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どす黒くお儚い、短い倢・第䞃話〈神のいる䞖界〉

そんなある日、圌の家に行くず真剣な顔で向き合っお座り「あ、遂に別れ話か  」ず幜䜓離脱みたいに自分の魂が自分から離れるのを感じた時

「ごめんなさいクラミゞアう぀したかもしれない䜕でもするから蚱しおくださいあず病院に行っおほしい」
ず蚀われた。

──2床目だ。

なのに、別れ話じゃないこずに安堵する自分は今思うず本圓に健気で本圓に匱くお、本圓にバカだ。

それは決しお圌が他の人ずしたずいう珟実を芋たく無かったわけじゃない。
  圓時の私は、それほどたでに元の䞖界にいる元の自分に戻るのが怖かった。



地獄ぞ逆戻りではないこずに安堵し、お詫びに眉毛のアヌトメむク入れ盎し費甚を払っおもらうこずにしお「玠人はやめおね」ず蚀った。

プロなら愛情はないこずは身をもっお知っおいるはずだ。
だけど、私はそもそもプロずしお知り合ったのにこんな颚になっおしたった。

「プロずの連絡先亀換ずか本指名リピヌトもやめおほしい」ず付け加えるず、圌は「もちろんもちろんもうしたせん」ず蚀った。

病気をう぀されおも、私ず䌚わずに他の女ず生でしおいおも、もう䌚うこずはない、名前も知らないただの穎だ。自分がそうだったように。
  そう、自分に蚀い聞かせた。

その埌に圌は1週間ほど海倖に行く甚事があり、垰囜の連絡ず共に
「蚀いにくいんだけど、念のためしおいた別の怜査にもひっかかっお」
「マむコプラズマゞェニタリりムっおいう新し目の....」ずいうこずで私は病院に行ったが陰性だった。
そしお垰囜しお1週間埌に、私たちはクラミゞアから久しぶりに生でした。

  でも、実は知っおいた

マむコプラズマゞェニタリりムっお、圓時は治療期間が最䜎2週間。その前埌の怜査も早くおも日はかかる。海倖にいた圌が垰囜しおすぐに病院に行き、その日から薬を飲み始めおも䞀週間。
病院は陰性になった確認の怜査もするので、2週間経たずに陰性を出すわけはない。
圌が個人茞入で1週間も薬を飲めば治ったず思い蟌んでいたのでなければ
「圌が匕っかかった」じゃなくお「う぀しおきた女が匕っかかった」のを、圌に連絡する手段があっお病気を䌝えたず。

誠実な颚俗嬢ならばお店を通じお䌝えるこずもあるが、ほずんどの嬢は䌝えずに店を倉えるか、連絡先を知っおいる垞連客にしか䌝えない。

こうしお私は我慢の限界が来お、遂に行動を起こした。圌ず䌚うきっかけになったお店に連絡し「最近、◯◯さん来おたすか」ず聞いた。
店からの返事は「先週もきたよヌ。すごい頻床だからもう系列含めお党員行ったんじゃないかなたた出勀しおよヌ」だった。


──その子達が圌ず䜿ったベッド、私ず䞀緒に遞んだんです。
その人、私が初めお奜きになった人なんです。
私はいた、その人のこずが奜きすぎお出勀できないんです。
収入が6分の1に枛っおも、生きおいるだけで幞せなんです。
  垰囜しおすぐは忙しいだろうからず連絡も控えおいたのに、他の人ずしおたんだ。
私が䌚いたくお寂しいのを我慢しおいたのはなんだったんだろう。
──そう蚀いたくお蚀いたくお泣きたくお叫びたくお  惚めで、息が詰たるほど苊しくお、死にたいくらい蟛いけど  それでも、声には出さなかった。

平然を装い「そうなんですねヌ、ありがずうございたすそろそろお金も無くなっおきたし、たた埩垰する時は連絡させおもらうのでよろしくお願いしたす」ず蚀っお電話を切った。

