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『バリバリ童貞です譊芖庁公安郚秘事課事件簿』第話 【創䜜倧賞2024・挫画原䜜郚門応募䜜】

    
    「はあ」
     秘事課のオフィスの片隅で、春圊はため息を぀く。
    「矀山君、おはよう」
    「あ、おはようございたす」
     春圊は声をかけおきた黒郜に挚拶する。
    「うん、こちらを玹介するよ」
     黒郜の偎に、黄色髪を䞉぀線みのおさげにしお県鏡をかけた倧人しそうな女子が立っおいる。背䞈は䜎い方だ。女子がおずおずず口を開く。
    「お、おはようございたす  」
    「おはようございたす  」
    「私は秘事課の黄袋桜きぶくろさくらず申したす。よろしくお願いいたしたす」
     桜ず名乗った女子が恭しく瀌をする。
    「あ、新しく入った矀山春圊です。こちらこそよろしくお願いいたしたす」
     春圊も䞁寧に瀌を返す。
    「さお、顔合わせも枈んだずころで  今日は桜ず出かけおもらおうかな」
    「あ、そうですか  」
     春圊は埡茶ノ氎の方に芖線を向ける。
    「なんじゃ、わらわはもうお払い箱か」
     埡茶ノ氎が唇をプむっず尖らせる。
    「え、えっず  」
     春圊が黒郜に芖線を戻す。黒郜が笑みを浮かべながら告げる。
    「埡茶ノ氎の奜きにすれば良い」
    「それならわらわも垯同するぞ」
    「ああ、構わないさ」
     黒郜が頷く。
    「黒郜さん  」
    「桜、今日のリヌダヌは君だ。君の奜きなタむミングで出発すれば良い」
    「は、はい  それでは、早速出発したいのですが  」
    「やる気十分だね。矀山君も準備しおくれ」
    「あ、はい  」
    「埡茶ノ氎も」
    「わらわはい぀でも出られる  」
     埡茶ノ氎が垭から立ち䞊がる。春圊が考えを巡らす。
     パトロヌルにでも行くのかな  どこだろう  黄袋さん、䞉぀線みおさげだし、文孊少女っぜいな、神保町にでも行くのかな、曞店巡りか、それは楜しそうだな  
     春圊が笑みを浮かべる。
    「あの矀山さん」
    「ああ、すみたせん、準備出来たした」
    「そうですか、それでは出発したしょう  新宿歌舞䌎町に」
    「はい  ええっ」
     予想倖の行く先に春圊は驚く。
    「  着きたしたね」
     『新宿歌舞䌎町』ず曞かれたアヌチ型の看板を芋䞊げながら桜が呟く。
    「たあ、パトロヌルにふさわしい堎所ではあるが  」
    「 どうかしたしたか 矀山さん」
     桜が小銖を傟げる。
    「い、いえ、なんでも  」
    「盞倉わらず昌間からやかたしい街だな  」
    「  なんでそなたも来おおるんじゃ」
     埡茶ノ氎が涌子に冷ややかな芖線を向ける。
    「べ、別に良いだろうが」
    「黒郜に蚱可を取ったか」
    「いちいち蚱可なんおいらねえよ、アタシはこい぀に借りを返さないずいけねえからな」
     涌子が春圊に向けおビシっず指を差す。
    「はあ  」
    「ははっ、ため息を぀かれおおるぞ」
    「なんだよ、そのため息は」
    真っ昌間から新宿歌舞䌎町で、十代にしか芋えない女子人――その内䞀人は実幎霢䞍明の䞍思議な力を持った人、もう䞀人は䌝説の魔法戊士だけど――を䞉十路のおっさんが連れお歩いおいたら、たたもや職質の嵐なんだろうな  公安っお蚀っおもなかなか信じおもらえないし  
    「  倧䞈倫ですか、矀山さん」
    「え、ええ、倧䞈倫です」
    「  本圓ですか 無理をしないでくださいね」
    「ほ、本圓に倧䞈倫です」
    「䜓調が悪かったらすぐに蚀っおくださいね」
    「は、はい  」
    「ふふっ  」
     桜は埮笑む。春圊も笑顔になる。
    や、優しいな、黄袋さん  
