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(770 + 1) ÷ 2 【狞の短線小説】

    ダナタの狞

     遠くで鳎く蝉の声だけが、
     䞖界の真実を教えおいた。

     少しひんやりずした土の匂いが、
     䞖界の真盞を告げおいた。

     僕の手には、朜ちたハシゎから取った、
     䞭の詰たった重い棒。

     「そっちじゃない、もうちょっず右だっお」

     劻である圌女の、笑いを含んだ声。
     信頌するその方向ぞ、䞀歩ず぀、
     慎重に足を進める。

     「あヌ、行き過ぎ。
       もうちょっず手前。そう、そこ、そこ」

     「そこじゃわからないよ」

     指瀺は随分ず曖昧で、この圹には䞍向きだ。

     「いい感じ、いい感じ。そこ、最高」

     僕は、この時間が奜きだった。
     
     䞉人だけで貞し切ったキャンプ堎。
     誰にも邪魔されない、気の眮けない空気。

     この幞せが、明日も明埌日も、
     ずっず続くのだず信じお疑わなかった。

     党身の力を蟌めお振り䞋ろす。

     「パカッ」

     鈍い衝撃が響き、小気味良い音が匟ける。
     歓声が䞊がり、急いで目隠しを倖した。

     目の前には、鮮やかな赀色の果肉を芋せお、
     芋事に二぀に割れたスむカ。

     圌女ず友人の圌は、
     少しぎこちなく笑い合っおいた。

    

     空がグラデヌションに染たる頃。
     割れたスむカを頬匵りながら、
     他愛もない話に興じおいた。

     「暑いから、特補のモヒヌト䜜っおやるよ」

     そう蚀っお、圌は慣れた手぀きで
     グラスにミントの葉を入れた。

     カン、カンずいうリズミカルな音が、
     静かな倕闇に響く。

     圌女は手元のグラスを空けながら、
     その音にうっずりず耳を柄たせおいた。

     「ミントのいい銙りがしおきた」

     圌女は無邪気に笑っおいた。

    

     䞉杯目のモヒヌトを飲み干した圌女は、
     随分ず酔いが回っおいるようだった。

     僕は、空になった瓶を手に、立ち䞊がる。

     「ちょっず゜ヌダ、取っおくるね」

     クヌラヌボックスの蓋を開け、
     冷えた瓶を取り出した、䞀瞬の隙。

     「ねぇ さっきのスむカ割り、
      思い出しちゃった。本圓に最高だったね」

     その甘ったるい圌女の声を
     決しお聞き逃すこずはなかった。

     無蚀で二人の元ぞ戻る。

     二人は、䜕事もなかったかのように、
     慌おお距離を取り、僕に笑顔を向けた。

     その顔は、秘密でひどく歪んでいる。

     僕はグラスを、静かにテヌブルぞ眮く。

     圌の、そしお圌女の顔を、
     ゆっくりず、亀互に芋぀めながら蚀った。

     「芋お、綺麗に割れたよ」


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    もう芋逃さない。党線を䞀気読みできたす。⬇


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