<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss xmlns:webfeeds="http://webfeeds.org/rss/1.0" xmlns:note="https://note.com" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:media="http://search.yahoo.com/mrss/" version="2.0">
  <channel>
    <title>ミウカ</title>
    <description>日々の中にふと浮かぶ気持ちや、言葉にならなかった感情を、物語として綴っています。
ちょっぴりファンタジー、少しリアル。
静かな読後感のある短編、実体験をベースにしたお話も書いていく予定です。

まだまだ執筆は始めたばかり。

ここでの出会いが、誰かの記憶の端に残りますように。</description>
    <link>https://note.com/crisp_oxalis8060</link>
    <atom:link rel="self" type="application/rss+xml" href="https://note.com/crisp_oxalis8060/rss/"/>
    <copyright>ミウカ</copyright>
    <webfeeds:icon>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_note_logo_202212-f2394a9e5b60c49f48650eee13f6e75987c8c4f1cfa7555629a9697dc6015cd9.png</webfeeds:icon>
    <webfeeds:logo>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_note_logo_202212-f2394a9e5b60c49f48650eee13f6e75987c8c4f1cfa7555629a9697dc6015cd9.png</webfeeds:logo>
    <webfeeds:accentColor>249F80</webfeeds:accentColor>
    <webfeeds:related layout="card" target="browser"/>
    <webfeeds:analytics id="UA-48687000-1" engine="GoogleAnalytics"/>
    <language>ja</language>
    <lastBuildDate>Wed, 07 Oct 2026 09:10:23 +0900</lastBuildDate>
    <item>
      <title>「理想の男の話。」</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/228561884/rectangle_large_type_2_e2d15b0935fbfb05a2aa153f756dce86.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="8E2533D2-6B08-43FD-8855-40036C6D0BE4" id="8E2533D2-6B08-43FD-8855-40036C6D0BE4">私はアニメの中で、ドラゴンボールがいちばん大好きなのだ。<br>今も心に残っているキャラクターがいる。<br>それが、バーダックだ。<br><br>悟空の父親で、サイヤ人の戦士。<br>短気で荒っぽくて、いかにも乱暴者。<br>悟空やラディッツに対しての愛情は少なめ。<br>仲間とは絆がありそうだが、どの程度かは微妙。<br><br>口数も少ないし、穏やかな笑顔なんてない。<br>どこか遠くを見て、ひとりで決意している姿のほうが印象に残っている。<br>自分の星が滅ぶと知っても、最後まで誰かのせいにしない。<br>運命を恨まず、立ち向かう。<br><br>その姿が、ずっとかっこいいと思っていた。<br><br>たぶん私は、「強い人」が好きなんじゃない。<br>「信じているものを、最後まで信じられる人」が好きなのだと思う。<br>バーダックはそれを持っていた。<br><br>他人に理解されなくても、自分の正義を曲げない。<br>派手じゃないのに、ものすごく誇り高い。<br><br>まさに私の、「理想の男。」というわけだ。<br><br>しかし、現実にこんな人はいない。<br>実際に居るとしたら、かなりめんどくさい人だと思う。<br>でも私は、ずっとそういう人に憧れている。<br><br>理想はあくまでも理想。<br><br>若い頃は、本気で「こういう人がいい」と思っていた。<br>でも大人になるにつれて、理想の男像は静かに更新されていく。<br><br>真面目に仕事をして、よく食べ、よく寝る。<br>そして、私の話をちゃんと聞いてくれる人がいちばんだ。<br><br>……でも時々、バーダックのように背中で語る人に、<br>やっぱり惹かれてしまう。<br><br>恋愛と“推し”は、同じようでいて、全く違う感情でもある。<br><br>理想の男についての話は、とても曖昧で難しい。<br><br>リメイクされたバーダック編で、ギネという奥さんが出てきた。<br>サイヤ人にしては珍しく、恋愛結婚なんて設定まである。<br>ラディッツや悟空を気にかけ、笑いかける。<br><br>うっかり愚痴が出てしまうほど、なんとも複雑な気持ちになったが、<br>そんなバーダックもまた魅力的なのだ。</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n5e3ea372eace'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 11 Nov 2025 11:13:12 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n5e3ea372eace</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n5e3ea372eace</guid>
    </item>
    <item>
      <title>「興味が尽きない」</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/227699063/rectangle_large_type_2_2a14b50ac82a2d6499b4cd938e6026c9.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="9B8865F9-365D-43B6-8F59-DCE036A6733D" id="9B8865F9-365D-43B6-8F59-DCE036A6733D">「人に全く興味がない」と言った人に出会った。<br><br>その言葉は意外なほど穏やかで、<br>まるで“今日は涼しいね”とでも言うような軽さだった。<br><br>彼と出会ったのは、少し不思議な場面だった。<br>酔って道端で倒れた人を介抱していたのが彼だった。<br>「大丈夫ですか？」と声をかけると、彼は振り向いて、<br>少しだけ苦笑いをした。<br><br>そのときの表情が印象に残っている。<br>他人に無関心な人の顔には見えなかった。<br><br>人への興味があり過ぎる私は、連絡先を聞いた。<br>躊躇いながらも連絡先を交換し、その時は別れた。<br>要するにナンパしたのだ。<br><br>後日、2人で飲みに行くことになった。<br>乾杯してお酒を飲み始めるとすぐに彼は言った。<br><br>「僕、人に興味がないんですよ」<br><br>私は少し笑ってしまった。<br>だって、“興味がない人”が、見知らぬ酔っ払いを介抱するだろうか？<br>突然声をかけてきた女性と2人で飲みに行くだろうか？<br>彼の言葉の奥には、むしろ“人に興味を持ちすぎた人”の影が見えた。<br><br>彼の話を聞いていてすぐに感じた。<br>たぶん、優しすぎる人なのだ。<br>誰かの痛みに過敏で、誰かの無関心に傷ついて、<br>それで「興味がない」と言って、<br>自分を守っている。<br><br>私は彼のようにはなれないけれど、その気持ちは少しわかる気がする。<br>人に興味を持つことは、いつも自分を危うくする。<br>好きになる、気になる、気を遣う。<br>そのどれもが、エネルギーを消費する。<br><br>それでも私は、人を見てしまう。<br>誰かの小さな仕草や言葉に、つい心が動いてしまう。<br>それはもう癖のようなものだ。<br><br>だからこそ、彼が言った「人に興味がない」という言葉が、<br>どこか切なく響いたのかもしれない。<br><br>本当はきっと、興味がある。<br>誰よりも。<br>ただ、それを持ち続けることに疲れただけ。<br><br>彼は今日も、きっとどこかで、誰かを助けている。<br>無表情で、優しい手つきで。<br>そしてその胸の奥では、また少しだけ、人に興味を持っているのだと思う。</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1af8883abe32'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Fri, 07 Nov 2025 19:10:55 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1af8883abe32</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1af8883abe32</guid>
    </item>
    <item>
      <title>「UMA」</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/226735638/rectangle_large_type_2_2c8198043e34782c92ac5dabdfb6018d.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="19D354DA-5807-4BF4-825E-BB6E88D75525" id="19D354DA-5807-4BF4-825E-BB6E88D75525">突然だが、私は未確認生物や超常現象などのテレビやお話が大好きだ。<br>ビッグフットは確実に存在していると信じているし、お金と時間があるのなら、つちのこ探しの旅に出たいと思う。<br><br>小さい頃から、見えないものに惹かれるタイプだった。<br>心霊番組や都市伝説を信じすぎて、夜にトイレへ行けなくなったこともある。<br>でも、怖がりながらもワクワクしていた。<br>「この世界には、まだ知らないことがたくさんある」という感覚が好きだった。<br><br>そんな私のスマホに、ある日「埼玉で謎の影」というニュースが流れてきた。<br>迷うことなく記事を開く。もちろん、UMA（未確認動物）である。<br>だが、そこに写っていたのは……どう見ても太った猫だった。<br><br>一瞬がっかりしたけれど、よく考えたら、猫だって人類からすればわりと不思議な存在だ。<br>夜になると突然テンションが上がり、見えない何かと戦っているし、<br>“絶対にそこじゃなくてもいい場所”で寝る。<br>ある意味、人間より超常的である。<br><br>そう考えると、世界は案外“未確認なこと”で満ちているのかもしれない。<br>誰かが気づいていないだけで、そこかしこに「つちのこのかけら」みたいなものがある。<br><br>仕事で疲れた帰り道に、ふと道端の影が動く。<br>風かもしれない。いや、猫かもしれない。<br>でも、ほんの一瞬だけ「もしや、つちのこ？」と思える余白があると、<br>その日が少しだけ楽しくなる。<br><br>信じる力って、たぶん“想像力の持久力”みたいなものだと思う。<br>根拠がなくても、あるかもしれないと思えること。<br>笑われても、自分の中では本気でワクワクできること。<br><br>それがある限り、日常はちょっとだけやわらかくなる。<br>仕事も人間関係も、すべてが現実的で味気ない中で、<br>「見えない何かを信じる」という行為は、心のストレッチみたいなものだ。<br><br>つちのこは、まだ見つかっていない。<br>けれど、信じるだけで少しだけ日常が面白くなる。<br>私は今日も、電柱の陰や公園の草むらを横目に見ながら思う。<br><br>もしかしたら、あの向こうで、つちのこも私を見ているかもしれない。<br><br><br><br>あとがき<br><br>最近なかなか物語が書けない。<br>書きたい気持ちはずっとあるのに、気づけば一日が終わっている。<br>あれもこれも「落ち着いたら書こう」と思っているうちに、季節が変わってしまった。<br><br>たぶん、私の中の“書くスイッチ”は、充電式なんだと思う。<br>仕事や日常でバッテリーが切れると、しばらくはうんともすんとも言わない。<br>そんな言い訳をしているうちは書けないんだろうなぁ。<br><br>まぁ焦らず、ぼちぼちいこうと思う。<br>……できれば、ダイエットスイッチも入ってほしい。</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nae9ae907725d'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 03 Nov 2025 14:34:12 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nae9ae907725d</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nae9ae907725d</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『友情のかたち』</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/210026635/rectangle_large_type_2_08d15e95b671fbc94e7280779bbebf9a.