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『東京タワヌより䜎く』第20話ホヌムランバヌず、掗浄ロンダリングされた守護神【実話自叙䌝】

第20話
ホヌムランバヌず、掗浄ロンダリングされた守護神

 子䟛の時ずいうのは、誰もが党身を危険にさらしお、呜懞けで悪さをするものだ。

 芋぀かれば文字通り「死」が埅っおいるような境界線を、小さな身䜓ひず぀で平気で飛び越えおしたう。  

 けれど、人間は倧人になっおいくに぀れお、その危険を回避するこずばかりを優先し、蚀い蚳の退路を確保しながら、姑息な手段で半身だけ泥に浞かるような悪さをするようになる。

 保身ず蚈算にたみれた、半身で悪さをする姑息な倧人にだけは、なりたくないものだず切に思う。

 ボクがか぀おあのボロ長屋で実行した悪事は、い぀だっお、芋぀かれば骚ごずスクラップにされる「党身党霊の呜懞け」だった。

 圓時、行埳の長屋での生掻は、垞に「腹が枛った」ずいう臎呜的な゚ラヌメッセヌゞずの戊いだった。

 ボクの胃袋は、垞に空っぜの燃料タンクのように、䞍快な音を立おお鳎り響いおいた。  

 たたに、近所の友達が芪の財垃から掠め取っおきた十円玉をいく぀か掌に握りしめお、「お前も食えよ」ず、ボクを誘っお駄菓子屋ぞ連れお行っおくれるこずがあった。  

 そこで買い䞎えられるのが、圓たりくじ付きの「ホヌムランバヌ」だ。

 䞀本、二十円。
 バニラ味の、銀色の玙に巻かれた四角柱のアむス。  

 それはボクにずっお「食べ物」ずいう名の栄逊玠ではなく、空腹ず栄逊倱調で焌け぀くように熱を持っおいたボクの回路を、䞀時的に冷たすための安っぜい冷华材クヌラントみたいなものだった。  

 駄菓子屋の隅でそれを貪るボクを、店のばばぁが、䜿い叀した雑巟のように深く刻たれた顔のシワの奥から、憐れみの芖線でじっず芋぀めおくる。

 䞖間の人間が蚀う「同情」ずいう名のその芖線は、ボクにずっおはドブ川に浮かぶ汚れたビニヌル袋のようなものだった。

 芖界の端には映るけれど、決しおボクの心システムの深郚に觊れるこずはない、無意味な背景ノむズ。

ばばぁ、同情するなら、圓たり棒よこせ

 溶けかかったバニラの甘い液が指を䌝い萜ちるのを無芖しながら、ボクはただ無機質にそんなこずを考えおいた。

 そんなふうに、あらゆる感情のスむッチを殺しお生きおいたボクが、生たれお初めお「執着」ずいうボタンを、壊れるほど匷く抌し蟌んでしたったのは、ある玩具ず出䌚っおしたったからだ。

 それは、埃っぜい商店街の片隅にある寂れたおもちゃ屋のショヌケヌスの䞭で、呚囲の颚景には䞍釣り合いなほど、眩しい光を攟っおいた。

「超合金」。

 ずっしりず重い亜鉛合金の䜓に、たるで南囜の昆虫のような虹色の光沢を攟぀メタリック塗装。  

 埃ず安酒ずカビの匂いにたみれた、あの地獄のような日垞の䞭で、それだけが唯䞀「たたむし」の矜のように矎しく茝く、遥か圌方の宇宙からこがれ萜ちた宝石の欠片ピヌスに芋えた。

 その冷たい鉄の感觊をこの手の䞭に栌玍したい、ずいう匷烈な欲求は、ボクの脳内に組み蟌たれおいたあらゆる生存本胜のブレヌキを、容易くオヌバヌラむド匷制突砎した。

 
 
趣味ず呌べるほど立掟なものはありたせん。 ただ、倪陜に向かっお埮笑む人より、土砂降りの雚に打たれながら立ち尜くす人に、どうしようもなく人間を感じお惹かれおしたう。 そんな「綻び」を眺めるのが奜きです。 誰の圹にも立ちたせんが、雚宿りの぀いでに、暪目で芗いおみおください。

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