
5月16日/風呂場を覗くのは変態か猫か警察官だけにしてほしい
最近、うちの猫が妙に厳しい。
いや、前からツン気味ではあったけれど、
5月に入ってからの“監督モード”が本気だ。
朝、私が起きると、
猫はすでに窓辺でスタンバイしている。
その顔が言っている。
「遅い」
いや、まだ6時半なんだけど。
あなた昨日、昼寝5時間してたよね。
フリーレン(脳内) 「猫は時間に厳しいからね」
私 (あなたも淡々と刺すのやめて)
朝ごはんを用意するときも、
猫は後ろからじっと監視してくる。
その距離、約30センチ。
完全に“調理工程チェック”の距離だ。
「そこ、昨日より遅い」
「そのスプーンの角度、違う」
「今日のカリカリ、湿気てないでしょうね?」
言葉にはしないが、 顔が全部言っている。
そして仕事に行こうとすると、
玄関で仁王立ちしている。
「帰り、昨日より遅かったら許さない」
いや、あなた昨日、
私が帰った瞬間に寝たよね。
何を許さないつもりなのか。
フリーレン 「猫は自分の都合で怒る生き物なんだよ」
私 (真理だけど言い方が冷たい)
帰宅すると、 猫はまず“遅刻チェック”をする。
玄関で私を見上げ、 目を細め、 鼻をひくつかせ、
一拍置いてからこう言う。
「……遅い」
いや、定時です。
むしろ今日は早いほうです。
■ お風呂に入ると、監視官が動き出す
私がお風呂に向かうと、
猫は脱衣所の前で仁王立ちする。
その顔が言っている。
「どこへ行くつもり?」
いや、お風呂です。
毎日入ってるやつです。
ドアを閉めると、
すぐに外から カリ…カリ… とノック。
完全に“生存確認”である。
湯船に浸かっていると、
今度はドアの隙間から じーっ と覗いてくる。
その真剣な目つきがまた言っている。
「溺れないでよね」
いや、あなたのほうがよく水飲んでむせてるでしょ。
■ フェルンの冷静なツッコミが刺さる
そんな猫の視線に落ち着かない私の脳内で、
フェルンが静かに言う。
「みのりさん。
そんなに気にしていると、
“やましい人”みたいに見えますよ」
いや、やましくはない。
ただ、覗かれるとなんか恥ずかしいだけである。
フェルンはさらに淡々と続ける。
「猫はただ心配しているだけです。
みのりさんが勝手に意識しているだけです」
……言い方が冷たい。
でも正しいのが悔しい。
■ 監督官の評価はいつも厳しい
お風呂から出ると、
猫はすぐに足元に来て、
濡れた足をクンクン嗅ぎ、
一拍置いてからこういう顔をする。
「……遅い」
いや、10分です。
むしろ早いほうです。
そのあとも、
ドライヤーの角度
タオルの動き
私の姿勢
乾かし終わるタイミング
すべてに厳しい。
あなた、もしかして美容師の資格持ってる?
フェルンはまた静かに刺す。
「猫は、あなたの行動を全部把握したいだけですよ」
……管理されているのは私のほうだった。
■ でも、夜になると甘える
そんな厳しい猫が、 夜になると布団に潜り込んでくる。
私の腕に頭を乗せて、
喉を鳴らして、
「今日もちゃんと生きてたわね」みたいな顔をする。
フェルン 「猫は優しいですよ。
ただ、優しさの出し方が独特なだけです」
……知ってる。
■ 猫は今日も、私を監督している
猫は厳しい。
でも、その厳しさの裏にある“心配”を知っているから、
私は今日も監視されながら風呂に入る。
そして猫は今日も布団で丸くなって、
人間のドラマなど一切興味がない顔をしている。