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䞊叞になっお十幎、ただ答えは出ない

    幎。これくらいの頃から「䞊叞」ずいう肩曞きに自信を持おるようになったず思う。

    䞊叞になった頃。
    そもそも䜕をすればいいのか分からず、その日の業務が終わる頃に右埀巊埀した。毎日、毎日、毎日、䞊叞らしいこずができおいない。
    ここは入瀟幎目以䞊のベテラン職員たちが集たる支店。定時になるずみんなササッず垰っおいく。「お疲れ様でした」、「お疲れ様でした」、「お疲れ様でした」、「お疲れ様でした」、「お疲れ様でした」。アパヌトに垰っおいるずきによく考えた。

    「なぜ」

    .なぜベテラン勢を抌し退けおがくが管理者をやっおいるのか。
    .みんながやりたくないから。でも、みんな優しい。

    答えは分かっおいる。䌚瀟も店舗のみんなに管理者をやらせる぀もりはない。ただ扱いやすいずいう理由で抜擢され、がくは倕日を芋぀めながら幎以䞊酷䜿するのスクヌタヌでアパヌトぞ垰った。やれるこずは䞀䜓䜕があるのか。カバンを眮いお、冷凍庫から鶏肉ずブロッコリヌずもやしを取り出しおフラむパンで炒める。焊げ目の付いたストむック颚な埡飯を食べるのがその頃のマむブヌムだった。


    絊料を考えるず特に䞍安は倧きくなる。業界党䜓が傟いおいる今、い぀たで経っおも基本絊は䞇円。昇絊はほがしない。
    圓時は貯金通垳を芋぀めながらどう暮らせばいいのかを考えた。スヌパヌで䞀袋円のもやしを買っお、レゞで支払いを枈たせお、アパヌトに垰っおいるずきに同僚の生掻を心配する。寒くなる頃には、恋人がいるず蚀っおいた〇〇さんはクリスマスプレれントを買えたのかず考えお、ワヌルドカップがブラゞルで開催されたずきは〇〇さんの子䟛は習い事を受けさせおもらえおいるのかず考えた。
    そんな勝手な劄想を膚らたせながら、自分は管理者手圓を貰っおいる。
    初めお管理者手圓が付いたずき、がくは絊䞎明现を芋れなくお、しばらくそのたたにしおいた。そしお芚悟を決めお封筒を開けた倜、確認しおみるずそこに〇䞇円ず曞いおあった。
    ゟッずする。
    䞀䜓その資金はどこにあるのか。同僚たちが恋人にプレれントを買えず、子䟛にはサッカヌも習わせおあげられおいない勝手な劄想をしおいるだけのに。
    「今月は手圓を付けられたせんでした、テヘ」くらいでよかったのに。がくは本郚事務所に電話をした。
    「手圓を貰わずに働きたいです」

    しかし、瀟長が出おきお断られた。「貰っおおけばいい」「いやいやいやいや、みんなに申し蚳ないのです」「ベテランばかりだから管理者は倧倉になるよ」「いや、管理者らしい仕事をやれおいないので」しばらく瀟長ず抌し問答をしお、結局がくは管理者手圓を貰い続けるこずになった。




    そうしお幎が経った今、自信を持っおいる。
    管理者手圓を増やさんかいず思うほどに。

    「なぜ」

    .最初は手圓がいらないず蚀っおいたのになぜ手圓を増やせず思うのか。
    .傲慢になっおいるから。

    幎前ず同じように支店からアパヌトにのスクヌタヌで垰っおいる。けれど、さすがに新車に買い替えおおり、以前よりスピヌドが出るようになった。時。倕日を芋぀めながらアパヌトに垰る。

    手圓が〇䞇円付くず知った倜。がくは管理者ずしお仕事を党うしようず決め、今に至っおいる。明现曞を机にしたい、しばらく近所を散歩した。あの日、路地に生える雑草を芋おふず先茩を思い出し、今でもたたに先茩のこずを思い出しおいる。
    「倱恋をした」ず蚀っお週間ほど無断欠勀をする先茩。酔っ払っお同業者を殎っおしたった先茩。ピピピヌず、アルコヌルチェッカヌを鳎らしながら「コレ、壊れおいるよ」ず蚀う先茩。
    そんなのが珟実にいるずは思えないが、がくが新人のずき本圓にいた。最埌は䌚瀟を蟞めさせられたけれど、先茩のこずが忘れられない。



    「お酒は蟞めれないのですか」ず車内でがくは聞いたこずがある。
    それはクビにさせられるヶ月くらい前。毎日、毎日、倜時くらいたで残業をするようになっお、先茩が心配だった。歳のヲタク瀟員にどんな仕事でも割り振っおいいずいう倉な颚朮があった。
    先茩が晩酌をする理由にストレスはあったのではないかず思う。先茩の代わりに運転をしながら、その日、心配しおいるずがくは䌝えたかった。
    「時たでしか飲んでないのだけどね」ず先茩はアルコヌルが残るこずに悪気はないずいうアピヌルをしたがった。ルヌルは守っおいたすよず。しかしおそらく明け方近くたで飲んでいるのではないかず思った。
    「仕事のストレスがあるんじゃないですか」ず蚀った。
    「いや、それはないね」
    ず先茩はすぐに答えた。


    最近、店舗を掃陀しおいたずきに棚の奥からクシャクシャになったパンフレットが出おきた。創業初期のものだ。そこに先茩がいた。
    歳のヲタクっぜいおじさんの笑顔。がくは気になっおいたこずを尋ねた。

    「先茩っおいい人でしたよね」
    「えっ」
    「それはない」
    「ただ〇〇くんがくの名前は若かったから」

    ベテラン職員たちはみんなで先茩のこずを総批刀する。しかしがくにずっおはいい先茩だったず思う。䞊叞ずしおやるべきは、郚䞋のこずをどんなずきでも守る。
    そのためにがくは今、䞊叞を頑匵っおいる。


    「なぜ」

    .䞊叞ずしお自信を持っお、さらには手圓を増やさんかいず思っおいるのにただ安月絊で働いおいるのはなぜか。
    .先茩のような人がいおもしっかり䞊叞をやれるず思えるたで頑匵れおいないから。

    い぀か先茩みたいな人がきおも䞀緒に仕事をする為、今日も働く。それががくの答えなのです。

     
     
    䞖界ず人間は矎しい。内盞的な日蚘。 30代独身、地方の䞭小䌁業で働いおいる。厖っぷちの䜕にもなれなかった人間。゚ッセむらしき文章を曞いおいたす。 本郚からの無茶ぶりず幎䞊郚䞋たちのマネヌゞメントに奔走。職堎に片思いの女性がいお、写真は日々芋おいる颚景。

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