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「車いすおばあちゃんのちょっと寄り道、ちょっと冒険」24👩‍🦼‍➡️

    **「道をまちがえる天才」**

    その駅に降り立った瞬間、立ち止まりやさんがつぶやきました。
    「あれ?なんか殺風景…?ここでほんとに合ってるのかな」

    人影もまばらで、駅前にあるのは小さなカフェがひとつだけ。
    ネットの案内には「駅を出たら“何とか通り”を東へ10分」と書いてあったけれど、
    “何とか通り”ってどこ?東ってどっち?

    そこから始まったのは、まさかの1時間以上のさまよい歩き。
    Googleマップを開いても画面の中の地図がくるくる動いて方向がつかめません…
    電動車いすで走り続けると
    「あれ?ここさっきも通った気がする…」
    意を決して、とおりがかりの女性にスマホを見せて
    「すみません、ここへ行きたいんですけど」
    すると、今来た道を戻るように教えてくださいました。
    もう三回も通った道です。

    「もうどうすれば…」と立ち止まりやさんが肩を落としかけたとき、
    面白がりやさんが笑い飛ばします。
    「ほら、これは“迷子アトラクション”だよ!思いがけない出会いがセットでついてくるんだから」

    とはいえ、電動車いすのバッテリーも減ってきて、
    約束の時間はすっかり過ぎてしまいました。
    「これはもうムリ」と判断してホテルに戻ることに。

    けれども駅へ帰る道も分かりません。
    何度も通った道をまた引き返し、偶然駅へたどり着きました。
    「よかった~、これで帰れる」

    帰りの電車に乗るときはまたもや誰かが手を貸してくださって。
    降りる時にはそばにいた方に声を掛けたら喜んで手を貸してくれて
    不思議と温かい気持ちが残りました。

    そういえば行きの電車でも、赤い車いすを褒めてくれた女性がいました。
    目的地には着けなかったけれど、心には確かに出会いの光がともっていたのです。

    面白がりやさんがウィンクします。
    「ね、“目的地に行けなかった日”じゃなくて、“素敵な出会いをもらった日”なんだよ」
    立ち止まりやさんも、少し照れながらうなずきました。

    予定どおりじゃなくても、予定外こそが旅を彩ってくれる。
    道を間違える天才だからこそ味わえる出会いのあたたかさを知りました。
    間違えることも面白がれば1ミリ前へ進めるのです。


    📌 やってみました!
    今日はあえて「知らない道」を歩いてみました。
    路地裏で小さなパン屋さんを発見。
    焼き立てのシナモンロールに出会えて、幸せなおやつタイムになりました。


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    はじめまして。 生後10か月でポリオに感染し、首から下に重いマヒが残りました。 69歳・車いす生活の“車いすおばあちゃん”です。 「安心してできる小さな冒険=1ミリ冒険」をテーマに、 動けなかった私が再び動き出した日々を綴っています。 人生は、いつからでも“おもしろく”できる。

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