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="C1E12176-660A-4EA0-B57D-BCFE297E8CB0" id="C1E12176-660A-4EA0-B57D-BCFE297E8CB0">20年来の女友達。<br>恋じゃない、けれど家族とも少し違う。<br>その境界線の上で続いてきた、終わりのない関係。<br><br></p><p name="8A41E666-2726-4908-803E-2C1457CA6B0A" id="8A41E666-2726-4908-803E-2C1457CA6B0A"><br>小学校の頃からの顔なじみで、同じ制服を着て、同じ通学路を歩いた仲だ。<br>途中で進路が分かれたけれど、不思議と縁は切れなかった。<br>年に数回は会って、他愛ない話をして、またそれぞれの生活に戻る。<br><br>誕生日には必ず「おめでとう」を送る。<br>短い文章だけど、必ずその日に。<br><br>たまたま誕生日近くに会えば、ちょっとしたプレゼントくらい渡す。<br>大げさなものじゃない。いつもつけているハンドクリームとか、好きなキャラクターのグッズとか、そんな程度だ。<br><br>二人で飲みに行くときは、もちろん奢る。<br>俺にとってはそれが自然だし、あいつも「ありがとう」とあっさり受け取る。<br>大勢のときは割り勘にするけど、二人のときは別だ。<br><br>あいつは、俺を「友達」と思っているだろう。<br>俺もそうだ。<br><br>「もう家族みたいなもんだね」と言っていた。<br>俺もそうだ。<br><br>……少なくとも、そういうことにしている。<br><br>その夜も、仕事終わりに「ご飯」とLINEが来た。<br>思わず笑ってしまった。<br><br>雑な扱いもいつものことだし、それが心地いい。<br><br>ふらっと立ち寄った店のカウンターで並んで座り、くだらない話をしながらグラスを傾ける。<br>職場の愚痴とか、友達の恋バナとか、互いの近況を遠慮なく話せる相手。<br>笑い合っていると、時間はあっという間に過ぎていった。<br><br>「送るよ」<br>会計を済ませて外に出ると、夜風が少し冷たかった。<br><br>駅まで歩くあいだ、彼女の肩が何度かすぼまるのが見えた。<br>俺は無言でジャケットを脱ぎ、そっとかける。<br><br>「え、いいよ。寒くない？」<br>「大丈夫」<br><br>それだけ言うと、彼女は「本当に優男だね〜」と小さく笑った。<br>その笑顔に、胸の奥で小さな音が鳴った気がした。<br><br>俺はあの笑顔を、何度も見てきた。<br>嬉しいとき、悔しいとき、ふざけているとき。<br>そして恋人の話をしているときも。<br><br>見慣れているはずなのに、あの夜の笑顔は少し違って見えた。<br><br>だからといって、何かを変えるつもりはない。<br>境界線を越えたら、今の関係は戻らないだろうことくらい、わかっている。<br><br>それでも、時々考える。<br>もしこの線を踏み越えたら、彼女はどんな顔をするんだろう、と。<br><br>そういうことを思うたびに、俺は深呼吸をして、自分を元の場所に戻す。<br><br>「またな」<br><br>改札前で手を振り、彼女が人混みに消えていくのを見送る。<br><br>歩き出すと、まだ肩に残る彼女の体温が、夜気の中でゆっくりと冷えていった。<br><br>勇気がないわけじゃない。<br>ただ、この関係に満足している。<br><br>あいつに恋人ができても、嫉妬することはない。<br>「気軽に誘えなくなるな」と思う程度だ。<br><br>子供の頃、あいつに恋をしていた時期がある。<br>そのときは確かに告白する勇気もなく、友達として一番近くにいることを選んだ。<br><br>その選択のおかげで、今も隣にいられる。<br><br>終わりのない、この関係で良かった。<br>——少なくとも、今は。<br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nc126d8a3bdda'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Fri, 22 Aug 2025 00:43:05 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nc126d8a3bdda</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nc126d8a3bdda</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『あなたのように』</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/202303893/rectangle_large_type_2_80b04ed19d543a6bb626e19197bd32d7.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="387D19E1-D5D6-468C-BF7B-720151D29671" id="387D19E1-D5D6-468C-BF7B-720151D29671">向日葵の植物としての性質を知ったとき、<br>なぜか胸に残った感覚をもとに書いたお話です。<br><br>⸻<br><br>子どもの頃、向日葵はずっと太陽を追いかけていると思っていた。<br>けれど、それは“若い頃だけ”だと知ったのは、大人になってからだ。<br><br>成長を終えると、向日葵はもう追いかけない。<br>ただひたすら、東の空を向いたまま、じっと咲き続ける。<br><br>その話が、なぜかずっと胸に残っている。<br>追うことをやめた花が、なんだか少し、自分と似ている気がして。<br><br>私も昔は、いろんなものを追いかけていた。<br>夢とか、誰かの背中とか、あれが欲しい、ここへ行きたい――<br>そんな衝動に突き動かされていた。<br><br>大きな喪失があったわけじゃない。<br>ただ、日々が流れる中、追うことより立ち止まる方が楽だと、知ってしまっただけ。<br><br>ベランダに咲いた向日葵の花びらが、ぽとりと散っている。<br>太陽を追うでもなく、終わりが近い姿で、ただ風に揺れていた。<br><br>私はそっと、その横にしゃがみ込み、しばらく空を見上げる。<br>沈みかけた夕陽が、まぶしかった。<br><br>「……もう一回、頑張ってみようかな」<br><br>誰にともなくこぼれた声は、花びらと一緒に風にさらわれていった。<br>どうせすぐに、また立ち止まるかもしれない。<br>それでも、いい。<br><br>私もただ、東を向いて、光を待ってみよう。<br>日の出を待ち侘びて咲く<br>この、向日葵のように。<br><br>完</p><p name="3970392E-C0DC-43CD-A565-81F07A66ED02" id="3970392E-C0DC-43CD-A565-81F07A66ED02"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nb298b067735b'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 15 Jul 2025 10:47:31 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nb298b067735b</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nb298b067735b</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたはずの、愛。〜瞬の記憶〜】</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/201589500/rectangle_large_type_2_fdc3337693e6e2cc92d3687ec29c03a9.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="B0B564D7-67AC-4A1E-B41D-3E9B3934C0CB" id="B0B564D7-67AC-4A1E-B41D-3E9B3934C0CB"><br>『触れたのは、愛と。』で描かれた恋の、その裏側にあった“彼”の物語。<br><br>本作はスピンオフ作品として、瞬の視点から綴られる恋の記憶です。<br>真里奈との出会いから、揺れ、そして別れまで──静かに、けれど確かにそこにあった愛のかたち。<br><br>※本編を読んでからでも、こちらから読んでも大丈夫です。<br></p><table-of-contents name="B81ED928-2E6C-4E43-8FDF-E10E999CD2D7" id="B81ED928-2E6C-4E43-8FDF-E10E999CD2D7"></table-of-contents><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n33de623ef2a7'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Fri, 11 Jul 2025 18:17:04 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n33de623ef2a7</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n33de623ef2a7</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【スノードロップ】</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/200842321/rectangle_large_type_2_1a4fa09e7bb7a79ac8b7d52be75b70ee.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="81509CEE-5260-4B09-9302-CE5B5C8B3909" id="81509CEE-5260-4B09-9302-CE5B5C8B3909">あらすじ</p><p name="6A015EE9-8132-4419-991E-C309BA32F55E" id="6A015EE9-8132-4419-991E-C309BA32F55E">「大丈夫だから」<br>そう叫んだ声が、今でも耳に残っている。<br><br>17歳のカナが出会った、ひとつ年下のユウキ。<br>ふとしたきっかけで心を通わせ、<br>やがて知ってしまった、彼女の抱える痛み。<br><br>何が正しかったのか。<br>どうすれば救えたのか。<br>問いに答えは出ないまま、時だけが過ぎていく──<br><br>小さな“声”と、小さな“記憶”をたどる物語。<br><br><b>※本作には、家庭内での苦しみや心の傷に触れる描写が含まれます。<br>読むタイミングは、ご自身の心に無理のないようにお選びください。</b><br><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nfaaaa8438c99'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 08 Jul 2025 01:10:35 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nfaaaa8438c99</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nfaaaa8438c99</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『Magenta』</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/200325556/rectangle_large_type_2_3bc67302cfa8e47c067a8931e0c05c1a.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<table-of-contents name="2D6F3169-627A-4C68-B131-4C6B9D66F3A5" id="2D6F3169-627A-4C68-B131-4C6B9D66F3A5"></table-of-contents><h3 name="BBDE88CB-15FC-4CA6-90A9-46D736818028" id="BBDE88CB-15FC-4CA6-90A9-46D736818028">あらすじ</h3><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1c2ab4cf0f21'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Sun, 06 Jul 2025 01:01:45 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1c2ab4cf0f21</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1c2ab4cf0f21</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【同じお題ですけど】　風に揺れる</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/199581229/rectangle_large_type_2_442d919b0eeda348a261cf6ecde512e4.