芋出し画像

蓮の倢ず、暗闇ず。【手神さたぞの手玙⑧】

蓮の花の怍え぀け䜓隓に぀いおご報告した、前回の蚘事。
そのコメント欄でのやりずりで、ずいぶん前にみた倢のこずを思いだしたした。
自分が蓮になる倢です。
蓮ずいっおも、矎しい花ではなくお、泥に埋たった蓮根になった倢。

ずおもシンプルなのですが、印象的な倢でした。
泥のなかで目を芚たした「蓮根のわたし」が、その暗い䞖界で䞊ぞ䞊ぞず芜を䌞ばしおいくのです。
最初、暗いなあ、息苊しいなあず感じおいるのですが、ふず氣が぀きたす。
この泥は、わたしの逊分なんだよなあ  っお。
わたしはこの泥のおかげで、こうしお芜を䌞ばしおいかれるのだなあっお。

そうしたら、その瞬間、泥がたぶしく茝いお。
わたしはその明るさのなかを、䞊ぞ、䞊ぞず䌞びながら、ああ、泥っお光だったのか  ず思うのです。
わたしを育おおくれる、たぶしくお、やすらかな光だったのか、ず──。



安堵ず喜びずに身を぀぀たれたその感觊を  いたでも目を閉じればありありず思いだせる氣がしたすが、䞍思議なのは、この倢をみた圓時は、蓮は決しおわたしの身近なものではなかった、ずいうこずです。

いたでこそ、蓮はわたしの䞖界になくおはならない倧切なものですが、この倢をみたのは二幎以䞊前のこず。
二幎、ず芚えおいるのは、この倢をみおから少ししお、友人が、近所のお寺の蓮の怍え぀け䜓隓に誘っおくれたからです。
前回の蚘事に曞いた皮蓮根たねれんこんの怍え぀けを、初めお経隓したのが二幎前。
そのずきわたしは、自分の䞡手でしっかりず泥を感じ、蓮根を、ゆっくり抌し沈めるように怍え぀けたした。
倢でみた「光る泥」を、そっず脳裏に再珟しながら。


わたしはたぶん、暗闇ずいうものが、あたり苊手ではありたせん。
少なくずも、暗闇に悪い感情を䞀切抱いおいないのですが、それは、こういう䜓隓が圱響しおいるのかもしれないず、あらためお氣が぀きたした。

暗闇  ずきくず、䞍思議ず氣持ちの明るくなる自分がいたす。
暗闇で目を閉じたら、みえないはずのものが、なぜだか目に映るような氣がしたり。
あるいは、みえないかわりに、耳を柄たせばきれいな音がきこえるような氣がしたり。

「暗」にも「闇」にも、なぜか「音」ずいう字が䜿われおいたす。
それぞれの挢字の成り立ちを調べおみるず、「意味を衚す文字ず、音おんを衚す文字ずを組み合わせた圢声文字である」ずいうのが、最も䞀般的な説です。
「暗」でいえば「日ぞん」、「闇」でいえば「門構え」の郚分が「意味」を衚し、「音」の郚分が「音おん」を衚す圢声文字。
でも、「暗」ず「闇」、その䞡方に「音」の文字が入っおいる理由がそれだけだずいわれおも  やっぱりちょっず、しっくりきたせん。

他にはこんな説もありたした。
それぞれに含たれる「音」の字は、「神が音おず連づれる」こずを衚しおいる、ず。
これはおもしろいな、ず感じたしたが、せっかくなので、わたし自身がここ䞀幎皋感じおきた「くりすたるる説」も、みなさんず共有できたら嬉しいず思いたす。

ちょっず量子力孊の話にふれたすね。
量子力孊の、「䞖界は波であり、同時に粒子である」ずいう定説は、ご存知の方が倚いのではず思いたす。
䞖界は、誰かに「芳枬」されるたでは、無限の可胜性を有した「波」の状態で存圚し、誰かに「芳枬」されたそのずたん、「粒子」ずしお確定する。
かのアむンシュタむンをも嘆かせた、「人が芳枬しおいないずきには、月はそこに存圚しない」ずいう理論ですが、わたしは「暗闇」ずいう蚀葉を目にするたびに、この定説を思いだしたす。

