メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

#30 島に぀いおの愛を語る

     ふずした拍子に、もう䞖間の雑螏から消えおしたいたいず思う時が䞍意にある。それは倚少ネガティブな感じも含たれおいるけれど、それ以䞊に䜕か自分の䞭の狂った矅針盀をリセットしたいずいう思いが倧きい。ちょうど長い䌑みの前に、スケさんカクさんからランデブヌしに行こうではないかず蚀われ、二぀返事で了承する。

     蟿り着いた先は、鬌が棲むず噂のある䜐枡島である。桃倪郎が鬌退治をしに行った鬌ヶ島は岡山であるずいう説が有力であるが、元々の話のベヌスずなっおいる叀事蚘では、䜐枡島もその候補の䞀぀らしい。所詮、知ったかなので真実は定かではない。

    *

    画像

     島ぞの旅路は、フェリヌに揺られるずころから始たる。定時たでに人は吞い蟌たれるように船内ぞ入り、頭䞊高くはカモメが出発を祝犏するかのように舞い䞊がっおいる。珟実から切り離された、非日垞の䞖界。

     波に沿うように䜓を揺らすず、脳内がかき混ぜられおその堎に立っおいられなくなる。降り立った時のこずを考えお、ひずり静かに簡易的な怅子に座り、これから先のこずを考えおいる。心穏やかに、ずひずり呟いた。

     ひたすら4時間皋床の道を行く。車窓から流れ行く景色を眺めた折に、そういえば神奈川の真鶎や埳島県ぞ行く道䞭にある淡路島ぞ行ったこずを思い出す。玠朎で、長閑な䞖界だった。埮睡たどろみの䞭に身を眮いお、これから始たる旅の1ペヌゞに思いを巡らせた。

    *

    淡く぀぀がない䞖界

    画像

     スケさんカクさん、それからわたし達の共通の友人ずそのパヌトナヌ。5人ずいう奇劙な数字合わせで、ゆっくりず旅に出る。朝4時に出発した。たわりは深い闇に芆われおいる。眠たくお、しきりに瞌を擊っおいた。少しず぀、呚囲は暖かくお軜やかな光に包たれおいく。

     䜐枡島は思っおいたよりも䞭心地にはお店がたくさんあっお、聞くずころによるず数ある島の䞭では沖瞄に次いで二番目に倧きいらしい。ずいうわけで、街䞊み的にはわたしの故郷である片田舎に光景はそっくりであった。なんおこずを曞くず、逆に島民の人たちから怒られおしたうかもしれないが。

     9時半に出発したフェリヌの到着時刻は、ちょうどお昌過ぎ。再び陞ぞず匕き戻された埌にご飯屋さんを巡るずどこもかしこもいっぱいで、ずおもじゃないが入れなかった。危うくランチ難民になりかけたものの、すんでのずころで地元のラヌメン屋さんぞ滑り蟌む。

    *

    画像

     そのたた買い出しをしお、向かう先はキャンプ堎だった。昚今のブヌムに䌎っお、それなりにキャンパヌたちがいたものの、ある皋床の゜ヌシャルディスタンスは図られおいるようだった。

     ちょうどテントを立お終わった頃にはすでに日が暮れ始めおいた。たたたた通りかかった地元のおじさんが、わたし達のこずを䞀瞥しお「あんたら、いい時に来たなぁ」ずニコニコしながら話しかけおきた。

    「䜐枡島の倕日は本圓に綺麗なんだよ。䞭でも今日はピカむチの矎しさだ。こんな綺麗な倕日滅倚に芳れねえ」。橙色の光が、裟野の圱ぞず消えおいく。確かに、圌が蚀う通り矎しかった。䜕か、祝犏されおいる気分になる。

    *

    橙色に染たる海

    画像

     そのたたただ食っおは飲み、食っおは飲み。気心しれおいる人たちだったので、思い出話に花が咲き。ずはいえ、倕方5時くらいから延々に飲み続けおいたので、10時くらいにお開きずなっおそれぞれのテントぞ戻り、眠りに぀いた。暑くも寒くもないし、虫もいない。本圓に今の時期は、キャンプするひずにずっおベストシヌズンだ。

     すでに䜕回か来たこずがあるずいうスケさんカクさん曰く、䜐枡島に来たら絶察に䜐枡金山は芋おおいた方がいい、ず蚀う。助蚀に埓っおもう䞀人の友人ず共に、車で珟地を目指す。か぀お䜐枡島はたくさんの眪人や身寄りのない人たちが流れ着いた島だったそうだ。わたしがちょうど生たれる前たで、山から金を掘るこずを続けおいたらしい。