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="33FAA2CF-7A53-4ED6-B05D-D2200414DFB2" id="33FAA2CF-7A53-4ED6-B05D-D2200414DFB2">3年前、音信不通になった彼から、突然手紙が届いた。<br>宛名も、差出人も、彼のあの少し歪んだ字。<br><br>ポストから取り出した瞬間、手が震えた。<br>言葉なんて、気持ちなんて、もういらない。<br>そう思っていたはずなのに。<br><br>封を切ると、3枚ほどの便箋が入っていた。<br>何かが書かれている。でも、読まなかった。<br>ただ、天井を見上げ、目を閉じる。<br><br>窓が少し開いていた。<br>春の風が、そっと吹き込む。<br>手紙の端が揺れて、懐かしい匂いが鼻をくすぐる。<br>あの掠れた声に、名前を呼ばれた気がした。<br><br>指先で便箋をなぞる。けれど、その先には進めなかった。<br><br>風に吹かれて、便箋が一枚、舞い上がる。<br><br>ひとつ、涙が落ちた音がした。<br><br>私は便箋を丸めて、ゴミ箱に落とす。<br>3年越しの便りは、風と一緒に、静かに過去へ消えていった。<br></p><p name="BFB24D9C-8959-4477-8F79-822D8B380CE4" id="BFB24D9C-8959-4477-8F79-822D8B380CE4"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nf0292d798373'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 02 Jul 2025 01:23:03 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nf0292d798373</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nf0292d798373</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】最終章　2人の温度</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198326108/rectangle_large_type_2_3946da3c17fc664374c76d1e10fdd11a.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="51687F9A-657F-4C2F-81AD-3304B3996ED3" id="51687F9A-657F-4C2F-81AD-3304B3996ED3">火曜の夕方、どうしてもじっとしていられなくなって、スマホを開いた。<br><br>《ねえ、今日、会える？》<br><br>送ったあと、しばらく画面を見つめていた。<br><br>少しして、短く返ってきた。<br><br>《どこ。》<br><br>《公園、でいい？》<br><br>《わかった》<br><br>そっけない、でもいつも通りのやり取り。<br><br>なのに、なぜかそれだけで、少し泣きそうになる。<br><br>20時を過ぎたころ、薄いメイクにパーカーを羽織って、家を出た。<br><br>公園の街灯の下、手すりに背を預けて、愛斗は黙って空を見上げている。<br><br>その横顔を見た瞬間、胸の奥に張りついていた何かが、じんわりと溶けた気がした。<br><br>「……来てくれて、ありがと」<br><br>そう声をかけると、愛斗はゆっくりこちらを見て、小さくうなずいた。<br><br>笑ってはくれなかった。<br><br>でも、来てくれた。<br><br>「……あのとき、一緒にいたのは、元カレだよ。<br>　別れ話、ちゃんとしてたの。前から終わってたけど、はっきりさせたくて」<br><br>言葉にした途端、呼吸が浅くなった。<br>彼が何も言わないのが、少しだけ怖かった。<br><br>「ほんとは、ちゃんとはっきりさせてから説明しようと思ってて。……でも」<br><br>言い訳みたい……そう思ったら、言葉が出てこない。<br><br>愛斗は無言のまま、じっと私を見ていた。<br>そのまなざしに耐えきれなくなって、私はもう一歩、言葉を吐き出した。<br><br>「……ほんとに、もうとっくに好きとかじゃなくて」<br><br>間が空いて、ぽつりと返ってきた。<br><br>「じゃあ……なんで触らせてんの」<br><br>低くて、少しだけ揺れる声だった。<br><br>「違うの、そういうんじゃなくて……！」<br><br>反射的に声が出た。<br>でも、愛斗の目は変わらなかった。<br><br>「じゃあ、なんなんだよ。<br>　アイツに頭撫でられて、笑って、“またね”ってやってんの」<br><br>「違う……笑ってなんか……！」<br><br>「違わねえよ。俺、見てた。全部」<br><br>その言葉に、喉の奥がきゅっと詰まった。<br><br>なにか言わなきゃって思うのに、うまく言葉が見つからない。<br><br>「……なんだよ、ほんとに」<br><br>私は震える声で言った。<br><br>「……好きなの。愛斗くんが、好き」<br><br>返事はなかった。<br>心臓が、破裂しそうなくらい鳴っていた。<br><br>そのとき、愛斗は大きく息を吐いて、しゃがみ込んだ。<br><br>私の手首を、そっと握りしめて、見上げてくる。<br><br>「……もう、他の男に触らせんなよ」<br><br>その一言に、胸がいっぱいになった。<br>嬉しさと、安心感で、涙がぶわっとこみ上げてくる。<br><br>愛斗はゆっくり立ち上がって、私を抱き寄せた。<br><br>愛斗の腕の優しさと、その言葉が嬉しくて、<br>泣きながら、ちょっと笑って視線を上げる。<br><br>「……泣き虫」<br><br>「うるさい……やきもち？」<br><br>「うるせえ」<br><br>たったそれだけのやりとりなのに、<br>胸がいっぱいになる。<br><br>「今日、泊まっていい？」<br><br>抱きしめたまま冗談ぽく言った彼に、<br><br>「ダメ。明日学校じゃん」<br><br>そう言って笑うと、<br><br>「……休みならいいんだ」<br><br>と言って、ほんの少し笑った。</p><p name="98CE56C3-F352-4532-B850-3F3436EB8757" id="98CE56C3-F352-4532-B850-3F3436EB8757">「明日学校だる」「仕事だる」<br>そんなことで笑いながら歩いた公園からの帰り道、<br>繋いだ手の温もりは、今までの誰よりも温かかった。<br><br>⸻<br><br>数日後。<br><br>「たまにはご飯行こうよ！」<br>そう言われて連れてこられたのは、愛斗のレストランだった。<br><br>前と同じテーブル。<br>前と同じ友達。<br>だけど、私は少しだけ違う気持ちで、席に着いた。<br><br>「てかさ、やっぱりね～って感じだったんだけど？」<br><br>いきなりそう言われて、思わず水を吹きそうになる。<br><br>「なにが」<br><br>「なにが、じゃないし。あの子でしょ？新しい男」<br><br>「……別に」<br><br>「いやいや。言い方がもう彼女なんだって」<br><br>からかう声に、苦笑いするしかない。<br><br>「ほんと、あんた年上しか無理って言ってたのにね。普通に乙女じゃん」<br><br>「うるさい」<br><br>そう返したけど、否定はできなかった。<br><br>「でもさ、あの子ってなんか、年齢とか関係ないよね。ちゃんと男って感じだし」<br><br>「あー、わかる！真里奈が好きになるのも納得って感じ」<br><br>「ほんと、うるさいんだけど」<br><br>そう言って、そっと愛斗に視線を向ける。<br><br>ちょうど盛り付けを終えた愛斗が、ふと顔を上げた。<br>ほんの少しだけ、口元が緩んでいる。<br><br>──やっぱり、聞こえてた。<br><br>私はグラスの氷をひとつ転がして、そっと笑った。<br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n175c8bf550eb'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Thu, 26 Jun 2025 00:13:06 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n175c8bf550eb</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n175c8bf550eb</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】第六章　優しさのあと。</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198325294/rectangle_large_type_2_ebdc2d7f7118daca9b9571e802492778.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="E4F7CC49-2EAA-42EF-8BBF-2979784E18DC" id="E4F7CC49-2EAA-42EF-8BBF-2979784E18DC">月曜の昼過ぎ。瞬にLINEをした。<br><br>《時間あったら、少しだけ会える？》<br><br>しばらく既読はつかなかったけど、夕方近くになってから、シンプルな返事が返ってきた。<br><br>《いいよ》<br><br>待ち合わせは、前にも何度か使った駅前のカフェ。<br><br>先に着いていた瞬は、コーヒーを飲みながら、ゆっくりとスマホをいじっていた。<br>私に気づいて、いつもと同じように笑ってくれた。<br><br>「……久しぶり」<br>「うん」<br><br>アイスコーヒーを頼んで、目の前に置かれたグラスに視線を落とす。<br>氷が溶ける音ばかりが、やけに大きく聞こえた。<br><br>「なんか……変だな」<br>瞬がふいに言った。<br><br>「何が？」<br>「距離、かな。前はもっと近かったのに」<br><br>その言葉に、何も返せなかった。<br>でも、きちんと終わらせなきゃと思っていた。<br><br>「……ごめんね」<br><br>ぽつりとそう言うと、<br><br>瞬はほんの一瞬、目を伏せてから、静かに笑って頷いた。<br><br>その優しさが、余計に苦しくなる。<br><br><br>店を出て、改札までの道を並んで歩いた。<br>人通りの多い夕方の駅前。<br>ふたりの歩幅は、前よりも合わなくなっていた。<br><br>駅の改札前、少し気まずくて俯く私に<br><br>「そんな顔しないで、大丈夫だよ」<br>優しく頭を撫でて、それから、そっと肩に手を置いた。<br><br>私の返事を待たずに<br><br>「じゃあ、また」<br>そう言って手を上げた瞬に、私はもう、何も返せなかった。<br><br>──“また”は、もうきっと来ない。<br>そう思って、目を伏せた。<br><br>瞬を見送って、ふと振り返った。<br><br>その視線の先。<br><br>少し離れた歩道の向こう側──<br><br>見間違えるはずのない姿があった。<br><br>──え？<br><br>ほんの数メートル先、一瞬、目が合った気がした。<br><br>そのまま彼は、歩き出した。<br>人混みにまぎれて、見えなくなるのに、そう時間はかからなかった。<br><br><br>夜。<br>スマホには、何の通知もなかった。<br><br>いつもなら、ひと言くらい何かが来るはずなのに。<br><br>何度か自分から送ろうかと指が動いたけど、結局、何も書けずに画面を閉じた。<br><br>ベッドに横になっても、ずっと心臓の音が耳に残っていた。<br><br><br>次の日。<br><br>《ねえ、なにかあった？》<br><br>送ったLINEには、しばらく既読がつかなかった。<br><br>午後になって、ようやく返ってきた。<br><br>《あれ、彼氏？》<br><br>──やっぱり、見てたんだ。<br><br>《話してただけ》<br><br>そう返したあと、スマホを握る手に力が入る。<br><br>既読はついたけど、返事はなかった。<br><br>⸻<br><br>夜になっても、既読のまま。<br><br>これまで、こんなに長く返事が来なかったことなんてなかった。<br><br>そっけなくて、無口で、甘えるのも下手で。<br>でも、ちゃんと真っ直ぐな彼が、黙ったままでいる。<br><br>何も言ってこないその静けさが、怖かった。<br><br>──ちゃんと伝えなきゃ。<br><br>そう思ったのに、なにを、どう伝えればいいのかがわからない。<br><br>返事のない画面を見つめながら、私は、ため息の飲み方さえわからなかった。<br><br></p><p name="5F1ED6F2-FF3C-4F4F-A572-DD3255CFF192" id="5F1ED6F2-FF3C-4F4F-A572-DD3255CFF192">続く🕊️</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n4fd60299bdd5'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 25 Jun 2025 23:49:09 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n4fd60299bdd5</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n4fd60299bdd5</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】第五章　苦くて、甘い</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198323448/rectangle_large_type_2_ba6d9bc8bcbce0f63472788b3e4d28ca.