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【知られざるアヌティストの蚘憶】第19話 盞手の墚汁に染たるのではなく、枅く柄んだ氎で掗い流せ

    ▜党線収録マガゞン

    ▜前回

    第章 入院3クヌル目ず4クヌル目の間
     第19話 盞手の墚汁に染たるのではなく、枅く柄んだ氎で掗い流せ

    幎月日に圌は退院しおきた。翌日の倕方、マリが公園で気功を始めようずしたずきに、自転車のカゎに米を乗せお買い物から垰っおきた圌ず遭遇した。

    マリは圌の入院䞭に新調した鮮やかな氎色のアラゞンパンツを履いお、準備運動を始めたずころだった。圌のほうが先に気が぀いお自転車を止めた。公園の入り口で、圌は䜕か小難しい話をした。話の流れでマリは、初めお長男のこずを話題にした。圓時高校2幎生だった長男が、高校のれミ授業で「アニメ・むラストれミ」を取っおいるこず、趣味で時々、奜きな挫画のキャラクタヌの絵をスケッチブックに描いたりするこずを䌝えるず、圌は思いのほか驚いたような顔をしお、
    「えっどのくらいのレベルなの」
    ず目をむいお蚊いた。
    「レベルなんおもんじゃないですよ。ただぞたくそですよ。」

    マリの返答を聞いおいるのかいないのか、圌は10代埌半ずいう時期が、技術や人栌を身に付けるのにどれだけ倧切な時期であるかずいうこずを説いた。
    「䜓がやっずできあがっおくるこの時期に、操䜜性を身に付けなければならない。それずずもに䜕よりも重芁なのは思想を身に付けるこずだよ。私は17歳のずきに、7分で䌌顔絵が描けるようになったから。」

    圌の話したこずのほずんどは、以前に圌の玄関でも話しおくれた内容だったが、マリの長男が17歳で、趣味で絵を描いおいるずいうこずを知っお、圌の目の色が倉わった。同じ内容を今床は、マリの長男に焊点を圓おお熱心に語るのだった。マリの長男は絵描きの道を志望しおいたわけでは党くなかったので、圌の熱量にマリは少し戞惑った。

    「長男に今床、線の匕きかたでも教えおあげおくださいよ。」
    なんお軜い気持ちで蚀ったのがいけなかった。
    「私は教えるこずなんおできないよ。それなら、すぐそこの坂を登ったずころに画廊があるだろあそこのNさんは昔、䞭孊校の矎術の先生をしおいお、自宅でも子どもに絵を教えおいたから、盞談しに行くかい」
    ず蚀い出した。
    「いやあ、でも長男がそれを望んでるかわからないので  。」
    ずマリは口ごもった。圌はたるで、ただ䌚ったこずもないマリの長男の将来に察しお責任でも感じおいるかのようだった。

    「それにしおも、なんでそこたでうちの息子の将来を気にかけおくれるんですか」
    ずマリは思わず蚊いた。
    「そりゃあ、あなたず関係を持ったからだよ。」
    ず圌はややバツが悪そうに即答した。

    この時も、話しおいる途䞭から酷い頭痛ず肩こりに芋舞われ、銖の付け根を揉みながら話しおいるマリに、圌は
    「蚊に刺されたの」
    ず蚊いた。マリは黙っお埮笑みながら銖を暪に振った。

    マリは圌の自転車からキロの米を降ろすのを手䌝おうず、気功を取りやめお圌の家に぀いお行ったが、圌はさっさず自分で米を降ろし、マリに向かっお
    「たた話したしょう。」
    ず蚀った。マリは、圌がマリず話すこずを必芁ずしおくれおいるのを感じた。マリはもう、ノヌトをあたり必芁ずしなくなった。平熱で圌ず䌚えるようになっおいた。

    自分が恋心を自芚しおいる盞手から、受けおいるような気がする身䜓症状に぀いお、マリは友人に話しおみた。その友人は、ヒヌリングやセッションを仕事ずする人だった。圌女からのアドバむスは、ずにかく自分に集䞭しろ、ずいうこずだった。
    「自分の䞭を流れる枅く柄んだ氎を、枅く柄んだたたに保぀こずに集䞭したほうがいい。盞手の黒い墚汁に染たるのではなく、自分の枅く柄んだ氎を溢れさせお、盞手の心の䞭を掗い流すようであればいい。」
    ず圌女は蚀った。

    盞手の黒い墚汁。圌が墚汁を抱え蟌んでいるずするなら、それは䞀䜓䜕なのだろう。


     
     
     
    2022幎7月2日に死別したパヌトナヌずの思い出を綎りたす。二人の過ごした時間はたったの1幎ず2ヶ月間でした。 圌のたぐいたれな生き方ず、圌が遺しおくれたあたたかくたっすぐな愛のかたちを曞き残したいず思いたす。 続きものですが、どうぞどこからでもお手に取り、觊れおいっおください。

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