすめ