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​「さすがに暇じゃない?」と言われる夫婦育休の本当の実態。2年目の私たちが今、全力で推す理由

    夫婦で長期の育休を取るということ。その本当の実態は、実はほとんど知られていません。

    夫婦で育休を取って、毎日何してるの?
    2人も家にいて、さすがに暇じゃない?

    周囲からはよくそんな風に聞かれます。確かに、世間一般から見れば、夫婦揃って長期で仕事を休む選択をする人は、まだまだほんのわずかです。当事者以外には、その毎日がどんな風に過ぎていくのか、なかなか想像もつかないのが現実だと思います。

    そして私は、この「実態が見えない」ということが、夫婦で育休を取るか否かを迷うときの、大きな障壁の一つになっているのではないかと思っています。

    どんな毎日になるのか想像がつかないからこそ、キャリアへの不安や、夫婦関係へのリスクの方が気になって、躊躇してしまう。

    でも、夫婦2人での育休が2年目に入った私たちは、この選択をして本当に良かったと心から思っています。

    だからこそ、もし今迷っている方がいるなら、ぜひ一歩を踏み出してほしい。そのためにも、きちんと夫婦で育休を取るリアルな日常を分かったうえで、前向きな判断をしてほしいのです。

    ​そんな思いから、この記事では、私たちが実際に経験してきたことや、日々どう過ごしているかという具体的な内容について書きました。

    「自分たちは本当に育休を取るべきなのか?」
    「取りたいのか?」

    この記事が夫婦育休の実態を知るきっかけとなり、「夫婦で育休を取ろう」と一歩を踏み出す判断材料になれば嬉しいです。

    ※この記事で書いている「夫婦での育休」は、数週間程度の短期のものではなく、半年や1年といった「ある程度の長期」にわたり、夫婦が同時に仕事を離れて育児に向き合うケースを想定しています。この記事は妻りさが執筆しています。



    第1章:まずは「育児の主導権」を手放すことから

    夫婦で育休を取ることの本質は、子育てを通して大人の自分たちが成長し、夫婦の絆をより強いものにすること、にあると思うようになりました。

    この若さで、これほどお互いのことを考え、衝突し、解決していこうと試行錯誤できる時間は、これからの人生で二度と取れません。だからこそ、ものすごく貴重で、重要な時間です。

    お互いのやり方を尊重し合い、2人なりの解決法を見いだすコツが分かってくれば、夫婦関係は今後かなり安定します。

    そして、そのために最初に向き合わなければならないのが、「育児の主導権を手放す」ということです。
    つまり、自分のやり方が正しいという前提で育児を進めない、ということです。

    具体的にどういうことなのか、私たちのエピソードを紹介します。

    生後2週間、私たちが陥った嫌な上下関係

    長女が生まれて間もない頃の出来事です。
    原因は、私にありました。

    出産後の入院生活のなかで、私は産院の助産師さんからミルクの作り方やオムツ替え、抱っこの仕方、お風呂の入れ方を直々に教わっていました。
    そして、教わったことをベースに自分の中での「正しいやり方」をすでに持っていました。そのため、自宅で一緒に育児が始まったときも、夫のやることにどうしても細かく口を出してしまっていたのです。

    先にオムツを替えるよりも、その前にミルクを作っておいた方が、赤ちゃんを待たせなくて済むのに。

    抱っこの仕方は、こっちのやり方の方がいいって言ったじゃん!

    私の心の中には、「こうやった方がスムーズなのに」「なぜ言った通りにやってくれないんだろう」というイライラがよくありました。

    数日先に育児を始めただけにすぎないのに、私が「教える側」、夫は「教わる側」という、嫌な上下関係を作り出してしまっていたのです。

    ​夫からすれば、せっかくやっているのにことごとく否定される。そんな風にお互い喧嘩が多くなり、ストレスも溜まりやすくなっていました。そんな時期が、約2週間近く続きました。

    ​私のやり方が正しいが崩れた、ある日のお風呂

    日常が変わるきっかけになったのが、ある日のお風呂での出来事でした。
    その日、私は脱衣所から、夫が長女をお風呂に入れている様子をなんとなく眺めていました。

    夫のやり方は、私の目から見るとツッコミどころ満載。ボディソープの泡の付け方も、赤ちゃんの体の支え方も、私が事前に教えたやり方とは全然違っていました。
    教えてあげたのに上手くできないのか何なのかは分かりませんが、結局自分流でやっているな、と思って見ていました。いつもの私なら、「そうじゃないって」と口を出していたと思います。

    けれど、口を出す前に長女の表情を見て気がつきました。
    いつも私がお風呂を入れているときに泣いている長女が、夫のやり方では全然泣いていなかったのです。それどころか、見たこともないような穏やかな顔でした。

    その姿を見たとき、「子どもがこんなに嬉しそうなんだから、これでいいじゃん」と思えたのです。

    私が必死に守ろうとしていた自分の中での正しいやり方は、育児を進めるうえでの一つの手段にすぎませんでした。目的は、子どもが安全に、気持ちよく過ごせることであって、私のやり方を夫に全く同じようにやらせることではありませんでした。

    仕上がりが同じならOKと割り切る

    では、具体的にどうやってその「押し付け」をやめていったのか。私が実践したのは、次の2つのことでした。

    1つ目は、「やり方が違っても、仕上がりが同じならOK」と割り切ることです。
    ミルクのタイミングが違っても、最終的に子どもがお腹いっぱいになっていればいい。抱っこの仕方が違っても、最終的に子どもが落ち着いていればいい。手順や効率が自分の理想と違っていても、結果が同じなら、途中のプロセスには口を出さないと決めました。

    2つ目は、任せると決めたら、その場から物理的に離れることです。
    同じ空間にいると、どうしても「あ、そうじゃないのに」と言いたくなってしまいます。だから、夫が育児をしているときは、あえて別の部屋に行って見ないようにするか、目をそらすようにしました。

    この2つのことを意識していくと、だんだんと夫が自由に育児していても気にならなくなってきました。

    また、こうしたやり方の違いは、子どもにとっても良い刺激になっていると感じます。
    例えば、夫は何かに集中すると子どもの呼びかけに全く気づきません。それに対して最初は「無視しないで!」と怒っていました。でも、夫はこう言いました。

    僕が気づかないなら、子どもは何度も呼ぶかもしれないし、こっちに来て手を引っ張ってくれるかもしれない。あるいは諦めるかもしれない。それは本人が考えればいいことだよ。
    それに『パパは集中してると気づかないんだな』ってことも、そのうち分かってくるはずだし。

    私のやり方だけで接していたら、子どもから「世の中に色んなタイプの人がいる」と知る機会を奪っていたかもしれないなと思いました。
    夫のやり方が自分と違っていても、それは間違いではなく、ただの個性です。その違いがあるからこそ、子どもがニコニコ笑うような、夫にしかできない関わり方があるんだと気づかされました。

    夫婦が同じラインに立ってスタートするために

    育児では、知らないうちに妻が主導権を握り、「自分が正しい」という前提で進めてしまうことが本当に多いと思うのです。

    育児中のご夫婦で旦那さんが怒られているところをよく見かけますが、奥さんのこだわりややり方の押し付けが原因であることがほとんどのように感じます。

    私自身も、もしあのとき、自分のやり方を押し付け続けていたらどうなっていただろう、と思うことがあります。​気づかないうちに、「育児ができる妻」と「何もできない夫」という決定的な差を、自分たちの手で作ってしまっていたかもしれません。一度開いてしまった差を、後から埋めるのはきっとすごく大変です。

    大切なのは、本来どっちのやり方が正解などない子育てにおいて、「妻が主導権を握ってしまいがちな構造」に夫婦2人で気づき、一緒に改善すること。

    子どもを迎え、新しくなった家族としてこれからちゃんとうまく回っていくために、早い段階でお互いのやり方を尊重し合い、同じラインに立ってスタートすることは、本当に重要なことです。


    第2章:なぜ大人が2人いても、一瞬で一日が終わるのか

    2人で対等に育児ができるようになっていった私たちが次に直面したのが、「時間の使い方」でした。

    「大人が2人も家にいるのだから、時間はたっぷりあって、自分のやりたいことも色々できるはず」とイメージされるかもしれません。

    しかし、なぜか毎日が驚くほど一瞬で過ぎ去り、「今日も家事と育児だけで一日が終わってしまった……」という状況が起こります。

    なぜ、これほど時間が足りなくなってしまうのか。そこにあった3つの理由と、それをどうやって解決していったのかをお話しします。

    2人で家にいると、家事を丁寧にやりすぎてしまう

    1つ目の理由は、2人で家にいると、つい家事を丁寧にやってしまうからです。

    • のんびり料理を作る

    • 隅々まで掃除する

    • ひたすら断捨離を続ける

    どれも私たち自身がやってしまっていたことです。

    でも、2人でいるからこそ生まれる余裕を、ただ丁寧な家事のために使い切ってしまうのはあまりにももったいない。(それがやりたいことならばもちろんいいのですが。)

    そこで、私たちは意識して家事を丁寧にしないことを決めました。凝った料理を作ったり、家中をピカピカに掃除したりすることはせず、夕食は品数を絞って短時間で作るなど、あえて「仕事をしながら子育てをしている人」と同じくらいのスピード感で家事をこなすようにしています。
    いつかくる復職のことを考えても、家事の優先順位を意識して下げることはとてもおすすめです。

    あわせて、食洗機を導入するなど、時間を生み出すための投資も積極的に行いました。

    ただそこに2人がいるからこそ、会話が止まらない

    2つ目の理由は、夫婦でだらだらと会話をしてしまうからです。

    スーパー行ったらレジの人がさー…
    これ買おっかな?どうしよう。どう思う?
    旅行行くならどこかいいかなあ〜

    いくらでも会話が出てきます。
    1人だったら心の中で呟いて終わる程度の内容を、ただ2人がそこにいるからという理由だけで、お互いなんとなく会話してしまう。
    楽しくていいのですが、振り返ればそのほとんどが不毛な会話で、結局、何一つとして生産的なものは生み出していないことに気が付きます。

    そこで私たちが行っていたことは2つ。

    まず、相手が何かに集中しているときは、話しかけません。話しかけられて一度切れた集中を戻すには時間がかかるからです。小さなことですが、この積み重ねで「今日も何もできなかった」から「少し本を読めた」に変えることができます。
    相手の集中を途切らせないことも夫婦間の配慮だと考えています。

    もう一つ、普段のやり取りとは別に、「学びや発信のための専用の夫婦のLINEグループ」を作りました。「これから帰るね」という日常のタスク連絡と、いわゆる業務内容的な情報を混ぜないためです。

    私たちは夫婦でこのnoteの執筆や、株式投資などを行っているので、そのためのネタや、ニュースや本で学んだことなどは、この専用グループを使って共有しています。

    話したいタイミングで相手に話すのではなく、一旦このLINEグループで共有して忘れないようにしておき、お互いのタイミングが合ったときに会話するようにしています。

    「子どもが寝たらやろう」では、いつまでも自分の時間は作れない

    3つ目の理由は、家事の合間にある「数分単位の隙間時間」を、なんとなくやり過ごしてしまうからです。

    「子どもが寝たら本を読もう」「まとまった時間ができたら勉強しよう」と考えていると、そんな時間はいつまでたってもやってきません。
    日常に散らばっている数分単位の短い時間を、いかにうまく使うかが鍵になります。

    私たちは朝起きるとまずワイヤレスイヤホンを片耳だけ付けます。
    料理をするとき、洗い物をするとき、お風呂の準備をするとき、子どもから離れて家事をすることになった瞬間、すぐにオンにします。どんなに短時間でもすぐに音声でニュースなどの情報を聞けるようにするためです。

    「1分でもあれば何かを学べる」という意識を持つだけで、ただこなすだけだった家事の時間が、自分のためのインプットの時間に変わっていきました。

    育休の時間は、気を抜くと何もできないまま過ぎていく

    夫婦での育休は、2人で協力できるからこそ、家事の進め方や日中の過ごし方にもそれぞれの家庭に合わせた色々な選択肢が出てきます。まずはどう過ごしたいかを考えてみてください。
    育休期間は、気を抜いていると本当に何もできないまま時間が過ぎていってしまいます。だからこそ、意識して工夫しながら時間を作っていくことが、本当に大切です。


    第3章:子どものためではなく自分たちの学びのために出かける

    家事を効率化して、自分たちの時間を少しずつ作れるようになった私たちが、次に直面したのが「毎日どう過ごすか?」という問題でした。

    我が子といるのに孤独だった1人目の育休

    思い返せば、1人目の育休のとき、私はこの「平日の日中をどう過ごすか」に、毎日ずっと頭を悩ませていました。ベビーカーで近所を散歩して、児童館に顔を出して、たまに友人とランチ。周りもみんなそんな感じだったし、それが正しい育休の過ごし方だと思い込んでいたのです。子どものスケジュールを最優先にして動いていました。

    でも、毎日同じような生活を繰り返していると、少しずつ飽きてきます。一日が始まるのがおっくうで、時間がすごく長く感じるようになりました。でも「今日はどこへ行こう?」と考えること自体が面倒なので結局同じ日々。
    こういった毎日は、私にとって孤独でつらいものでした。

    今回も、夫婦で育休を取っているのに、また同じように「今日どうする?」と悩むようになり、もっと夫婦2人だからこそできる、いい時間の使い方はないか?と2人で毎日考えていました。

