
新NISAで使える優良インデックスファンド解説シリーズ
vol.2 米国株インデックス(S&P500)
1.S&P500ってどんな商品?
投資信託(インデックスファンド)です
たくさんの投資家から集めた資金で、米国の代表 500 社 を丸ごと購入します。
価格(基準価額)は 1 日に 1 回だけ決まるので、四六時中チャートを見張る必要はありません。
呼び名は販売会社で少し違います
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
楽天・S&P500インデックス・ファンド(旧楽天VTIを転換)
どのファンドも S&P500指数 に連動するよう設計されています。
個別株とのちがい
アップルやNVIDIAなど 1 社を買うのが個別株。
S&P500ファンドは 500 社を“一気に”買うので、1 社の好不調に振り回されにくいです。
2.インデックスファンドとアクティブファンド
① そもそも「指数(インデックス)」って何ですか?
株の“通信簿”と思ってください。
日経平均…日本の代表的な企業 225 社をまとめた点数
S&P500…アメリカの大企業 500 社をまとめた点数
MSCI ACWI…世界 49 か国・約 3,000 社をまとめた点数
1 社の株価は大きく動きますが、たくさん集めて平均すると“市場全体の健康度” が分かります。
② インデックスファンド(例:S&P500)のしくみ
カーナビに目的地をセット
目的地 = 「指数そのもの」。
道順(運用)を自動でなぞる
指数が 1 %上がれば ほぼ 1 %上がる。
指数が 0.5 %下がれば ほぼ 0.5 %下がる。
ゴールは“お手本そっくり”
お手本(指数)より速く走る必要はなく、「同じペースでゴール」が合格ラインを目指します。
イメージ
指数 = マラソンのペースメーカー
インデックスファンド = ペースメーカーのすぐ後ろを走るランナー
③ アクティブファンドのしくみ
ペースメーカーを追い抜くのが目標
「指数より良い成績を出したい!」とプロが銘柄を選びます。
探す手間がかかるぶん、コストが高め
運用会社への報酬や調査費用が必要なので、手数料(信託報酬)が年 1 %以上になることが多いです。
④ なぜ長い目で見るとインデックスが勝ちやすいの?
手数料の差
インデックスファンド:年 0.05~0.2 %ほどと、とても低いです。
アクティブファンド :年 1 %以上が一般的で、コスト負担が大きくなります。
クリアすべき成績のハードル
インデックスファンド:お手本である指数と同じ成績なら合格です。
アクティブファンド :指数より高い成績を出し、さらに手数料分まで上回らないと“勝ち”になりません。
過去 10〜20 年の実績データ
インデックスファンド:約 8 割が目標(指数と同じリターン)を達成しています。
アクティブファンド :多くが指数を上回れず、結果として負けるケースが目立ちます。
手数料という“ハンデ”が小さいぶん、インデックスファンドは長い期間で見ると有利になりやすい、というわけです。
手数料が低いインデックスは、“スタート時点でハンデを背負わない” ので有利です。
アクティブは一時的に大きく勝つ年もありますが、長期では手数料の壁を超えられないケースが多いと統計で分かっています。
⑤ まとめ
短距離走(1〜2 年)ではアクティブが勝つこともあります。
マラソン(10 年以上)になると、低コストで着実に走るインデックスが優勢になりやすいです。
投資初心者が長く積み立てるなら、まずはインデックスファンドで「市場平均を取る」方法がシンプルで分かりやすいと言えます。
3.ファンドの中身をのぞいてみよう
銘柄数:原則 500 社(実際は複数株式クラスを含み 503 銘柄前後)
時価総額の構成比
テクノロジー約 31 %(NVIDIA が約 7.5 %で首位)
ヘルスケア約 13 %、金融約 11 %、生活必需品約 6 % ほか
分散効果
米国一国とはいえ セクターと企業数が多いため、個別銘柄リスクが薄まる のが特徴です。
4.運用コスト(信託報酬)をチェック
eMAXIS Slim S&P500:年 0.0814 %
SBI・V S&P500:年 0.0638 %
楽天・S&P500:年 0.077 %
なぜ大切?信託報酬は“レンタル料”。20 年積み立てると 1 %と0.07 %で約14 倍の差 に膨らみます。
長期投資ほど「低コスト=正義」 になりやすいのです。
5.過去の成績(ドルベース、2004〜2023 )
20 年平均リターン:+11.3 %
例えば年 11 %で 20 年間増えると、1 万円が約 8 万 620 円になります。
ただし毎年必ず 11%増えていたわけではなく、上がる年と下がる年が混ざった平均です。
実際の投資には為替変動・信託報酬など追加コストが掛かります。
まとめ ― S&P500ファンドのポイント
米国の大型株 500 社 に一本で投資でき、成長エンジン(テクノロジー)が大きい。
信託報酬が低く、新NISAのつみたて投資枠の対象なので、長期つみたてと相性抜群。
米国一国集中というリスクもあるため、世界分散(オルカン)と組み合わせるのも一案です。
注意事項
本記事は制度と商品の特徴を中立の立場で紹介するもので、投資の勧誘を目的とするものではありません。
投資信託は 元本保証がなく、価格は日々変動 します。
過去の実績は未来の成績を保証しません。
為替変動、信託報酬などのコスト、税制変更リスクにもご注意ください。
投資判断はご自身の資金計画・リスク許容度を踏まえ、必要に応じて金融機関や専門家へご相談ください。