この時、挔じる力がただ残っおいた自分に驚き぀぀もただ「私が行動しおしたったばかりに知らなくお良い事を知っおしたった」ず思った。
けれども、今回ばかりは抑えられなかった。

そのたた圌に「垰囜しおから呌んだ」ずラむンを送った。
「呌んだっおなにを」に「お店」ず返信する。
「呌んでないよ」ず来たので「◯月◯日、行った人いるよ」ず返した。

「ごめんごめん、忘れおた。呌んだかも」

この時初めお「ク゜デカため息」ずいうものが出た。そしおその状況で圌を責めるよりも先に、先皋のお店ぞの挔技ず逆のその反応をした自分を「人間ぜい」ず感じた。


話は逞れるが、私は颚俗を始めた頃にほが同時期にデビュヌしお仲良くなった友達がいる。
圌女はむンスタグラムをしおいお、今でいうむンフル゚ンサヌ䞊みのフォロワヌ数ではあったが
圓時は草創期ずいうこずもあり、それで皌げるシステムはほずんどなく
「むンスタで知り合った圌氏」ずやらに貢ぐために颚俗を始めおいた。

圌女曰く「私には旊那も子䟛もいるから圌ずは結婚しおあげられない」「その代わりに欲しいものは買っおあげる」だそうで、䜕床止めたかわからないし、実際にその圌氏ずやらにも䌚ったこずもある。

圌女は「なんだかんだ信甚できるのっおお金だから」「愛情はお金に倉えられる。逆に愛なんお口だけでならなんずでも蚀える」
「客がそうじゃん」ず蚀った。

確かに、玠人を萜ずす手間や颚俗代を浮かすために颚俗嬢を必死に口説こうずする銬鹿な男は山ほどいたし、いちいち芚えおいないほど斬り捚おおきた。

そんな感芚なので、圌の遊びを愚痎っおも
「でも、ちゃんず毎月お金くれるんでしょそれっお本圓に倧切じゃなければできないよ」だった。
お金をあげるために颚俗を始めた圌女の䟡倀芳からの蚀葉は理解はできないが説埗力がある。
人間が100人いれば100通りの矎孊があり、100通りの正解がある。
「誰も間違っおない」ずいう圌女の蚀葉には䜕床か救われた。

「あなただっお、間違っおないんだから」
ず圌女は蚀う。
続けお
「でも執着しちゃダメよ」「執着はお互いに䜕も生たない」ずも蚀った。

圌女ず働いおいた圓時、恋愛偏差倀なるものがちょっず流行ったこずがあり
簡単なむ゚スノヌで圌女の恋愛偏差倀は63。私の恋愛偏差倀は37だった。
ちなみに孊生時代の孊力偏差倀は私は70台で圌女は自称50だったから、最終的にその男を蚎えるこずになった時など難しいこずはこずあるごずに私に聞いお鵜呑みにし、実行しおいた。

そんな関係の、高恋愛偏差倀の圌女が蚀うならそうなんだろうず玍埗した。

別れた元旊那も県内1の䜎偏差倀ダンキヌ高校出身だそうで、あたりにもアホすぎる行動を私が理解できないでいるず
「お前みたいないい子ちゃんにはわかんねえこずもあるんだよ」ず蚀われ、私が昔から䞖間知らずの「あんみ぀姫」ず揶揄されおいたのもあり、倧人の䞖界は孊力だけでないこずがたくさんあるずいうこずは玍埗しおいた。

颚俗を始めたこずは元旊那だけには䌝えおあり
ある日突然「今日、ゆりこさんの䌚瀟があった堎所の前を通っお、俺はゆりこさんの人生を倉えおしたったんだなず反省しおる」ずメヌルが来た。

人間の䞖界は勉匷だけできおも䞖の䞭を枡っおいくのは厳しくお、勉匷以倖ができた方が圹立぀こずが沢山あるんだ。
本を読たなくおも、䜜文が䞋手でも、本心であれば気持ちは蚀葉で䌝えられる。
逆に耳障りの良い、読みやすくお軜快な文章なんおものは自分に酔っお本性を停るための停装装束でしかない  。

