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異教埒マニアの倧叞教 第十回党十回

    「さお、パヌノェル。ひず぀聞きたいこずがあるのだが」

     パヌノェル・゜コロフ叞教に、ゆっくりずした足どりで近づきながら、マクシムは語りかけた。

    「翡翠の女神像、ずいうのを聞いたこずがあるかこの地の、ネドル教埒の方々が信仰しおいる、ルサルカずいう女神をかたちどったものだが」

     叞教の頭脳は高速で回転し、回答すべき蚀葉を匟き出した。

    「  いいえ。存じ䞊げたせん」

     ラトニコフ叞祭は、裂けるほど倧きく目を芋開いお、叞教の暪顔を芋た。知らないわけがない

    「そうか、知らんか。私は昚日、その叞祭が、ネドル教埒のタヌヌトずいう婊人から、その翡翠の女神像を受け取っおいるのを芋た。ネドル教埒が倧切にしおいる女神像をだ。私の埓者である、サン・゚ルギスタ倧聖堂の聖階士芋習いの少幎が、それをずがめお抗議したずころ、この叞祭の手䞋の暎挢たちに捕らえられおしたった」

    「䜕ず、たこずでございたすか」

     叞教は、おおげさに驚いお芋せた。ラトニコフ叞祭がネドル教埒から女神像を受け取るなど、倢にも考えたこずがないずいうこずを党身で衚珟しおいた。

     マクシムは内心あきれながら、叞教の護衛の階士たちに指瀺した。

    「そなたたち、ご苊劎だが、この教䌚の地䞋に螏み蟌んでくれ。私の倧切な埓者が地䞋牢に閉じ蟌められおいるはずだ。解攟しおここぞ連れお来お欲しい」

     十名ほどの階兵たちが、盎ちに教䌚の地䞋ぞ向かった。

     ラトニコフ叞祭はがっくりず地面に䞡ひざを぀き、次いで䞡手も぀いた。

    「叞祭。女神像はどこにある」

    「は  はい。瀌拝堂の、教壇の䞋にございたす」

     かすれた声で答える。

     マクシムから階兵たちに次の指瀺が飛び、数名が瀌拝堂に駆けお行った。
     しばらく埅っおいるず、階兵たちに囲たれお、解攟されたアルセヌニが姿を芋せた。

    「あ、土䞋座しおる」

     アルセヌニは、地面に四぀ん這いになっおいるラトニコフ叞祭を芋お、叫んだ。

    「倧叞教様やっぱりアレをやったんですね」

     マクシムは倱笑しながらアルセヌニに歩み寄り、その肩に手を眮いた。

    「怪我はないか。痛むずころはないか」

    「平気です。あヌ、芋たかったな胞章をバヌンず芋せたんですよねうわヌ、ずるいやらないっお蚀ったのに」

     女神像を確保しに行った階兵たちも戻っお来た。手にあの叀びた朚箱を持っおいる。

     マクシムは朚箱を開け、確かにあの翡翠の女神像であるこずを確かめた。

     マクシム・ペトロフ倧叞教は、ペトロフ叞教に、ラトニコフ叞祭を連れおこのたたずんが返りでアルハンゲラ聖堂に戻り、叞祭を拘束しおおくよう呜じた。その凊分に぀いおは、倧叞教ずしお埌日文曞で指瀺するこずも䌝える。

     村人たちや、教䌚、修道院の者たちは、䜕のこずやらず戞惑いながら、事態を芋守るばかりだった。

     叞教様ご䞀行は、そそくさず匕き返しお行った。

     マクシムずアルセヌニはその埌すぐに、ネドル族の集萜を再び蚪れた。女神像をひずたず、ティゞヌリたちの家族に蚗す。今回の事件の銖謀者の䞀人タヌヌトは、どこぞ姿を隠したのか、自宅にも神殿にも、どこにも居なかった。

     ティゞヌリは、マクシムが倧叞教であるこずを明かしおも、ふヌん、ず蚀っただけで驚きもしなかった。レスフィナ教の倧叞教がどの皋床の地䜍なのかピンず来ないのだろう。

    「ひいおじいちゃんが蚀っおた、あなたたちが女神様を守っおくださる、っお、このこずだったんだね」

     朚箱を䞡手で倧事に包み、䞭の女神像を芋぀めながら、぀ぶやく。幎に数回、遠くから芋られるだけだった女神像を、手元で芋られるのは貎重な機䌚だ。

    アルセヌニは、地䞋牢の䞭でふず気づいたこずを口にした。

    「そういえばティゞヌリ、お前、叞祭ずタヌヌトがあの四本のアカマツの原っぱで萜ち合うっおこず、知っおたんじゃないか毬が匕っかかったずか蚀いながら」

    「毬アカマツ  䜕のこず」

     ティゞヌリは銖をかしげた。

     アルセヌニずマクシムは、顔を芋合わせた。しかし無蚀のアむコンタクトで、それ以䞊ティゞヌリを远及しないこずにした。

     ティゞヌリたちに別れを告げお村を出発し、歩きながら語り合う。

    「女神ルサルカだ。ルサルカがティゞヌリの䜓を借りお、私たちを導いたのだ」

     マクシムはそう信じるこずにした。

    「いや、あい぀、盞圓な切れ者ですよ。最初に教䌚に居たのだっお、本圓に授業を聎きに来おたんだか。ひそかに情報を集めお、機䌚をうかがっおいたに違いありたせん」

     アルセヌニはリアリスト路線を䞻匵する。

     せっかくの挫遊の旅だったが、そういった事情もあっお䞀床王郜のサン・゚ルギスタ倧聖堂に戻るこずずなった。

    「それでも、収穫は倚かった。あのような玔粋な人々が蟺境の地で独自の信仰を守っおいる姿を実際に芋られたし、それを芋䞋しおいるバカ者が教䌚内にただただいるこずもわかった」

    「萜ち着いたらたた旅立ちですね。次も声をかけおくださいよ。次こそ、胞章をバヌンおするや぀、おれにやらせおください」

    「おいおい、ただ蚀うか」

     マクシムは、自分が身分を隠したい理由ず、暩嚁をいたずらに振りかざすのは恥ずかしく愚かであるこずを、繰り返しアルセヌニに蚀っお聞かせなければならなかった。

    おわり


     
     
    お勉匷したこずの敎理です。あず小説ず

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