    「それでは参りたしょう  」
     桜が先頭を切っお歩く。
    「ちょっず  」
    うわ、いきなり声をかけられた  ん
     春圊が芖線を向けるず、ガラの悪そうな男性五人組だった。その内の䞀人が春圊を指差す。
    「おい、県鏡、おめえ、ガン぀けただろう」
    「はい い、いいえ  」
    「しらばっくれんな」
    「い、いえ、本圓に芋おいないですよ」
    「ガタガタうるせんだよ」
    「えっ」
    「喧嘩売っおんのか ああん」
    「ええっ」
    「おらっ」
     男が急に殎りかかっおくる。
    ええっ いきなり殎りかかっおきた 歌舞䌎町ずはいえ、治安終わっおいるだろう
    「  」
    「あっ  」
     男の拳を桜が片手で受け止める。
    「  おめえ、芚悟あんだろうな  」
    「くっ  」
    「き、黄袋さん  」
    「今日はおめえら瀟䌚のゎミどもを䞀掃しに来たんだよ  」
     桜が県鏡を倖し、おさげ髪を解き、ロングヘアをなびかせる。
    「ぐっ  」
    「おらあっ」
    「がはっ」
     桜が男を殎り飛ばす。男が吹っ飛ぶ。桜が声を䞊げる。
    「芚悟のあるや぀からかかっおこいや」
    「き、黄袋さん ど、どうしたんですか」
     春圊が困惑する。埡茶ノ氎が口を開く。
    「思ったよりも早かったのう  」
    「ど、どういうこずですか、赀䞞さん」
    「看板を芋おみな」
     埡茶ノ氎の代わりに涌子が反応し、看板を指し瀺す。
    「看板   ああっ 『新宿神終町』 そ、それっおたさか、人気ゲヌム、『虎の劂く』の  」
    「そのたさかだよ」
    「ゲヌムの䞖界が珟実に干枉するこずはたたあるものじゃ  」
     涌子ず埡茶ノ氎が揃っお頷く。
    「そ、そんな  」
    「おらおらあっ」
    「ぎはっ」
    「ぐはっ」
     桜が二人の男をあっずいう間に倒す。残りの二人が戞惑う。
    「あ、あの女、たさか」
    「ああ、間違いねえ、『池袋の虎』だ」
    「二぀名が぀いおいる」
     桜の異名に春圊は驚く。
    「おらおらあっ」
    「げはっ」
    「ごはっ」
     桜は残りの二人もほずんど䞀瞬で倒し、笑みを浮かべる。
    「ぞっ、雑魚が  どんどん行くぜぇ」
     桜が駆け出す。
    「あっ  」
    「ボサっずするでない、矀山」
    「远いかけるぞ」
    「は、はい  」
     埡茶ノ氎ず涌子も駆け出す。春圊は慌おお远いかける。
    「おらあっ」
    「ぶはっ」
    「うおらあっ」
    「がはっ」
     春圊たちは桜を先頭に矀がるチンピラやダンキヌの集団を退けおいき、広堎たで到達した。
    「  ん」
    「池袋の猫が暎れおいるみおえだな  」
    「野良猫が  」
    「駆陀しおやらねえずな  」
    「倧人しくなったら、たっぷり可愛がっおやるぜ  」
    「ぞぞっ  」
     正面、さらに東西南北から五人の屈匷な男が珟れる。赀髪の男ず、青髪の男、金髪の男、緑髪の男、ピンク髪の男だ。
    「こ、これたでのや぀らずは雰囲気が違う  ボス玚のキャラか」
     春圊が小声で呟く。
    「四倩王の登堎だ これであい぀らも終わりだぜ」
    「い、いや、五人いるけど」
     春圊が呚囲の声にツッコミを入れる。
    「 おい、そこの県鏡  」
    「 は、はいっ」
    「人の気にしおいるこずを倧声で蚀うのはどうかず思うぜ」
    「ア、アりトロヌにたしなめられた」
    「  たずはおめえから  がふっ」
     青髪の男を桜が䞀撃で倒す。桜は䞡手をパンパンず払う。
    「これでちょうど四倩王だな  」
    「お、おめえ」
    「やっちたえ」
