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(お題ssあくび)夜の余韻

      「あくびを見ると、切なくなるの」
    ベッドで横になる彼があくびをすると、それは帰宅のサイン。
     甘い時間は終わって、部屋には寂しい夜の静けさと、あなたのいた温もりだけが残される。

     「今日くらい、一緒に…いられない?」
    彼の背中に問いかける。
    着替えていた手を止めるあなた。
     少し近寄って、返事の代わりに軽いハグ。
    それだけじゃ足りないのに、分かっているのに。
    その瞬間だけは、許してしまう。

     彼と出会ったのは、ありがちな職場恋愛。
    運命的でもない、単なる不倫の関係。
    歓迎会で気がついていたよ、あなたの左手の指輪には。
     分かっているの、これは間違っているって。
    だからといって、私の心は埋まらない。

     「またね…。また、すぐ会えるよね?」
    返事はドアに遮られ、言葉は夜に溶けていった。
    せめて今夜はシーツにくるまって、不安定な情緒と寂しい片想いを抱きしめる。
     ━━愛している。

     「ねぇ、知ってる?あなたが使ったその枕。私が昨日涙で濡らしたの。気がついていた?」
    ベッドの温もりに向かって、呟いた。

     夜の冷たさで熱は解けていく。

    片想い、なのか?二作目、いまだ手探り。
    前作より近づいた気がするが、方向はクエスチョン。
    お題、ありがとうございます!

     
     
     
    試行錯誤の2026 ホラーでデリバリーを書きます。 感情でディストピアを書きます。 その狭間の痛みで散文詩を書きます。 残されたかけらは掌編になります。

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