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="3EBC4314-BCD7-400F-B030-C20F96EC2E7F" id="3EBC4314-BCD7-400F-B030-C20F96EC2E7F">あの日から、愛斗は毎日連絡をくれる。<br>ほとんどが他愛もない、会話。<br><br>午後になって、今日も愛斗から《今日バイト休み》とだけメッセージが届いた。<br><br>《だから？（笑）》<br><br>《飯いこ》<br><br>たった一言のそっけないメッセージ。<br>けど、その強引さが、少し嬉しい。<br><br>仕事終わりだから、この前より少し地味な服、メイクは丁寧に直した。<br>“たまたま”じゃなく、“会うため”の準備。<br>そう自覚してる自分が、少しだけ照れくさかった。<br><br>時間ぴったりに駅前に着くと、制服じゃない彼が立っていた。<br>黒のTシャツにパーカー、ジーンズ。<br>見慣れないはずなのに、なぜか落ち着いて見えた。<br><br>「私服、初めて見た」<br><br>「そっちも、この前と違う」<br><br>それだけのやりとり。<br>でも、なんとなく、それが心地よかった。<br><br><br><br>地元の定食屋。昔からある、静かで落ち着いた場所。<br><br>「こういうとこ、来るんだ？」<br><br>「うまいんで」<br><br>メニューをめくる手つきを見ながら、<br>きっとこういう日常が、この人には似合うんだと思った。<br><br>変に気取らず、ちゃんとお腹が満たされる。<br>その空間が、私にとっても心地よかった。<br><br>「……なんか、変な感じ」<br><br>そうつぶやくと、彼が少しこちらを見た。<br><br>「やだ？」<br><br>「ううん。……悪くない」<br><br>目を見て答えたら、彼が少し笑った。<br><br>定食屋を出て、近くのカフェで飲み物を買う。<br><br>「何飲む？私は……アイスコーヒーでいいや」<br><br>「……アイスココア」<br><br>思わず笑って<br><br>「疲れてるの？」<br><br>と聞くと<br><br>「……ちょっと」<br><br>と答えて笑った。<br><br>夜の街、カップを持って並んで歩く。<br>風が少し冷たくて、自分の顔が熱いことに気がついた。<br><br><br>信号待ちのとき、ふいに彼が言う。<br><br>「あのときの酔っ払いと、こんなになると思ってなかった」<br><br>「……私もだよ」<br><br>「てか……今、けっこう好き」<br><br>「けっこう、なんだ」<br><br>そう言って笑うと、彼はほんの一瞬だけ目をそらして、<br><br>「……もっと、だな」<br><br>そう言ったあと、そっと私の手を取った。<br><br>繋いだ手が、あたたかくて、やさしくて。<br>それだけで、胸がきゅっとなる。<br><br>家の前に着くと、名残惜しく沈黙が流れた。<br><br>「また、連絡する」<br><br>そう言って私を抱き寄せ、そっと私の頬を撫でた。<br>彼の顔がゆっくり近づいてくる。<br>手をつないだまま、唇がふれる。<br><br>それは、とても静かで、甘くて、そして少しだけ苦かった。<br><br>たぶん私は、あのとき初めて、<br>“好き“を知ったんだ。</p><p name="FF5C0E4C-4419-4D95-BEBF-6BC598DB406E" id="FF5C0E4C-4419-4D95-BEBF-6BC598DB406E"><br>続く🕊️</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/ne8c949aa1581'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 25 Jun 2025 23:34:16 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/ne8c949aa1581</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/ne8c949aa1581</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】第四章　出せない答えと午後のまち</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198320795/rectangle_large_type_2_93d3817c27301473271eef9b6fd8de86.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="4CA2FD90-1B1A-4BBD-9E4F-D2C26A627C14" id="4CA2FD90-1B1A-4BBD-9E4F-D2C26A627C14">昨夜から、瞬にLINEは返していない。<br>メッセージが2通と、スタンプがひとつ。<br>通知だけ見て、画面は開かなかった。<br><br><br>未読のままの愛斗からのメッセージ。<br><br>答えなんて出てない。<br>それでも──どうしても、彼に会いたかった。<br><br>愛斗からのメッセージは、来店のお礼と、また来るか？といった<br>内容だった。<br>最後に、大丈夫？とだけ<br><br>私は、思い切ってメッセージを送った。<br><br>《返事、遅くなってごめんね》<br><br>送信して、すぐ携帯を閉じた。<br><br>お昼を過ぎたころ、新しい通知が届いた。<br><br>愛斗。<br><br>名前を見た瞬間、スマホを持つ手に力が入る。<br><br>《今日、会いたい》<br><br>たった八文字。<br>でも、その短い言葉に、呼吸を忘れるくらい、全身が反応した。<br><br>しばらく、ベッドの上で動けなかった。<br><br>続けて、また通知が来る。<br><br>《駅まで迎えに行く。》<br><br>私の都合なんて聞かずに、当然みたいに言ってくる。<br>そう思ったら、ちょっと笑えた。<br><br>《何時？（笑）》<br>《15時》<br>《わかった》<br><br>なんでこんなに懐かれてるんだろう。<br>どうして、それが嬉しいんだろう。<br>考えてもわからないのに、ずっと考えている。<br><br><br>ゆっくりと支度をした。<br>メイクは、特別気合いを入れたわけじゃないけど、ちょっと丁寧に。<br><br>ラフなワンピースを選んだ。<br>いつもよりちょっとだけ可愛いやつ。<br>「たまたま、これが着たかっただけ」──そう言えるギリギリのライン。<br><br>駅に着くと制服の彼が無愛想に立っていた。<br>私を見つけると、少しだけ顔が和らいだ気がする。<br><br>駅前の喫茶店。古いけど雰囲気の良いお店。<br><br>「何頼むの？」<br><br>「……甘いやつ」<br><br>「意外」<br><br>「疲れてる」<br><br>そんなやりとりが、なんだか心地いい。<br>彼の声が、こんなに落ち着くなんて思ってなかった。<br><br>⸻<br><br>「ここ、よく来るの？」<br><br>「たまに」<br><br>「ふーん。誰と？」<br><br>「一人。とか、友達と」<br><br>「……ふーん」<br><br>くだらない質問。<br>でも、知りたくて仕方なかった。<br><br>「あれ？今日、バイトは？」<br><br>「…シフト、交代してもらった」<br><br>テーブルに置かれた水が、カタ、と揺れる。<br><br>「ふーん……私と会うために？」<br><br>冗談まじりにそう言うと<br><br>「別に」<br><br>そっけない声。<br><br>「……あんま、こういうの慣れてないから」<br><br>え？って顔をしたら、視線を逸らし窓の外を見た。<br><br>その瞬間、なんかもう、ズルいなって思って、胸がきゅっとした。<br><br>喫茶店を出てまた駅まで歩く。<br><br>「どっか行く？」<br><br>と聞くとすぐに<br><br>「…行く」<br>と返ってきた。<br><br>私たちは、自然と並んで歩き出した。<br><br>ゲームセンターに行って、カラオケにも行った。<br><br><br>年下の男の子が、私の“何か”を、たしかに動かした。<br><br></p><p name="26A1B366-F3E0-4F0D-9F4B-E0476822EF2D" id="26A1B366-F3E0-4F0D-9F4B-E0476822EF2D">続く🕊️</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n321d995e3c08'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 25 Jun 2025 23:19:09 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n321d995e3c08</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n321d995e3c08</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】第三章　ふたつの夜</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198320196/rectangle_large_type_2_68a8820ae71830e4d623e97a3b24da88.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="3ECDFC02-C8E7-4820-A672-91F0E1691382" id="3ECDFC02-C8E7-4820-A672-91F0E1691382">週末、約束通りに友達と、あのレストランを訪れた。<br><br>予約したのは、ランチには少し遅めの時間。<br>カウンターではなく、奥のテーブル席に案内される。<br><br>「ねえ、あの子でしょ？言ってた“水くれた高校生”。」<br><br>「そうそう。あのとき、タオルまで貸してくれて。」<br><br>「え〜、なんか……背高いし、かわいくない？年下アリだわ〜」<br><br>「いや、さすがに年下はないな〜」<br><br>笑いながらそんな話をしていたけれど、ふと厨房に目をやると、<br>奥で真剣に盛り付けをしていた愛斗の手が、一瞬だけ止まった気がした。<br><br>──聞こえてた？ いや、まさか、ね。<br><br><br><br>デザートが運ばれてきた頃、彼が静かに近づいてきた。<br><br>「……来てくれて、ありがとうございます」<br><br>「うん。今日もかっこよかったよ。盛り付け、映えてた」<br><br>「……頑張りました」<br><br>小さく笑って、「また来てください」とだけ言って戻っていく。<br>それだけなのに、胸の奥がじんわりとあたたかくなった。<br><br><br><br>店を出て、駅まで歩きながら──<br><br>「マジで、年下アリかも」<br><br>「ないない！年上としか付き合ったことないし…」<br><br>そう言いながら、脳裏をよぎるのは、彼のまっすぐな眼差しと、<br>照れたように視線を外した、あの表情だった。<br><br><br><br>その夜は、瞬と会う予定だった。<br><br>いつものように車で迎えに来てくれて、<br>落ち着いたバーでカクテルを飲み、<br>そのまま予約されていたホテルの部屋へ。<br><br>流れるように、慣れた時間。<br>だけど今日は、自分が“うわの空”だと、はっきりわかった。<br><br>会話の途中も、ふとした瞬間も、<br>ポケットの中のスマホが気になって仕方なかった。<br>通知が鳴るたび、意識がそちらへ引っ張られる。<br><br>──今日は、帰ろう。<br><br>そう言った私に、瞬は少し驚いた顔をして、<br><br>「何かあった？」と優しく聞いてくる。<br><br>その笑顔に、胸がちくりと痛む。<br><br>「……何もないよ。ちょっと、体調が悪いだけ」<br><br>また、ちくりとする。<br><br>「そっか。無理しないでね」<br><br>心配そうにのぞき込んで、そっと頭を撫でてくれた。<br><br>やさしい人だ。<br>何も欠けていないはずの、私の“今”の恋人。<br><br>なのに。<br><br>私は、何をしてるんだろう。<br>一体、何が不満なんだろう。<br><br>さっきから鳴っている通知音が、気になって仕方ない。<br>未読のままにしたくない──<br>そんなことばかり、考えていた。<br><br><br><br>家の前に着くと、瞬が言う。<br><br>「大丈夫？ 何かあったら、すぐ連絡して」<br><br>「うん。ありがとう」<br><br>そう答えて車を降り、ドアを閉める。<br>振り返らずに、玄関の鍵を開けた。<br><br>あんなに気になっていた通知音。<br>なのに、なぜか開けない。<br><br>スマホを強く握ったまま、目を閉じた。<br><br>──自分の心の行き先がわからない。<br>ただ、どこかが、どうしようもなく苦しかった。