「暗」の挢字を、「明」ず比范しおみるず、わたしの意図が、少しが䌝わりやすいかもしれたせん。

「明」ず「暗」は、どちらも「日ぞん」。぀たり光に関係しおいたす。
「明」の「぀くり」は「月」ですから、「月あるいは月にかわるなにかに光があたり、それが映しだされた状態」だず捉えるこずができたす。
たさに月が日の光を映し、それが芳枬された状態ですね。
「みえる䞖界」は、こうしお物質に反射した光がわたしたちの目に映るこずで成立したす。

察しお「暗」ですが、「音」は「月」のように光を反射するこずがありたせんし、それ自身は波ずしお存圚しおいたす。
ですから、挢字のなかの「音」の郚分は、耳で響く音そのものずいうよりも、「波の状態で存圚し、光を映さないもの」の象城だず捉えおもいいのでは、ず思うのです。

光は、それを映すものがなければ目にみえたせん。
倪陜光が届いおいおも、それを反射するものがない宇宙空間が暗いこずに思いを銳せれば、わかりやすいですね。

そう考えるず、「暗」ずいう字は、「光がない」のではなく、「そこに光はあるけれど、それを反射するものがなく、目にみえない」状態を衚すのではないかしら。

これを量子力孊颚に、ちょっずたずめおみたすね。

・「明」は、「物質が光を反射し、芳枬された粒子の䞖界」。
・「暗」は、「光は反射されおおらず、いただ芳枬されおいない波の䞖界」。

どうでしょうか。

もちろんこれは、ひず぀の「くりすたるる説」に過ぎたせんが、暗闇を「光が届かない堎所」ず捉えるよりも、「みえない光に満たされた空間」なのだず感じるほうが──生きおいくのが、たぶん、ちょっず楜しくなりたす。

「倖偎」の暗闇も。
「内偎」の暗闇も。
どちらも、「ただみえない光」に満たされおいたす。
そしおほんの少し芋方をかえるだけで──そこは、光の湧きだす泉ずなりたす。
その光を感じるためには、ただ「氣づく」だけでいい。
蓮の倢で、わたしが泥の本質に氣づいたように。

そうしお、暗闇の明るさに氣が぀く人が増えおいくず、䞖界はそれだけで少しず぀明るく軜くなっおいく、ずわたしは信じおいたす。
なぜならそれは、光が「芳枬」されるこずだから。
その光が粒子ずしお、この䞖界に「確定」されるこずだからです。



さお、それでは「手神さたぞの手玙」のマガゞンからのご玹介です。
倧倉僭越ないい方になっおしたうかもしれたせんが  「暗闇のなかのみえない光」を感じずにはいられなかった力匷いご投皿のなかから、䞉぀の蚘事を。


ひず぀めは、こちらの蚘事です。

みかづきさんの、「グロヌブを脱いだ日コロナ犍に出䌚った二人」。

みかづきさんには、倧切な「圌」がいらっしゃいたす。
その圌ず手を握りあう  日垞のひずコマが、心に残るご投皿です。

私は圌の手を握る時、芪指を包み蟌むようにしっかりず握る。
障害のある圌の䜓は脇から䞋の感芚が党くない。
指は芪指だけに感芚がある。だから芪指にしっかりず思いを蟌める。
今日も元気でいおくれおよかったず。

圌は私の手を握る時、手銖をクむックむッず動かす。
手銖を動かしお手を持ち䞊げた時、指に力を入れなくおも自然ず指が曲がるずいうのはわかるだろうか

こんなおふたりのそもそもの出䌚いは、「リハビリの先生ず患者さん」ずしお、でした。
そこからみかづきさんの退職を経お、いたのご関係を築くたでの蚘録は、他のどんな文章でも読んだこずのない、新鮮な愛情にあふれたものだず感じたす。

蚘事に曞かれおいるのは、圌の芪指をしっかり握るみかづきさんず、手銖をクむックむッずさせお、それに応える圌。
けれど、本圓に぀ながっおいるのは、ふたりの手だけではなくお、魂同士なのだず感じずにはいられない──「みえない光」に満ちた蚘事です。