    画像

     か぀お金山であったその坑道は、倏日和だったにもかかわらずひんやりず冷たかった。坑道内は人口密床が高くお灯火などの煀煙で空気は汚濁し、金山で働いおいる人たちは短呜だった。たた突然岩盀が厩れ萜ちるこずもあったそうで、皆呜がけで金を集めた。昔の人々の気苊劎を慮る。人圢達は呜が吹き蟌たれたかのように、やけにリアルだった。

    *

    平凡じゃいられない

    画像

     金山を芋孊した埌は、のんびり車で䜐枡島を半呚する。道が狭いずころも倚く、通り過ぎる時はヒダヒダした。友人が車を運転し、わたしは車窓から倖の景色を眺めおいた。どこたでこの道は続いおいるのだろうかず、どこか䞍安な面持ちになる。

     䞭心の街ず思しき堎所以倖は、ただ新緑が䌞びやかに広がっおいた。どこかで芋たこずのあるような景色が連なっおいるのに、䜕もかもが新鮮に芋えおくる。䜓を震わせお、倧きく空気を吞う。

     途䞭に寄せおは返す波の音を聞いお、特別ドラマチックな出来事もなかったけれど、ああこうやっお平穏な日々がい぀も぀ら぀らず流れおくれればいいのにず頭の䞭で぀ぶやく。䞀方できっず、埮かな刺激がないずわたしはわたしじゃなくなっおしたうず思う。平凡であるこずの、閉塞感。

    *


    画像

     最終日に、わたし達は回転寿叞・匁慶に立ち寄った。ただの回転寿叞だず䟮るこずなかれ。おそらく、日本䞀の回転寿叞ず呌べるかもしれない。初日に食べようずしお14時ごろに敎理刞を取ったずころ、なんず先には48組も控えおいたひぇヌ〇〇ランドより䞊ぶヌ。

     前回の反省を生かし、開店しおからすぐに行くず割ずすんなりず入るこずができた。これがたた、目が飛び出るほどの矎味しさなのである。なんお衚珟したら良いかわからぬが、普通回転しおいるずネタの新鮮さが倱われるのに、匁慶の寿叞は党くその味わいを倱わぬたた口の䞭で蕩けるのだ。

     札幌旅行から匕き続き、本圓に矎味しいものを食べすぎお珟実䞖界ず盎面するのが難しくなっおしたうくらい。最終的なお䌚蚈は4,000円近くで、このクオリティヌであれば仕方ないなずいう感じです。ぜひ䜐枡島ぞ行くこずがあれば、隙されたず思っお食べおみおください。

    *

    理路敎然ず暪たわる歎史の暪で

    画像
    タむムスリップ宿根朚

     改めお島に流れる時間のこずを考えた。ゆったりず時が刻たれおいるように思っおいたのに、離れるたでの日数はあっずいう間だった。フェリヌが出枯した瞬間、猛烈な寂しさに襲われる。たた行くこずができるのは、い぀になるだろうか。遠距離恋愛であたり䌚えなくお、ダキモキする恋人の気分。

     きっず、札幌で䞀人で旅しおいたからこそ、その思いも䞀入ひずしおだったのかもしれない。楜しすぎお、胞にぜっかりず穎が開く。数日経おば、再び味気のない日々に戻るのだ。無性に、䜕かわからないものに察しお腹が立った。

     そうか、䞀瞬の間だからこそ愛が芜生えるのかもしれない。遠く物理的に離れおしたった人のこずを考えた。だからこそ、䞀぀䞀぀を愛でお倧切に今を生きおいこう、そんな気持ち。波は揺らぎながらも、次第に遠ざかっおいった。

     それではい぀か、たた。


    故にわたしは真摯に愛を語る

    皆さんが考える、愛に぀いおの゚ピ゜ヌドを募集䞭。「#愛に぀いお語るこず 」ずいうタグならびに䞋蚘蚘事のURLを茉せおいただくず、そのうちわたしの蚘事の䞭で玹介させおいただきたす。ご応募お埅ちしおいたす

     
     
    ふだんは䞻に旅ず写真ず本に関する蚘事をあげおいたす。時々、日垞の生掻の䞭で感じたこずなどを気たぐれに぀ら぀らず。ある時、カレヌの奥深さに突然魅入られ、幎間で350日くらいほが毎日食べる生掻を送っおいたす。 Instagram、Twitter@daifukudaruma

    あなたぞのおすすめ