<br><br><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n13cff78eaed8'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 25 Jun 2025 23:17:13 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n13cff78eaed8</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n13cff78eaed8</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】第二章　制服とワイン</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198142161/rectangle_large_type_2_6f545cf35a2a3d3aaf7cf4315daf6665.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="451BF814-7DD5-4603-9256-BBBF8AC43100" id="451BF814-7DD5-4603-9256-BBBF8AC43100">水曜日、思ったより仕事が早く終わった。<br><br>いつもならまっすぐ帰るところだけど、駅の階段を下りながら、ふと思い出す。<br><br>──水曜と週末、いるから。<br><br>あの声。<br>あの目線。<br>そして、あの照れたような表情。<br><br>気づいたら、彼が言っていたレストランへ向かっていた。<br><br><br><br>店の前に立つと、少しだけためらった。<br>外観は落ち着いたトーンで、大きな窓にはカーテンがかかっていて中は見えない。<br><br>ひとりで入るには、少し勇気が要る。<br><br>やっぱり、帰ろうかな……と迷っていたら、店内からスタッフの女性が出てきた。<br><br>「あの……ご予約ですか？」<br><br>「いえ、あの……ひとりでも大丈夫ですか？」<br><br>「もちろんです。カウンター席でもよろしければ」<br><br>笑顔に背中を押されるように、店内へ入った。<br>案内されたのは、厨房が見渡せるカウンター席。<br><br>ワインリストを開いても、よく分からない。<br>けれど今日は、ワインが飲みたい。<br>ちょっとだけ、そういう気分だった。<br><br>料理を待つ間、ふと顔を上げると、奥の厨房でフライパンを振る彼の姿が見えた。<br>思っていたよりも真剣そうな顔。<br><br>なんだか、その姿を見ているだけで、少し気持ちが落ち着いた。<br><br><br><br>運ばれてきた料理にワインを合わせて、ひと口。<br><br>「……おいしい」<br><br>思わずつぶやいたその瞬間、彼の視線がふとこちらに向いた。<br><br>彼の手が一瞬だけ止まって、私はにこっと小さく笑った。<br><br><br><br>食事を終える頃には、店内も落ち着いていた。<br><br>カウンターの奥から、彼がこちらに歩いてきた。<br><br>「……来てくれて、ありがとうございます。これ、サービスです」<br><br>「本当に、出してくれるんだ！ありがとう。嬉しい」<br><br>運ばれてきたのは、小さなガラスの器に盛られたデザート。<br>見た目もきれいで、ちょっと本格的。<br><br>「ひとりで入るの、ちょっと緊張したけど」<br><br>「……似合ってました。ひとりでも」<br><br>「え、そう？」<br><br>「……はい」<br><br>まっすぐな視線に、思わずどきっとする。<br><br>「そろそろ帰るね。お仕事の邪魔、しちゃったし」<br><br>そう言って席を立とうとすると、<br><br>「……ちょっと待ってて。もうバイト上がるから」<br><br>数分後、店の裏口にまわると、制服姿の彼が出てきた。<br><br>「高校生だったの？」<br><br>「はい、一応。……送ります」<br><br>「えっ、いいの？ありがとう」<br><br>彼の口元がわずかに笑ったように見えて、私も自然と笑みがこぼれた。<br><br><br>2人並んで歩く帰り道。<br><br>店内とは違い、彼は時折、砕けた口調で話しかけてくる。<br><br>「仕事帰り？」<br><br>「うん。今日は早く終わったから、寄ってみた」<br><br>「そっか……普通に嬉しかった」<br><br>その一言が、なんだかストレートで、妙にくすぐったい。<br><br><br>しばらくして、アパートの前に着く。<br><br>「ここだよ。わざわざありがとう。また行くね」<br><br>そう言って背を向けようとした瞬間──<br>手首を、そっと掴まれる。<br><br>振り返ると、彼は俯きながら、短く言った。<br><br>「……名前、教えて」<br><br>「えっ……真里奈」<br><br>「真里奈さん……<br>　愛斗……です。あの、連絡先、教えて」<br><br>「うん……いいよ！」<br><br>思わず笑いながらスマホを差し出す。<br>ほんの数秒のやり取りなのに、なんだか胸の奥がほんのり熱かった。<br><br><br><br>鼻歌まじりにシャワーを浴びた。<br>なんだか気分がいい。<br><br>髪を乾かしていると、スマホが震えた。<br><br>《次はいつ？》<br><br>吹き出しそうになるのをこらえながら、返信を打つ。<br><br>《週末、友達と行こうかな》<br><br>《週末は早く上がれないな。送れない》<br><br>また笑ってしまう。<br><br>《送らなくて大丈夫（笑） 酔うほど飲まないし》<br><br>《あのときは、ひどかったな》<br><br>《え、マジ？》<br><br>《覚えてないんだ。やばいね》<br><br>やり取りの途中で、ふと時計を見ると0時を回っていた。<br><br>《今日はありがと、おやすみ》<br><br>スマホをベッドに置いて、布団に潜り込む。<br><br>──なんか、高校生に戻ったみたい。<br>そんな気分で、ちょっとだけ楽しかった。<br><br></p><p name="A56D2FE7-E7E5-4F9A-80D4-D988AAAA8799" id="A56D2FE7-E7E5-4F9A-80D4-D988AAAA8799"><br>続く🕊️</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nd9a4ef21a1ca'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 25 Jun 2025 02:31:55 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nd9a4ef21a1ca</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nd9a4ef21a1ca</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【触れたのは、愛と。】第一章　“キレイ“の温度</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/198141674/rectangle_large_type_2_bf680bc4674511e1e5758188dfa0b3bd.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="A2526E42-AD19-4CCC-AB49-8B2BB2E295EB" id="A2526E42-AD19-4CCC-AB49-8B2BB2E295EB">＊＊＊<br>安定した恋愛に、どこか物足りなさを感じていた社会人の真里奈（まりな）。<br>優しくて完璧な年上の恋人・**瞬（しゅん）**との関係は、穏やかで心地いい。<br>だけど、ふとした拍子に思い出すのは、あの夜、酔った自分に水をくれた無愛想な男の子。<br><br>名前も知らなかった彼──愛斗（あいと）。<br>年下で、ちょっと不器用で、でもどこか優しい。<br><br>年の差も、立場も、恋のかたちも違うけれど。  <br>少しずつ、ふたりの温度は重なっていく。  <br>そんな、“まだ途中”の恋のお話。<br><br>＊＊＊<br></p><p name="1A6144E4-9C66-4CF0-86A9-4B9112017E87" id="1A6144E4-9C66-4CF0-86A9-4B9112017E87">日曜の午後。<br>ホテルの白い天井をぼんやり見つめながら、私は呼吸の仕方を忘れていた。<br><br>隣では瞬が、静かにタバコに火をつける音がした。<br><br>「来週も、会える？」<br><br>そう問いかける声は優しくて、安心できる響きだった。<br>けれど私は、すぐには答えられなかった。<br><br>「……うん」<br><br>頷きながら、心の奥がほんの少しだけ、冷えていくのを感じた。<br><br>完璧な彼。<br>時間に正確で、会えば必ず迎えに来てくれて、行き先はいつも予約済み。<br>ディナーも、部屋も、会話も、予定通りに運ぶ。<br><br>なのにどうして、こんなふうに、空っぽになるのだろう。<br><br>身体を起こして着替えながら、ベッドの隅に置かれたスマホを見つめる。<br>その通知のない画面の奥で、何かが揺れている気がした。<br><br>──あのときの声。<br>酔って路地でうずくまっていた私に、水をくれたあの子。<br><br>あの、少しだけ無愛想な顔と、照れたような表情が、不意に浮かんだ。<br><br>どうして、今、思い出したんだろう。<br>私の中の何かが、少しだけ音を立てていた。<br><br><br><br>金曜の夜。<br>レストランの営業が終わり、厨房では皿洗いの水音が響いていた。<br><br>愛斗は、まな板を洗い終えると、ゴミ袋を肩に担いで裏口から路地へ出た。<br><br>空気はすっかり夜の匂いに染まり、酔っぱらいたちの残り香があちこちに漂っている。<br><br>その中に、見慣れない人影があった。<br><br>──ん？ 女か？<br><br>しゃがみこんで、背を丸めている。<br>近づいてみると、乱れた髪に、赤くなった頬。まだ若い。<br><br>「あんた……大丈夫？」<br><br>返事はなかったが、女はゆっくりと顔を上げた。<br>目が合ったその瞬間、ほんの一瞬、彼女が笑った。<br><br>「……ありがとう」<br><br>愛斗は、制服のポケットから小さなタオルを出して差し出した。<br><br>「水、持ってくる」<br><br>店内に戻り、冷蔵庫からペットボトルを取る。<br>戻ってくると、彼女はまだそこにいて、素直に「ありがとう」と笑った。<br><br>名前も知らない。<br>何者かもわからない。<br>どうしようもない酔っ払い。<br><br>なのになぜか、キレイだと思った。<br><br><br><br>翌朝。<br>真里奈は、少し重い頭を抱えながらベッドの中で目を覚ました。<br><br>テーブルの上には、見覚えのないペットボトルと、知らないタオル。<br><br>──誰かが助けてくれたんだ。<br><br>断片的な記憶のなかに、あの顔がぼんやり浮かぶ。<br><br>「……いい人、いたんだなあ」<br><br>タオルを手に取って眺めながら、少し悩む。<br><br>返すべき？ でも、もう会うことはないかもしれない。<br><br>──けど、もしまた会えたら。<br><br>そう思って、タオルを洗って、綺麗に畳んで、透明の袋に入れた。<br><br>バッグの中にそっとしまい込んだその行為が、思っていた以上に丁寧だったことに、自分で少し驚いた。<br><br><br><br>翌週、土曜日。<br>駅前を急ぎ足で歩いていたとき、ふと耳に入った声に、真里奈は立ち止まった。<br><br>──あのときの声。<br><br>顔を上げると、すぐに見つかった。<br>背が高くて、少しだけ無愛想な横顔。<br><br>「あっ……！」<br><br>信号が変わる前に、慌ててあとを追って、肩をそっと叩いた。<br><br>「あの、これ……この前、ありがとうございました」<br><br>バッグから、丁寧に畳んだタオルを差し出す。<br>彼は無言でそれを受け取り、じっと真里奈の顔を見つめた。<br><br>「ん？」<br><br>「……いや、なんでもない」<br><br>照れたように視線を逸らすその仕草に、つい笑ってしまう。<br><br>「ここ、俺のバイト先です。水曜と週末、いるから」<br><br>「そうなんだ」<br><br>「……来たら、なんか出します」<br><br>「本当？ じゃあ、絶対行くね」<br><br>真里奈が手を振って去ると、背中で小さく笑った気配がした。<br><br><br><br>待ち合わせには少しだけ遅れた。<br>けれど瞬は、いつものように穏やかな笑みを浮かべていた。<br><br>「おつかれ。大丈夫だった？」<br><br>安心できる声。優しい言葉。<br>高級なレストラン、予約された席、流れるようなコース料理。<br><br>「これ、かわいいって言ってたよね」<br><br>何の記念日でもないのに、小さな箱を渡される。<br><br>「……ありがとう」<br><br>嬉しくないわけじゃないのに、なぜか胸の奥が少しだけ冷える。<br><br>完璧すぎるやさしさに、心だけが別の方向を見ているような気がした。<br><br>──あのときの横顔。<br>ふと浮かんだ、あの照れた表情。<br><br>なんで今、思い出したんだろう。<br><br>ほんの小さな引っかかりを、真里奈はそっと飲み込んだ。<br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1e486f8d2d16'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Wed, 25 Jun 2025 02:26:47 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1e486f8d2d16</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n1e486f8d2d16</guid>