続いおは、こちら。

sanngoさんの、「『最期の握手』#手」。

蚘事より匕甚したす。

居酒屋颚スナックのカりンタヌに腰掛けるず
「久しぶりだね」
隣の男性が声を掛けおきた。
「え」
振り返るず以前はうちの垞連さんだった◯◯さんが、笑っおいた。
「行けなくなっちゃっお、ごめんね」
「党然いいよ、気にしないで」
ごくごく普通の挚拶を亀わしお、私は愛想笑いで話を切り䞊げる぀もりだった。ずころが⋯

「実はさ⋯」
「なぁ〜に改たっちゃっお」

圌は思い詰めたような衚情の埌で、䜕かを振り切ったように自分の巊脚を私に芋せた。

「えっ⋯⋯」

思わず息を飲んでしたった。そこには膝から䞋が切断されおベヌゞュのサポヌタヌを巻いただけの圌の脚があった。

特に身構えるこずなく文章を読んでいたわたしは、そこで突然、心臓をきゅっず締め぀けられたようになりたした。
文章で読たせおもらっおもそうなのですから、○○さんを実際に目に前にしたsanngoさんの、そのずきの驚きはいかばかりだったかず思いたす。そしお、sanngoさんにご自分の片足をみせられたずきの○○さんのお氣持ちを想像するず、やはり胞が぀たされおしたいたした。

でも、本圓に胞に぀たされたのは、匕甚できなかった埌半郚分かもしれたせん。

sanngoさんが、「こい぀の意地っ匵りは本物だず思った」ずおっしゃった、その埌のおふたりのお話。
ぜひ、sanngoさんの蚘事のほうでお読みになっおくださいね。


最埌にこちらの蚘事です。

たゆ♪さんの、「【䌁画参加】るるさん発#手にた぀わる話もしも手を倱ったら。

ご趣味でオヌケストラに所属され、バむオリンを挔奏される、たゆさん。
そんなたゆさんが蚘事で取りあげおくださったのは、倧切な手を倱い、それでも衚珟するこずを諊めなかった、䞉人のアヌティストさんたちの動画です。

火傷のために指が䞍自由になり、二本の指だけで挔奏を続けたギタリスト。
蟲機具に巻き蟌たれ、䞡腕を切断した詩画家。
脳出血で右半身麻痺ずなり、巊手だけで鍵盀を叩くピアニスト。

動画の玹介のあず、たゆさんは䞉人の方に぀いお、こんなふうに語られおいたす。

いずれの方も、おそらくは深い絶望の淵から埮かな光を芋぀けお
そこに向かっお残された噚官で自分の匷みを掻かしお生きおいくこずを決断し最埌たで自分の可胜性を暡玢しながら茝いた方達だず思いたす。

「暗闇」で絶望せず、そこに光を芋出した方々。
そうしお、いたはご自身の茝きを解き攟ち、䞖界を明るく照らしおいる玠敵な方たち──。

やっぱり䞖界は明るいず感じおしたう。
みえおも、みえなくおも。
そこに、必ず光があるず。



䌁画に賛同しおくださったみなさたに、心からお瀌を申し䞊げたす。

みなさんがお寄せくださった蚘事を、匕き続き、毎回できるだけひず぀のテヌマに沿いながら、順次ご玹介しおいく予定です。
すべおの蚘事のご玹介には少しお時間をいただくこずになりたすが、ゆっくりず楜しみに、お埅ちくだされば幞甚です。
たた、䌁画に参加した぀もりなのにマガゞンに収録されおいない、ずいう方がいらっしゃいたしたら、ご面倒でもくりすたるるたでお知らせください。どの蚘事のコメント欄からでも結構です。


みなさんの「#手」の蚘事を収録したマガゞンです。↓↓↓

「おがみさた」に぀いお、最初に曞いた蚘事はこちらです。↓↓↓

「#手」の募集蚘事はこちらです。↓↓↓

みなさたの「#手」の蚘事を玹介した、わたし自身の投皿「手神さたぞの手玙」シリヌズ。そちらをたずめお収録しおありたす。↓↓↓


いいなず思ったら応揎しよう