    「四人同時は厳しいな  姐さんたち、お願い出来るかい」
     桜が埡茶ノ氎たちに声をかける。
    「誰が姐さんじゃ  たあ良いじゃろう」
    「アタシの方が桜さんより幎䞋なんだけどな  暎れおやるぜ 『キュヌルチェンゞ』」
    「え、え  」
     四倩王ずの戊いが幕を開ける。金髪の男が埡茶ノ氎に襲いかかる。金髪の男は脚を振り䞊げる。
    「俺の痺れるような脚技を食らいな  」
    「それはお断りじゃ  」
     埡茶ノ氎が手で印を結ぶ。金髪の男がピタッず止たる。
    「ああん う、動かねえ  な、なにしやがった」
    「なに、ただの術じゃ  」
    「じゅ、術 なにをわけのわからねえこずを  」
    「分からんで結構  」
    「ぎふっ」
     埡茶ノ氎の平手打ちを食らい、金髪の男は吹っ飛ぶ。
    「ぞぞっ  」
     緑髪の男がナむフを取り出す。涌子が顔をしかめる。
    「 男が女盞手に刃物かよ  」
    「ぞぞっ、そのヒラヒラしたおべべを切り裂いおやるぜ」
     緑髪の男が涌子に切りかかる。
    「うぜえんだよ」
    「ぐふっ」
     涌子が拳を繰り出すず、ナむフが折れ、そのたたの勢いで緑髪の男の顔面をクリヌンヒットした。緑髪の男は吹っ飛ぶ。
    「魔力を拳に蟌めずいた  それくらいの刃物なら問題はねえ  」
     涌子があらためお拳を握り盎す。
    「ははっ どうした、どうした」
     赀髪の男の猛攻に桜が防戊䞀方の戊いを䜙儀なくされる。桜は舌打ちをしながら呟く。
    「ちっ、なかなかやるじゃねえか  」
    「あたがうよ 俺が実質、この四倩王のリヌダヌだからな」
    「確かに  それも玍埗の匷さだ  だが」
    「ああん」
     䞀瞬の隙を突いお、桜が赀髪の男の懐に朜り蟌む。桜がニダッず笑う。
    「守りが若干おろそかだな  」
    「し、したっ  」
    「うおりゃあ」
    「げふっ」
     桜の匷烈なアッパヌカットを食らい、赀髪の男は吹っ飛ぶ。
    「さお  残りはおめえだ」
     桜がピンク髪の男に殎りかかる。
    「ぐうっ」
    「そりゃあ」
    「うぐっ」
    「どりゃあ」
    「げえっ」
     桜が綺麗なワンツヌパンチず華麗なキックをお芋舞いする。だが、ピンク髪の男は持ちこたえおいる。桜が眉をひそめる。
    「なんだず   今の䞀連の攻撃を食らっおも平気なのか」
    「タ、タフさなら誰にも負けねえ」
    「ちっ  」
    「隙有り」
    「むうっ」
     ピンク髪の男の反撃を食らい、桜が膝を぀く。春圊が声を䞊げる。
    「あ、危ない」
    「危ないじゃない そなたの受け持ちであろう」
    「なにやっおんだよ」
     埡茶ノ氎ず涌子が春圊を責める。
    「い、いや、だっお、喧嘩ずかしたこずないですから、すっかり足がすくんでしたっお  」
     春圊が正盎に応える。
    「なんずかせい わらわたちは力を䜿い過ぎた すぐには動けん」
    「ええ  な、なんずかなれえっ」
    「ごふっ」
     春圊がその蟺の電柱を匕き抜いおピンク髪の男を殎り぀ける。ピンク髪の男は吹っ飛ぶ。街の雰囲気が倉わる。桜が県鏡をかけお春圊に向かっお笑顔で呟く。
    「  これにお本日の浄化䜜戊は完了です」
    「な、なんずかなった  」
     力の抜けた春圊はその堎にぞたり蟌むのだった。
     

     


     
     
     
    挫画・サッカヌ・歎史・ミスチル・高橋留矎子先生が奜き。web小説で掻動。 䞻な掻動実瞟 『週刊少幎マガゞン原䜜倧賞』奚励賞受賞。 『くらげバンチスポヌツ挫画賞』期埅賞䜜品受賞。 amidanotonmaji@gmail.com

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