    </item>
    <item>
      <title>【ショート】缶コーヒー</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/197382097/rectangle_large_type_2_32993e523f4570d978a9772b46143d73.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="59590912-60F7-48D5-8659-E7BE65BB4BE2" id="59590912-60F7-48D5-8659-E7BE65BB4BE2">缶コーヒーがぬるくなった頃、ふたりは別々の空を見ていた。<br>言えなかった気持ち、返せなかった言葉。<br>同じ空の下で、静かにすれ違ったふたりの記憶。<br><br>⸻<br><br><br><br>空の余白（彼）<br><br>──<br><br>仕事帰りにコンビニで、缶コーヒーを買う。<br>蓋を開けて、歩道橋の上に立ち、白い息を眺める。<br>金曜日の夜、そんな時間が、いつのまにか日課になった。<br>特に理由はない。……いや、本当はあるんだ。<br>ここは、初めてキスをした場所。<br><br>「好きだったよ」<br>そう言われたとき、何も返せなかった。<br>過去形で言われたのに、どこかでまだ続いている気がしていた。<br>返事をしたら、本当に終わってしまいそうで。<br><br>俺は、臆病だったんだと思う。<br>口下手で、気持ちが言葉に追いつかなくて。<br>でもせめて、なにか言えばよかった。<br>「ありがとう」とか、「俺も」とか。<br>沈黙しか返せなかった俺は、あのとき、きっと、ちゃんと彼女を失ったんだ。<br><br>冷たい風が頬を抜けていく。<br>彼女の誕生日も、クリスマスも、年越しも――<br>毎年変わらず一緒に過ごすはずだったのに。<br><br>今、隣には誰もいない。<br>ぬるくなった缶コーヒーを、ただ手の中で握りしめていた。<br>温度だけが、ゆっくり遠ざかっていく。<br><br>あのとき、ちゃんと気持ちを返せていたら。<br>そんな“もし”をいくつも抱えて、今日もここに立っている。<br><br>空が、少し泣きそうな顔をしていた。<br><br>⸻<br><br>──<br><br>あの人の空（彼女）<br><br>──<br><br>最後に会った日、空はやけに広くて、ぬるい風が吹いていた。<br><br>「好きだったよ」って言った。「……だった」って。<br>ほんとうは、今でも少しだけ好き。<br>でも、それを言ったら終われなかったから。<br><br>彼は、何も言わなかった。<br>ううん、言えなかったんだと思う。<br>不器用な人だった、私たちはよく似ている。<br><br>それでも、一言くらい欲しかった。<br>「ありがとう」とか、「俺も」とか。<br>黙ったままの彼に、私の気持ちだけが宙に浮いて、静かに落ちたんだ。<br><br>別れてから、何度か歩道橋を通った。<br>キスをした場所。名前を呼ばれた場所。笑い合った場所。<br>どこかに、ふたりの時間がまだこぼれていて、<br>踏まないように歩くのが少し大変だった。<br><br>彼がよく飲んでた缶コーヒー、今もたまに探してしまう。<br>冷蔵棚の前で指が迷ってる。<br>もう買う必要はない。もう、となりにはいないから。<br><br>それでも、不思議と嫌いになれなかった。<br>少しずつ薄れていくけれど、ちゃんとは消えない。<br>きっと、本当に好きだったんだと思う。<br><br>今日の空も、泣き出しそうな顔をしていた。<br>あの人、元気でいるといいな。<br><br>⸻<br><br>✍️ ミウカの一言<br><br>ふたりの間に交わされた言葉より、<br>言えなかった言葉のほうが、ずっと心に残っている気がします。<br>缶コーヒーのぬるさに、そんな記憶が宿っていたら──。<br>そんな想いで書いた、静かな短編です。<br><br>読んでくださって、ありがとうございました。<br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n9ffb7a6c21d4'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Sat, 21 Jun 2025 11:16:24 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n9ffb7a6c21d4</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n9ffb7a6c21d4</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』最終話　夜の底には</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196606245/rectangle_large_type_2_946d33e9c511c0a18551480c2e3820af.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="A9387FCC-81D4-4B3B-96C8-268F87E6FD4B" id="A9387FCC-81D4-4B3B-96C8-268F87E6FD4B"><br>週に何度目かわからない繁華街の夜。<br>ネオンが騒がしく瞬いて、耳元では知らない男の笑い声。<br>私は、クラブの裏手にある路上の空き地で、ナツキたちと座り込んでいた。<br><br>コンビニの缶チューハイ。<br>吐き出すような笑い声。<br>誰かのタバコの煙。<br><br>私は、笑っていた。<br>わざとらしく、大袈裟に。<br>何もかもがどうでもいいふりをして。<br><br>ナツキが横目で私を見ていた。<br>なにも言わないけど、全部気づいている。<br>たぶん、私が壊れたふりをしているってことも。<br><br>ポケットからタバコを取り出す。<br>セブンスター。<br>あの人と同じ。<br><br>口に咥えて、火をつけて、吸って、吐く。<br>真似てるつもりなのに、どこかぎこちない。<br>私はまだ、どこにも辿り着けていないままだ。<br><br><br>ふと顔を上げると、見慣れた男が歩いてくる。<br>暗がりの向こうから、ゆっくりと近づいてくる。<br><br>私は目をそらさなかった。<br><br>「……なに、あんた。今さら何しに来たの」<br><br>笑うつもりだったのに、声が少しだけ震えた。<br><br>高橋は何も言わずに立ち止まり、私の腕を無言で掴んだ。<br><br>「ちょっと、なに……離して」<br><br>隣にいた男たちが顔をしかめた。<br><br>「おい、何だよお前……」<br><br>高橋はなにも言わなかった。<br>その目だけが、強くて、静かで。<br>私は振りほどけなかった。<br><br>「……痛いって！」<br><br>そう言いながら、腕を引かれるままに歩いた。<br><br>後ろでナツキが立ち上がろうとする気配があった。<br>でも私は、振り返らなかった。<br><br><br><br>車に乗ると、しばらく無言だった。<br>街の灯りが、フロントガラスを流れていく。<br>その中で、高橋がゆっくりタバコに火をつけた。<br><br>「……お前、タバコ吸ってんのか」<br><br>唐突な問いだった。<br>なにもなかったような顔で、それを言う。<br><br>私はすぐに言い返す。<br><br>「だから？関係ある？」<br><br>高橋は笑った。<br>でも、あの夜のように意地悪じゃなかった。<br>どこか、遠くを見るみたいに。<br><br>「……大人になれって、言っただろ」<br><br>「もうなったよ。あんたのせいで」<br><br>少しだけ、声が震えた。<br>わかってほしくなかったのに、届いてしまう。<br><br>車内の空気が、ふっと静まる。<br><br>「……」<br><br>「なんで来たの？何回か見てたんでしょ」<br><br>高橋は何も答えなかった。<br>窓の外に煙を吐き出しただけだった。<br><br>やがて、家の近くの道に入る。<br><br>私はドアに手をかけ、ハンドルを持ったままの彼の横顔を見た。<br><br>「……また、」<br>言いかけたその瞬間<br>「じゃぁな」<br>高橋は、私を見ずに言った。<br><br>私は無言で車を降りた。<br>エンジン音がゆっくり遠ざかっていく。<br><br>街の音が戻ってきても、しばらく動けなかった。<br><br><br><br>好きだと思っていた人に裏切られて。<br>それでも、まだ好きな気持ちが、残ってる。<br>そんな自分に、少しだけ、呆れた。<br><br>——でも。<br>この夜の底を越えたら、私は少しだけ進める気がした。</p><p name="E9C4F6FF-E7AD-408F-8F36-17591D6DAF36" id="E9C4F6FF-E7AD-408F-8F36-17591D6DAF36"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n6461ec36d0b4'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:51:53 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n6461ec36d0b4</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n6461ec36d0b4</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第七話　あなたの名前</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196606090/rectangle_large_type_2_063b39760fb10fc2edc29a614a1956eb.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="15F5B7FE-DC8A-48FF-9261-4A2FFAB2CDDD" id="15F5B7FE-DC8A-48FF-9261-4A2FFAB2CDDD"><br></p><h3 name="08FF05B3-A988-4E9A-B556-DD48FF25F59E" id="08FF05B3-A988-4E9A-B556-DD48FF25F59E">Interlude</h3><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nbb5b1e4d89f6'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:50:34 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nbb5b1e4d89f6</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nbb5b1e4d89f6</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第六章　ただ、その先に</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196604270/rectangle_large_type_2_f36af27869a8365db777d0ef7392f6ef.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="642A95D9-93F6-4F54-ADEE-09E21BB258BE" id="642A95D9-93F6-4F54-ADEE-09E21BB258BE"><br>放課後の喫茶店は、少し混んでいて、いつもの席にはまだ前の客が座っていた。<br><br>高橋は、カウンター近くの壁際の席を選んで座り、ちらりと私に目をやった。<br>機嫌が良さそうに見えるのに、どこかよそよそしい。<br>そんなところも、この人らしいと思う。<br><br>「何、今日静かだな」<br><br>そう言って笑った彼に、私は頬杖をつきながら答える。<br><br>「話すこと、ないわけじゃないけど」<br><br>「ふうん。俺が興味ないんじゃなかって、思ってる？」<br><br>その言葉に、少し胸がつかえる。<br>からかわれているのか、本気なのか、いつもわからない。<br>わからないのに、気づけば彼の一挙手一投足に、心が揺れている。<br><br>「……わかんないよ、そういうの」<br><br>「だろうな。お前、すぐ顔に出る」<br><br>「出してない」<br><br>「出てる」<br><br>カップの縁に口をつけたまま、目だけで私を見るその仕草が、ずるい。<br><br>わかってるくせに。<br>私の気持ちなんて、とっくに気づいてるくせに。<br><br>——でも、高橋は、いつもあと一歩をくれない。<br><br><br><br>そのまま、夜。<br>高橋の車で、少し遠くの夜景が見えるスポットに連れて行かれた。<br><br>「別に、景色見せたかったとかじゃねぇからな」<br><br>「じゃあ何？」<br><br>「暇だっただけ」<br><br>助手席でそう聞いても、彼は窓の外を見たままタバコをふかすだけだった。<br><br>窓に映った自分の顔は、ほんのりと頬が紅潮していた。<br>その理由を、私は知っている。<br><br><br><br>車を降りて、街の灯りが滲む高台の柵にもたれたとき。<br>高橋は、横から私の腰に手を添えた。<br><br>「……こういうとこ、好きなんだろ？女って」<br><br>「うん。たぶん」<br><br>「テキトーだなぁ」<br><br>わざとらしくため息をついて、でもその手は離さない。<br>私の髪を指先ですくいながら、耳元に口を近づける。