
生成AIを活用した初のプロジェクト学習[参加者募集中]2025年度・高校講座「デザインフィクション」の第1回目の試行講座を実施
5月下旬からスタートする2025年度の高校講座「デザインフィクション」の試行講座を実施します。
社会人を対象した試行講座の参加申込を開始しました。第1回目の試行講座は、26日(土)午前9時〜です。申込の詳細は以下をご覧ください。
高校講座「デザインフィクション」について
本講座は5月下旬から実施予定の高校生向けの特別講座です。
2024年度のAdobe Firefly 講座をプロジェクト学習に発展させた内容になっています。Firefly 講座の後期に予定していたカリキュラムをベースにして再構築しています。
■未来探求型デザイン手法
高校講座「デザインフィクション」は、未来探求型デザイン手法を最大限に活用したプロジェクト学習です。
未来探求型デザインアプローチには、Speculative Design、Design Fiction、SF Prototypingなどがあります。
Speculative Design
未来の選択肢や価値観への批評・考察を促す概念的手法です。Design Fiction
物語を用いることで未来シナリオの可能性や倫理的問いかけを視覚的・情緒的に表現します。Speculative Designは上位概念。SF Prototyping
科学的な現実に根差した短いSF物語を「試作品」として執筆・描画し、未来の技術と社会の影響を探る方法論です。
時間的射程:
Speculative Designが最も長期(社会変革の時間軸を想定)
SF Prototypingが最も短期(技術実装を前提)
Speculative Designは、Design FictionやSF Prototypingの一部要素や手法を包含・活用することはありますが、完全な上位概念とは言えません。
これら3つは相互に影響し合いながらも、それぞれ独自の発展経路、実践コミュニティ、理論的基盤を持つ関連分野と見るのが適切です。これらの境界は流動的であり、多くのプロジェクトが複数のアプローチを組み合わせています。
単なる未来予測やトレンド分析ではなく、意図的に現実から離れた仮想のプロダクトやシナリオを提示し、人々が「望む未来・望まない未来」について議論することを目的とする批判的・思索的デザイン手法です。
■プロジェクト学習について
プロジェクト学習(Project Based Learning, PBL)は、生徒が自ら課題を発見し、その解決に向けて主体的に探究・活動する学習方法です。
生徒が実社会の課題や探究テーマに基づいて、自ら問いを立て、情報を収集・分析し、成果物を作成・発表します。単なる知識の習得ではなく、課題解決能力、協働性、思考力、創造力、表現力などを総合的に育むことを目的としています。多くの場合、「総合的な探究の時間」等の授業で行われます。
実践例:
地域活性化:地元の観光資源を活かした企画を提案
教科横断の例(地理 × 国語 × 美術)防災まちづくり:地震時の避難ルートを調査・提案
教科横断の例(数学 × 社会 × 体育)
PBLでは、教員は一方的に教えるのではなく、生徒の問いを引き出し、思考を促すファシリテーターとしての役割が求められます。
■新講座「デザインフィクション」の内容
現状の延長線上ではない未来の社会や生活を具体的に想像し、その世界観をシナリオとして構築します。次に、その未来を象徴する架空のプロダクトやサービス、物語などの「デザインフィクション」を制作します。
重要なのは、単に目新しいアイデアを形にするだけでなく、その未来がもたらすであろう倫理的な課題や社会的な影響、光と影の部分まで深く考察することです。制作された「フィクション」は、未来について他者と対話するための「問い」として機能します。
STEP 1
グループごとに探求したい未来のテーマを選び、未来の世界観、社会のルール、人々の価値観、日常風景などを具体的に想像し、描写します。
STEP 2
その未来がもたらすポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面、倫理的なジレンマ、意図しない結果なども多角的に考察します。
STEP 3
構想した未来を象徴する「モノ」や「コト」を形にします。これは、人々にその未来を具体的に想像させ、議論を促すためのきっかけになります。
STEP 4
グループごとに「問題提起」のためのプレゼンテーションを行います。
※問題を提起し議論を促すことが目的であり、問題解決にならないように注意が必要です。
■達成目標:
実現可能性よりも思考実験としての価値を重視します。
想像力
