
今日つかった幸せの値段
味噌チャーシューめん1250円、レモンハイ500円。今日つかった幸せの値段である。
いや、正確にいうと愛犬パピヨンのトリミングシャンプーコース代金5456円も含んだ方が良さそうだ。
送迎つきトリミングサロンに預けている間の、いつも一緒にいる犬がいない、ちょっと寂しいような、でものんびりできる一人の時間。
犬が帰り、サラッサラでいい匂いになった美しい姿を抱きしめる愛おしさ。
その時点で十分幸せだ。
それに加え、本日は夫である宇津井俊平の給料日。 しかも早番で夕方に帰宅(遅番の日は真夜中の帰宅)である。
外食だ!そりゃあ外食に行くしかない。夫と給料日に外食ができる。それだけでも幸せだろう。
でも続きがある。夫は恐る恐るラーメン屋の提案をしてきた。ラーメン?はて、もう少し贅沢をしても良さそうなものだ。なんといっても彼の給料日なのだから。
ちなみになぜ恐る恐る、なのかというと私たち夫婦が外食をするときの店選び決定権はたいてい私にある。
話は一週間前にさかのぼる。彼は勤務するバス会社の飲み会に参加してきた。補足するがバス会社なので翌日に勤務がない従業員ばかりの集まりである。 (これを書くことは会社にとって結構たいせつなことである )
宇津井俊平は静かな性格だ。たぶん一生懸命、 同僚の方々とコミュニケーションをとる努力をしてきたと思う。同僚の方々もまた、静かな彼に対して一生懸命コミュニケーションをとる努力をしてくださったと想像する。
そして教わってきた。私たち夫婦の住む街に、とっても美味しいラーメン屋があるということを。そこは札幌の某有名店で修行をしてきた店主が営んでいるらしい。おすすめは味噌ラーメン。
行こう。行くに決まっている。私にはちゃんと分かっている。社会の付き合いがどういうものかということが。
彼は話す必要がある。美味しかったですと。麺はこんな感じで、スープはどんな感じで、店の雰囲気はこうで、というあれこれの感想を。
それが店をおすすめしてくださった同僚の方へ感謝の気持ちを伝えるということだ。妻が間抜けに「お寿司がい~い 」などと言っている場合ではないのだ。
郊外に建つ、駐車場が広くてカウンターだけでなくテーブル席もいくつかある店舗。おお、美味しいといわれるだけあり、壁に有名人のサイン色紙がいくつか飾ってある。
味噌ラーメンがおすすめと聞いていた。何度も繰り返すが彼の給料日だ。チャーシューとドリンクを付けることくらいしても良いだろう。
決めた。味噌チャーシューめん1250円、レモンハイ500円。夫もそれなりに。
味について詳しく書くつもりはない。私は普段はあまりラーメンを食べないし、ラーメン評論家でもない。
とにかく美味しかった。美味しいに決まっていた。
だって夫の同僚の方が教えてくださった店なのだから。
私は感謝の気持ちでいっぱいになった。夫の同僚の方、どうもありがとうございます。夫よ、どうもありがとう。バス運転手という仕事柄?話し好きな人ばかりではないかも知れない。
それでも二人でコミュニケーションをとり合い、社会という場で協力し、生きていく。なんと美しい世界なのであろうか。
汁まで残さず飲み干した。 ごちそうさまでした。今度は両親も連れてきます。私も親も塩分の取り過ぎには気をつけなければいけない年齢ではあるが、たまには良いでしょう。 また汁まで飲み干します。
帰宅して一気にここまで書いた。 もしかしたら小さな出来事を大きく書いているかも知れない。
でもまあいい。それも仕方ない。いま私はレモンハイ一杯分、酔っているのだから。