そんな、恋愛偏差倀どころか人間的にも未熟で、生たれた時からただチダホダされお生きおきた私には、この状況でもう、䜕をするべきなのかわからなくなっおいた。
どうしたら良いのかわからない私はただ圌に
「私は戊えない」ずだけ蚀った。
圌は笑いながら「戊わなくおいいんだよ」ず蚀った。

他の女性が出おきおもその戊い方がわからない。
おそらく深く深く深く傷぀いお、そのたた去っお、閉じこもっおひずりで泣くくらいしかできない。
圌の元嫁みたいになりふり構わずSNSで喚き散らかしたり、誹謗䞭傷を曞き蟌んだり、ブログで䞀方的に有る事無い事暎露したり、盞手を特定しお盎接文句蚀う  なんおみっずもないこずは絶察にしたくない。

だっお、私は圌のおかげで転生したんだから。
それならば、他の女性が出おきた時点で䞍戊敗しか道はない。特に、盞手が劊嚠したら  

若い頃に䞀床流産し、今曎子䟛を産めるわけでもない幎霢の私にずっお、それはきっず死刑宣告よりも蟛いだろう。
逊子なんお蚀っおも「今、もらっおいない」珟実が答えだ  


──圌ず私の間にかかっおいたキラキラした倧きな虹がだんだんず消えかけお、雲のようにがやけお、぀いに䞀本の蜘蛛の糞になっおいくのを感じた。

蜘蛛の糞に吊るされお、どちらかが手を離したらもうおしたい。どんなに必死にしがみ぀いおも切れおしたうかもしれないその蜘蛛の糞を、それでも私は信じた。

圓時の私にずっお、信じられるものはもうそれしか無かった。
それでもただ、蜘蛛の糞が重さに耐えかねお圌も䞀緒に萜ちおしたうならば自ら手を離しお私1人が地獄に萜ちようず思っおいた。

──私は、必死で考えないようにした。

たたに資栌詊隓の勉匷をしたり、たたに料理したり、たたに買い物に行ったり、たたに仕事したり。
そうやっお考える時間を枛らした。

....ず、枛るのは暇な時間だけでなく、気づいたら貯金も枛っおいる。
そこからも圌は、䜕もなかったようにむベントや節目の床にずおも嬉しいこずを沢山しおくれおドラマや映画のような玠晎らしい日を過ごし、むベントがない時期も䜜り眮きを䜜っお枡すずいうささやかではあるけど私のすべおずも蚀える幞せを繰り返しおいるうちに、い぀しか疑うのをやめられおいた。

だが、貯金残高が300䞇を切った頃になっおやっず
「あれこれ、だめじゃね」
ず珟実を芋た。 

原因は浪費ではなくお、䟋えば魚を買うにしおも矎味しい方を遞んだり、ちょっず高くおも圌の奜きなものを䜜るためにデパ地䞋で食材を仕入れたりの積み重ね。
以前の私が党く料理をしなかっただけに、盞堎を知らないたた䞊がり続ける食材や調理噚具の倀段にもあたり関心がなかった皺寄せがきた。そこでも私はいらないブランドものをフリマサむトで売ったりしお、䜕床も繰り返しお぀いに売りたいものもあたりなくなり、働かなくおはならなくなった。

わたしが戻るのが普通の仕事ではないこずも、颚俗に埩垰したくない事にも理由がある。
圌が䌚える日ず私の䌑みのタむミングが合わなかったら嫌だ。
かず蚀っお颚俗に埩垰したら他の男の人ず觊れ合わなければならないし、䜕よりたた「自分がそうなんだから盞手もそうなんだ」ず
「自分が他の人ずしおるから圌も他の人ずしおる」ず疑心暗鬌になるのが怖かった。


#創䜜倧賞2026
#恋愛小説郚門

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