現実にとらわれず、意外性や独自性のある未来を描けたか批判性
社会課題や倫理的な視点が組み込まれていたか表現力
アイデアを具体的に「見える化」し、人に伝えられたか協働性
グループでの役割分担・話し合いが有効だったか内省
発表後に自分の考えや他者の視点を深められたか
■生成AIを最大限に活用する
本講座は、生成AIを活用した挑戦的なカリキュラムになっています。
ChatGPTのような対話型AIは、問いに対して多様な視点や仮説を返すことで、生徒が自身のアイデアを相対化し、新たな視座を得るきっかけを提供します。
また、Adobe Fireflyなどの画像生成/動画生成AIは、生徒の抽象的な未来像を素早く「可視化」し、他者と共有可能なカタチにすることで、仮説検証を可能にします。これにより、生徒は「考えること」そのもののプロセスを見直し、創造する主体として自己を再定義する機会を得ます。
生成AIは単なる効率化ツールではなく、未来を描き、批判し、再構築するための哲学的・教育的な「対話者」としての意義を持ちます。
介護医療とロボティクス:動画生成AIによる30年後の未来(初期プロトタイプ)
再生時間:34秒
音楽:Suno AI/ナレーション音声:VOICEPEAK
首都直下型地震:動画生成AIによる15年後の未来(初期プロトタイプ)
再生時間:28秒
映像のみ(無音)
■講座で使用するアプリケーション:
Adobe Firefly以外は、無料版が使用できます。
本講座ではパソコン上のウェブブラウザーを使って進行しますので、モバイルでの使用は想定していません。パソコンを使用してください。
Adobe Firefly
無料版は月に25回しか生成できないため有料版が必要です。Adobe Express
無料版でも使用できます(アカウントの登録は必要)。ただ、一部の機能が制限されるため、有料版を推奨しています。
Adobe ExpressにもFireflyの一部の機能が搭載されていますが、本講座では使用しません。ChatGPT
無料版を使用します(ログイン必須のためアカウント登録は必要です)。
※18歳未満のユーザーは保護者の同意が必要になります。
※現在はまだ試行講座の期間であり、カリキュラムの検証結果によって、講座方針や運用方法などが変わる可能性があります。
試行講座について
現在、講座は開発中であり、まだ正式なカリキュラムになっていません。正式な講座にするには、最低でも3回以上の検証講座を実施しなければいけません。試行講座とは、仮のカリキュラムで構成されたフィードバック目的のテスト講座です。社会人を対象に実施し、講座の内容を検証します。
第1回 試行講座:4月26日(土)午前9時〜9時45分(※午前です)
第2回 試行講座:5月9日(金)午後8時〜8時45分
第3回 試行講座:5月19日(月)午後8時〜8時45分
高校講座「デザインフィクション」カリキュラムの最終評価および正式講座のスケジュール決定
第1回 試行講座の参加者募集
日時:2025年4月26日(土)午前9:00 〜 9:45(45分)
内容:5月下旬からスタートする高校講座「デザインフィクション」を検証するための試行講座です。第1回目は、生成AIをどのように「未来探求型デザイン手法」に活用していくのか学びます。
生成AI等の使い方を教授する内容ではありませんので、受講のための準備は必要ありません。対象:社会人の方々(高校講座ですが検証目的のため社会人の方々を対象とします)
参加条件:講座終了後に1分程度で終了する簡単なアンケートに回答
参加費:無料
申し込み:
参加申込ページへ終了しました受講方式:Zoomによるライブ配信
アーカイブ:教育検証目的の試行講座のためアーカイブは残りません
追加情報(2025年4月11日現在):
新講座では動画生成AIの使用が前提となっていますが、費用の問題(生成のためのクレジット費用)で現在、保留になっています。
学校で使用可能な生成AIモデルの条件:
学校で使用するためにはAIの学習データの公示、モデレーション/倫理的ガードレールの仕組み(人気キャラクターや有名人などは生成できない等)が必要になるため、Adobe Firefly Videoのみ利用可能
Firefly Videoを使用するには、学生・教職員向けFirefly Standardプラン(月額:1,580円)もしくはProプラン(月額:4,780円)の契約が必要になる
Creative Cloud以外の追加費用が発生することで、参加できる学校が限られてしまうことが問題になっています。
動画生成AI(Adobe Firefly Video)の利用については再検討中です。
関連講座:
更新日:2025年4月15日(火)/公開日:2025年4月15日(火)