【聖人語録①】

【聖人語録①】
糸口の見えないイラン・アメリカ
――「勝つこと」に執着すると、出口が見えなくなる。
イランとアメリカ。
対立が深まれば深まるほど、
「では、どうやって終わらせるのか」が見えなくなる。
相手に譲れば、負けたように見える。
強く出れば、相手もさらに強く出る。
そして気がつけば、
「勝つための戦い」が、
「終われない戦い」になってしまう。

ここで思い出すのが、
古代中国の思想家・老子だ。
老子の思想には、
力で押し切ることだけが「強さ」ではない、
という発想がある。
戦いに勝つことよりも、
そもそも争いを大きくしないこと。
相手を屈服させることより、
引き返せる道を残しておくこと。

これは国際政治にも、
案外そのまま当てはまるのではないだろうか。
もちろん、現実の国際政治は
そんなに単純ではない。
安全保障がある。
核問題がある。
国内政治がある。
資源がある。
そして長い歴史がある。
だからこそ難しい。
それでも、老人は思う。

「勝つことばかり考えてたら、
終わらせ方が分からんようになるで」

若い頃は、
勝つことが大事だった。
でも、歳を取ると少し違って見える。

本当に大切なのは、
「どう勝つか」ではなく、
「どう終わらせるか」。
国と国との戦いも、
人と人との喧嘩も、
案外そこは同じなのかもしれない。

今日の世相から、
昔の聖人の言葉を眺めてみる。
答えをもらうためではない。
今の自分たちは、
何を見失っているのか。
それを考えるために。
――聖人語録①
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