<br><br>「どうしてそんな顔してんだ」<br><br>「どんな顔……？」<br><br>「欲しがってる顔」<br><br>心臓が跳ねた。<br><br>そのまま、唇が重なる。<br>さっきまでの軽口とは違う。<br>ちゃんと触れられて、ちゃんと奪われていくキスだった。<br>前よりも深く熱いキスに、気づけば、高橋のシャツを、強く握っていた。<br><br>唇が離れたあと、高橋はまた少し距離を取るように笑った。<br><br>「……ダメだな、お前。すぐ信じそうな顔してる」<br><br>その言葉に、胸がきゅっと締めつけられる。<br><br>触れてくれるのに。<br>抱きしめてくれるのに。<br>どうして、そこから先には進めないんだろう。<br><br>私が伸ばした手が届くことはない。<br><br>高橋はもう一度、私の髪に触れて、小さく笑った。<br><br>「もう少し大人になれ。そしたら、考えてやるよ」<br><br>本気なのか、冗談なのか。<br>その言い方に、また私は揺さぶられる。<br><br>触れていた指先が離れたとき、夜風が妙に冷たく感じた。<br></p><p name="91A57E73-0F8A-42C2-BC6B-91A164F879EA" id="91A57E73-0F8A-42C2-BC6B-91A164F879EA"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nc119df417040'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:37:12 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nc119df417040</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nc119df417040</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第五章　少しだけ。</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196603994/rectangle_large_type_2_23b1cbbfffb0b5ebcfd36a93ef698e2f.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="EEC41A09-391F-4E9A-BC8B-FCCC084BA5D6" id="EEC41A09-391F-4E9A-BC8B-FCCC084BA5D6"><br>帰り道に繋いだ手のぬくもりは、数日経っても、まだ指先に残っていた。<br><br>高橋とは、あれからも喫茶店で会って、当たり前のように隣に座るようになっていた。<br>カップを持つ手、煙草をくゆらせる横顔、その沈黙の中にある呼吸のリズム。<br>最初は緊張していた私も、今ではその静けさを心地よく思っている。<br><br>話す内容は、他愛ないことばかりだ。<br><br>「また赤点ギリギリだったー」<br><br>「…予想通りだな」<br><br>「褒めるところなさすぎて笑うんだけど」<br><br>「あるだろ。顔とか」<br><br>思わず笑ってしまいそうになって、慌てて口元を押さえた。<br><br>「なにそれ、最悪！」<br><br>「褒めてるだろ、俺なりに」<br><br>そんな会話が続くと、学校の教室で話すどんな男子よりも、大人のくせに子どもみたいで、でもやっぱりどこか遠い人だと思う。<br><br>その距離が、好きだった。<br><br>だけどたまに、ふと不安になることもある。<br>この人にとって、私はただの“遊び”なのかもしれない。<br>手を繋いで、笑い合って、それで終わる関係。<br>そんなのは嫌だ、って思う反面——<br>じゃあ私は、何を求めているんだろう、と自分に問いかけてしまう。</p><p name="F6616BB2-5315-48AC-BAC6-51FCEC60A363" id="F6616BB2-5315-48AC-BAC6-51FCEC60A363">ある夜、海までドライブをした。<br><br>波の音が聞こえる静かな防波堤に車を止めて、二人で並んで外に出る。<br>海風が少し冷たくて、私は肩をすくめた。<br><br>高橋は黙って自分のジャケットを私に掛け、横に立ったまま空を見上げていた。<br><br>「星、あんま見えねぇな」<br><br>「曇りだしね」<br><br>「……そっか」<br><br>そのまま、二人のあいだに短い沈黙が流れる。<br>高橋はポケットからタバコを取り出し、ゆっくりと火をつけた。<br>私は、吐き出した煙が夜風に流れていくのをぼんやりと眺めていた。<br><br>「……たまに来るんだ、ここ」<br><br>「へえ。夜の海って、はじめてかも」<br><br>彼は前を見たまま、ぼそっと呟く。<br><br>「人気がなくていい。悪いことするにはちょうどいい場所だ。」<br><br>その言い方が冗談なのか本気なのか、すぐにはわからなかった。<br>ふっと笑いながら、だけど目だけはどこか冷たくて。<br><br>私が返事に迷っていると、不意に彼の手が伸びてきて、<br>頬にかかった髪をそっと耳の後ろにかき上げた。<br>そのまま、指先が首筋をなぞる。<br><br>「……怖いか？」<br><br>耳元で囁くようにそう言われて、鼓動が跳ねた。<br>高橋の声が低く、静かに響く。<br><br>私は笑ってごまかす。<br><br>「何が？」<br><br>フッと高橋が笑った。<br><br>私は目をそらせず、唇だけを小さく動かした。<br><br>「怖いわけない……今さら」<br><br>彼の目が細められて、また少しだけ笑ったように見えた。<br>そして腰に手を回し、ゆっくりと私を引き寄せる。<br><br>身体が触れた瞬間、自分の鼓動だけが耳の奥で響いた。<br><br>そのまま、唇がそっと触れる。<br><br>優しいキスだった。<br>だけど、やっぱりその奥に、何かがひそんでいた。<br><br>熱とか、闇とか、欲望とか、名前のつかない何かが。<br><br>背中に回された腕に、力がこもる。<br>私は抵抗する理由も、意思も持たずに、ただそこにいた。<br><br>どこか遠くで、誰かが全然違う人生を生きている気がした。<br>私は今、自分の知っていた“子ども”の世界から、少しだけ外れた場所にいる。<br><br><br>帰り道の車の中。<br>手を繋いだわけじゃない。けれど、彼の手がそっと私の指に触れてきた。<br>指と指が絡むように、静かに、優しく。<br><br>そのまま家に着くまで、ふたりとも何も言わなかった。<br>言葉より先に、なにかが溶けて、ほどけていく感覚だけが残っていた。<br><br>——このまま、もう少しだけ、大人のふりをしていられたらいいのに。<br><br>そんなことを思いながら、私は彼の車を降りた。<br><br><br><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n01dc7cccf542'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:34:27 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n01dc7cccf542</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n01dc7cccf542</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第四話　となりの温度</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196603700/rectangle_large_type_2_b796e8d002cfca4fd52765b0cef4a327.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="D55519E2-F83A-4432-B685-A8FD63BACC98" id="D55519E2-F83A-4432-B685-A8FD63BACC98"><br>あの夜のあと、喫茶店に行くのを少し躊躇っていた。<br><br>なんとなく気まずいような気がしていたし、もしあそこで彼に会ってしまったら、<br>私はどうすればいいのか、よくわからなかった。<br>また、話しかけてくれるだろうか。<br>それとも、ただの気まぐれだったのかもしれない。<br>私から話しかけてもいいのだろうか。<br>そんなことを、登校中も、授業中も、ずっと考えていた。<br><br>けれど数日が経つうちに、私はまたあの喫茶店に足を向けていた。<br><br>入店してすぐに目が合った。<br>彼は、ほんの一瞬だけ目を細めて笑い、それから手元のコーヒーカップを置き、空いている向かいの席を軽く顎で示した。<br><br>目が合ったまま、無言で——。<br><br>私は何も言わずに、その席に腰を下ろした。<br>椅子のわずかな軋み音に、自分の鼓動まで聞かれたような気がして、<br>視線を逃すように窓の外に目をやった。<br>「学校は？サボりか？」<br><br>コーヒーを口にしながら、彼はそんなことを訊いてきた。<br><br>「放課後だし。……サボってても、別に良くない？」<br><br>「悪くないよ、お前がいいならな」<br><br>それが最初の会話だった。<br><br>約束を交わしたわけでもないのに、私たちはあの店で顔を合わせるようになった。<br>いつも同じ席で、彼はコーヒーを飲みながら、私の話に耳を傾けてくれる。<br>学校のこと、友達のこと、ちょっとした愚痴や不満——<br>同級生相手には言ったことのない、家族の話も。<br><br>「先生がさ、提出物出しても絶対見てないんだよね。もうチェックつけて返すだけって感じ」<br><br>「ハハ、いい商売だな」<br><br>笑う彼の声は、思っていたより柔らかくて、でもどこか鋭さを秘めていた。<br><br>「で、そんなんだから真面目にやる気なくすわけ。テストなんて意味ないし」<br><br>「……頭悪そうだもんな、お前」<br><br>そう言われて、私は少しだけ口角を上げた。<br>褒められたわけじゃないのに、なんだかくすぐったかった。<br><br>彼は自分の話をほとんどしない。<br>だけど、私の言葉の中の小さな変化にもちゃんと気づく人だった。<br><br>そしてある日——<br><br>その喫茶店で彼と話していたとき、店の外から誰かがじっとこちらを見ているのに気づいた。<br>顔を上げると、それはナツキと一緒にいた、あの公園で私を殴った女の先輩だった。<br><br>何も言わず、ただ目だけで睨みつけて、ゆっくりと店を離れていった。<br><br>その瞬間、背筋がひやりと冷たくなった。<br><br>その夜、案の定先輩から電話が来た。<br><br>「あいつ。ヤクザだよ、あんた知らないの？」<br><br>そう言われたとき、心の奥が小さく波打った。</p><p name="5E957E0C-F1C5-4425-BAE6-D9D30D205F88" id="5E957E0C-F1C5-4425-BAE6-D9D30D205F88">「まぁ、せいぜい気をつけな。」</p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nfb8d5028b6a3'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:31:47 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nfb8d5028b6a3</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/nfb8d5028b6a3</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第三話　夜にふれる</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196603312/rectangle_large_type_2_58ce1cba4e2458f44bd0e6832c993fd5.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="0547EFA6-9427-4910-8B9E-611DE0F1F150" id="0547EFA6-9427-4910-8B9E-611DE0F1F150"><br>喫茶店で彼の姿を見かけるのは、あれから何度目だっただろう。<br>不思議なことに、いつも同じ時間に、同じ席に、彼は現れる。<br>新聞を広げて、タバコを持つ指をゆっくりと動かしながら、グラスを口に運ぶ仕草。<br>すべてが無駄なく洗練されていて、だけどどこか、緊張感のある空気をまとっていた。<br><br>視線が合う瞬間が、いつもある。<br>交わるだけで終わるその視線が、回数を重ねるごとに、何かを伝えてくるようになっていた。<br>挨拶をするわけでもなく、ただ目が合うだけ。<br>それだけなのに、胸の奥がざわついた。<br><br>数日後の放課後。<br>ナツキと他校の先輩たちに誘われて、公園に向かった。<br>暗くなりはじめたベンチの前、女の先輩が数人、煙草をふかしながら立っていた。<br><br>何が気に障ったのかもわからないまま、私はその輪の中で問い詰められ、言いがかりをつけられた。<br><br>「調子に乗ってんじゃねぇぞ」<br><br>言葉の意味を飲み込む前に、ビンタが飛んできた。<br>ナツキが「やめなよ」と止めに入ったけれど、誰も聞いちゃいなかった。<br>髪を引っ張られ、足元がふらついた。<br>私の中の何かが崩れていくのを、ただ感じていた。<br><br>しばらくして先輩たちは飽きたように立ち去り、私は地面にしゃがみこんだ。<br>ナツキが心配そうに覗き込む。<br><br>「大丈夫……？」<br><br>「うん、平気！