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夏の匂いがする

    賑わう街並みを君と歩いた。
    宵の祭りに皆浮かれていて、ひどく楽しそうな様子に僕はアイロニーを感じてしまう。
    拭えない過去や今も、君と聴いた、夏の音を聴いた。大人になって忘れていた、君を映す目が邪魔だ。
    僕は僕を描きたい。君といる僕を、僕といる君をさよならの速さで素描する。
    この星のいまさえ抜け出して僕は

    夏の匂いがするこの街を嚥下して僕はただ
    あの日の入道雲を ぼうと眺める。

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