
リハビリはゲーム感覚で!5:かすれる声、応える足音《脳梗塞(脳卒中)の“前向き”闘病記 小説風》
第一話はこちらからご覧ください
はじめに
脳幹部の梗塞で倒れ、体も動かず、声も出なくなった和泉大輝。
妻・花菜との再会で、張りつめていた心がふっと緩み、“生き直す力”が芽生えた。
しかしその翌朝、彼を待っていたのは――
「声だけが命綱」という現実。
言葉が届かなくなれば、命そのものが危うい。
ここから物語は、新たなステージに入っていく。
この作品は、患者と家族の両方の視点から描かれ、
知識と感動を同時に得られる、新しい闘病記です。
読み進めるほどに、ただの体験談ではない仕掛けが姿を見せていきます。
🧠この話には、別記事で医学的見地からの解説があります。物語とあわせて読むことで、脳梗塞の理解がより深まります。ぜひご確認ください。
本作におけるリハビリの内容や回復の経過は、私自身が歩んだ実体験に基づいています。
この物語は、そんな現実を前向きに乗り越えていく希望の記録でもあります。
※本編には、病気、身体の麻痺、生命への不安などセンシティブな描写が含まれます。
心身に負担を感じる可能性のある方は、無理のない範囲でお読みください。
🆓 第1話~第4話は無料公開中。
📘 第一部本編(全12話)+妻視点のサイドストーリー(全6話)+脳卒中の知識を分かりやすく学べる解説(10話)、全てを最後までご覧いただけるマガジンを200円で販売しております。
それでは、本編をどうぞ。
第一部 夢か現か(うつつか)―交錯する現実と希望
第五話 かすれる声、応える足音
2025年2月26日
朝、喉にたまった唾液で息ができなくなり、目が覚めた。
このままじゃ、本当に溺れる・・・
恐怖が一気に襲ってきた。
病気になる前なら、喉に唾液が溜まるなんて、ほとんどなかった。
たとえ溜まっても、軽く咳払いをして自然に吐き出せば済んでいた。
そんな当たり前の反応が、今の俺にはできない。
それでも、声にならない声で、
必死に、
「おーい、おーい」と絞り出した。
何度も、何度も・・・
助けを求め続けた。