ちょっとムカついてるだけ」<br><br>私は笑ってみせた。わざとらしいくらい明るい声で。<br>ナツキは何か言いたげだったけど、それ以上は何も言わなかった。<br><br>駅まで一緒に歩いて、改札で別れたあと、私は反対方向の出口へ向かう。<br><br>服に残るタバコの匂いも、先輩たちの声も、頬に残る火照りも、全部が気に障って仕方なかった。<br><br>悔しいとか、怖いとか、悲しいとか、そういう言葉じゃない。<br>ただ、イライラする。<br>どうして自分が黙って耐えなきゃいけなかったのか。<br>どうして、何も言い返せなかったのか。<br><br>部屋にいても、きっと余計なことばかり考えてしまう。<br>だから私は、ジャケットを引っかけて、もう一度外に出た。<br><br>日付が変わる頃、コンビニの明かりが眩しく光っていた。<br>自販機でアイスティーを買おうと足を止めたとき<br><br>「あ？お前、最近あの店によく居るな」<br><br>スーツの襟元を少し緩め、ゆっくりとこちらに歩いてくる。<br><br>その顔を見た瞬間、張り詰めていた何かがふっと緩んだ。<br><br>彼はそう言いながら、ポケットから煙草を取り出して火をつけた。<br><br>私は何も言えず、ただ黙って立っていた。<br>胸の奥がうるさくて、口が動かなかった。<br><br>彼がふいに手を伸ばして、指先でそっとなぞるように<br>私の頬に触れた。<br><br>「殴られたか？」<br><br>そう言ったときの声は、不思議なくらい優しかった。<br><br>頷く代わりに、私は視線を落とした。<br><br>「名前。何？」<br><br>不意にそう言われたとき、心の中にざわりと波紋が走った。<br><br>こんなふうに、声をかけられることになるなんて。<br>こんなふうに、優しさに触れるなんて思っていなかった。<br><br>私は少しだけ息を吸い、そして言った。<br><br>「……ミキ」<br><br>彼はふっと目を細めた。<br>何も言わずに、それを胸の奥にしまうような仕草をしただけだった。<br><br>「もう遅い、送ってやる」<br><br>そう言った彼の口調には、強制でも遠慮でもない、不思議な確信があった。<br><br>「……歩いて帰れるし」<br><br>そう言いながら、私は視線を外す。けれどその言葉は、強がりにしか聞こえなかったと思う。<br><br>「歩いて帰れるかどうかじゃねぇんだよ」<br><br>冗談みたいに軽く言って、彼は笑った。<br><br>ついて行っていいのか、ダメなのか。<br>何が正しくて、何が間違ってるのか、そんなこと、わからなかった。<br><br>でもそのときの私は、その笑顔を、もっと見てみたいと思った。<br><br>彼の車は、あのとき通りで見かけた黒いセダンだった。<br>ドアを開けてくれる。腰に手を回し助手席へ座らせてくれる。<br>柔らかなレザーの匂いが鼻をかすめた。<br><br>「家、どの辺？」<br><br>聞かれて、少しだけ迷ったあと、ざっくりと地名を伝える。<br>彼は何も言わず、車を走らせた。<br><br>車内には静かな音楽が流れていた。<br>エンジン音も揺れもほとんど感じない。<br><br>信号待ちの間、彼がぽつりと聞いた。<br><br>「年は？」<br><br>「16」<br><br>「ふうん」<br><br>それきり、しばらく沈黙が続く。<br><br>何を考えてるのか、どんなふうに私を見てるのか。<br>わからない。でも、怖くはなかった。<br><br>やがて車は、私が伝えた通りの場所で止まった。<br><br>「ここでいい」<br>そう言うと、彼はエンジンを切らずに、こちらを見た。<br><br>私は思わず<br><br>「名前は？」<br><br>と、聞いた。<br><br>彼は運転席にもたれかかるようにして、少し笑った。<br><br>「高橋」<br><br>その名前を胸の奥で繰り返していたとき——<br><br>「じゃあな、ミキ」<br><br>短くそう言って、タバコに火をつけた。<br>煙の向こうで、彼の顔が一瞬だけやわらいだように見えた。<br><br>初めて名前を呼ばれた、また胸の奥に波紋が広がった。<br><br>私は軽く会釈して、ドアを開ける。<br>夜の空気がひんやりと頬に触れた。<br><br>振り返らずに歩き出しながら、何度も頭の中で繰り返していた。<br><br>高橋。高橋。高橋。<br><br>名前を知っただけなのに。<br>それだけなのに、知らなかったときよりなぜか、彼が遠くに感じた。<br><br>でもその距離が、少しだけ心地よくもあった。<br><br>——腫れた頬の痛みが、いつの間にか引いていた<br></p><p name="08CB683E-E128-42E4-94DF-6FD06BB83387" id="08CB683E-E128-42E4-94DF-6FD06BB83387"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n96faaf4c5cb5'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:29:17 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n96faaf4c5cb5</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n96faaf4c5cb5</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第二話　視線のすきま</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196602454/rectangle_large_type_2_572b7123d590b96670a7c0128b27c0e6.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="69D28EC8-88BB-437E-A218-BAF4D76555F4" id="69D28EC8-88BB-437E-A218-BAF4D76555F4"><br>翌日の放課後、教室を出た私はまっすぐ家に帰る気になれず、商店街の道をゆっくりと歩いた。<br>昨日の喫茶店で見かけた、あの男の姿が、ずっと頭の中に残っていた。<br><br>名前も知らない。<br>話したこともない。<br>なのに、あの一瞬の目線だけが、胸の奥にずっと残っている。<br><br>——何が気になるのか、自分でもうまく説明できない。<br><br>その夜、布団に入ってもなかなか眠れなかった。<br>ベッドに寝転びながら、昨日の景色を何度も思い返す。<br>タバコを持つ指、グラスを持ち上げる仕草、無言で流れる時間。<br><br>「会いたい」とか「知りたい」とか、そんな綺麗な言葉でもない。<br>ただ、“もう一度見たい”と思っていた。<br><br>そして数日後——<br>学校帰り、ふと思い立って、あの喫茶店にひとりで向かった。<br>あの日と同じ時間。<br>同じカフェオレを頼み、同じ席に座ってみる。<br><br>期待なんてしてない。<br>偶然だったのだから、同じ偶然なんてそう何度も起こるわけがない。<br>そう思いながらも、視線は自然と扉の方へ向いてしまう。<br><br>氷が溶けかけたカフェオレにストローを沈めた、そのとき——<br>控えめなベルの音が鳴った。<br><br>反射的に顔を上げる。<br>あの日と同じ黒のスーツ。<br>今日はメガネをかけている。<br>そのせいか、少しだけ雰囲気が違って見えた。<br><br>彼は一瞬だけ私を見たあと、何も言わずに奥の席へ進む。<br>またタバコを取り出し、火をつけ、窓の外をぼんやりと眺めていた。<br><br>話しかけられるわけがない。<br>そもそも、話しかけたいわけでもなかった。<br>ただ、同じ空間に彼がいるという、それだけで充分だった。<br><br>浮かんでは消えるような感情。<br>名前すら知らないのに、少しずつ、輪郭だけが近づいてくる。<br><br>——あの目を、もう一度見たかった。<br>それだけは、はっきりしていた。</p><p name="DD285E0C-6EA9-44C7-AD7D-875680BC74E6" id="DD285E0C-6EA9-44C7-AD7D-875680BC74E6"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n60e70d5162dd'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Tue, 17 Jun 2025 09:23:42 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n60e70d5162dd</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n60e70d5162dd</guid>
    </item>
    <item>
      <title>『17』第一話　名前も知らないまま</title>
      <media:thumbnail>https://assets.st-note.com/production/uploads/images/196517853/rectangle_large_type_2_7e053433dd2562d256ca2a9ffff88136.png?width=800</media:thumbnail>
      <description><![CDATA[<p name="CEE5711F-12D4-4AC9-B46F-CA6D7D518211" id="CEE5711F-12D4-4AC9-B46F-CA6D7D518211"><br>放課後のチャイムが鳴る少し前。<br>先生の話なんか耳に入ってなくて、私は机の中の荷物をひとつずつ、ゆっくりと鞄に詰めていた。<br>あと3分。最後列の席から見える空は、もう夕暮れの色に傾いている。<br><br>そのとき、ポケットの中で携帯が小さく震えた。<br>教室を出て、誰もいない渡り廊下の隅で、こっそり電話に出る。<br><br>「ミキー？ 今どこ？ 今日、来れる？」<br><br>ナツキだ。他校の友達で、よく一緒に遊ぶ。<br><br>「どこって、まだ学校。これから帰るとこ」<br>「じゃあさ、ちょっとだけ寄ってよ。先輩たちと駅前の店で落ち合うの」<br>「あの喫茶店？……うん、行く」<br><br>電話を切って、そのまま裏門から抜けるように歩き出す。<br><br>街は少しずつ、夜の顔に変わろうとしていた。<br>ゲームセンターのネオン、たこ焼き屋の匂い。<br>制服のままうろついてる子もいれば、彼氏と腕を組んで歩く先輩もいる。<br><br>駅前の喫茶店は、薄暗くて、煙たくて、でもちょっと落ち着く場所だった。<br>ナツキと、もう一人の女友達、それに男の先輩たちが先に来ていて、私が入ると「おつかれ」と軽く手をあげた。<br><br>「遅いー、ミキまた髪巻いてたでしょ？」<br>「巻いてないし。天然だし」<br><br>カフェオレを注文して、席に腰を下ろす。<br>くだらない会話、軽い悪口。いつもの放課後。<br>笑って、適当に相槌を打つ。<br>やけに今日はタバコの煙が鼻につく。<br><br>ふと、入り口のベルが鳴って、私は何気なく顔を上げた。<br><br>その瞬間、心臓がひとつ跳ねた。<br><br>——あのときの、目の男だ。<br><br>黒のスーツに、薄いグレーのシャツ。<br>落ち着いた雰囲気。だけど目は鋭くて、こちらに一瞬だけ流れた視線が、また私の奥の何かを刺激した。<br><br>「……誰？」<br><br>ナツキが小さく囁いたけど、私は答えなかった。<br><br>あの日、自販機の前で目が合った人だ。<br>たった一度の、すれ違い。<br>それなのに、頭から離れなかった視線。<br><br>男は無言で奥の席へ行き、タバコに火をつけ、新聞を広げる。<br>何も特別なことなんてしていないのに、ひとつひとつが妙に整っている。<br><br>私はカフェオレのストローを噛みながら、ぼんやりその姿を追っていた。<br><br>「ミキ、なんかあった？」<br>「……ん、なんでもない」<br><br>でも、なんでもないわけがなかった。<br><br>名前も、年齢も、何も知らない人なのに。<br>その目に映った私は、いつもの私とは少しだけ違って見えた。<br><br>その違和感とくすぐったさが、胸の奥にずっと残っていた。</p><p name="C0217090-A1D7-4527-A2D0-E607B9A41042" id="C0217090-A1D7-4527-A2D0-E607B9A41042"><br></p><br/><a href='https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n438fcf0b0c98'>続きをみる</a>]]></description>
      <note:creatorImage>https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_5-043439195e40e86fd7641a3a1daf982637d77ec6f14b67d3fc98ab92374404ac.png</note:creatorImage>
      <note:creatorName>ミウカ</note:creatorName>
      <pubDate>Mon, 16 Jun 2025 20:25:12 +0900</pubDate>
      <link>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n438fcf0b0c98</link>
      <guid>https://note.com/crisp_oxalis8060/n/n438fcf0b0c98</guid>
    </item>
  </channel>
</rss>