    0歳児を連れて、毎週文化施設へ行く

    そこで、子ども中心でお出かけ先を決めるのではなく「自分たちのやりたいこと、興味のあること」を中心に考えてみることにしたのです。

    具体的に言えば、毎週、美術館や博物館、庭園のような文化施設に0歳の子どもを連れて行くことにしました。

    この過ごし方を夫婦で決めたとき、胸が弾むようなワクワク感が戻ってきたのを覚えています。「親自身の目的や興味のために出かける」という選択肢は、いつの間にか頭の中から消えていたので、すごく新鮮でした。まだ歩き回る前の0歳の子どもは、むしろ大人主導のお出かけがしやすい貴重なチャンスでもあります。

    こうして始まった私たちのお出かけは、今では15カ所程になりました。そして、ひとつのスポットを訪れるたびに、大人がそこで何を学び、どう考えたかという記録を必ずつけています。あわせて、おむつ交換台や授乳室がどこにあるかといった設備の記録もセットにして、毎週noteで発信を続けています。

    お出かけを、親の学びの機会にする

    このようなお出かけを続けていく中で、考え方に変化が生まれてくるようになりました。
    例えば、科学技術館を訪れたときのことです。そこでの体験を、単に「楽しかったね」という思い出で終わらせるのではなく、「ここでの体験から、どうやって子どもの疑問を引き出し、将来の好奇心の種をまいていけるだろうか」ということを、夫婦で深く話し合いました。

    リニューアルされた家電リサイクルのエリアを見ながら、2人でこんな話をしました。

    例えば、家で冷蔵庫やスマホの中身に興味を持ったときがチャンスだよね。『じゃあ、電気はどうやって流れているんだろう?』って、日常の会話からちょっとずつ種まきをしておければいいな。

    そうすれば、将来子どもとまたここに来て展示を見たときに『あ、これ知ってる!』ってフックになる。全く知らないことには興味すらわかないから、いろんなことに引っかかるフックをたくさん作ってあげたいよね。
    その先、本当に何にハマるかは子ども次第。

    そんな未来の話が自然と膨らみました。

    お出かけを単なる思い出にせず、子どもを持つ親としての学びの視点を持つようになりました。

    育休の過ごし方に、悩んでいる人がたくさんいる

    私たちが、お出かけの記録を必ずnoteで外部に向けて発信しているのには理由があります。それは、育休中の過ごし方に悩む人に、「こんなお出かけの仕方もあるんだ」と知ってもらい、少しでも役立ててほしいからです。

    以前、ほぼフォロワーのいない私のSNSのアカウントでこの取り組みを発信したとき、たった一つの投稿に対して、50人以上の方が新しくフォローしてくださいました。その人たちのアカウントを見にいくと、ほぼ全員が子育て中の親御さんでした。

    その大きな反響を見て確信したのは、私と同じように育休の過ごし方に悩んでいる人が、世の中にはたくさんいるんだということでした。

    親であっても、自分の学びや興味のために外に出ていいんだ。そう思えるだけで、心が軽くなる人がきっといます。

    だからこそ私たちは、外出時の大きなハードルとなるベビールームやおむつ交換台の情報、子連れで行きやすい施設なのかを、自分たちが実際に行って確かめて発信しています。この設備面の不安をクリアにして少しでも多くの人が自分のために出かけやすくなることを目指しています。

    私たちのこのお出かけの記録が、同じように悩む誰かの一歩を軽くするきっかけになれば、これ以上に嬉しいことはありません。


    第4章:仕事を離れる期間を、これからの学びに変える

    「育休はキャリアの停滞じゃない」

    近年こういった言葉もよく耳にするようになりました。
    けれど以前の私は、なんだか上手いこと言って、育休を無理やり美化しているような、そんな薄っぺらい綺麗事のように感じていました。

    でも、実際に夫婦で育休を取り、今のような生活を続けていると、この言葉は本当なんだと身をもって感じるようになりました。

    第1章で書いた、お互いのやり方を尊重することで生まれた対等な夫婦関係。第3章の親自身の学びのための外出で得た新しい視点。
    その他にも、今の私は仕事をしているだけでは出会えなかった考え方をたくさん持っています。人としての視野や経験が、確実に豊かになった実感があるのです。

    これらは一見、別に夫婦で育休を取らなくても身につけられるのでは?と思えることかもしれません。ですが、24時間ずっと一緒に過ごす環境のなかで毎日何回も実践を重ねてきたからこそ、頭で理解するだけでなく、しっかりと身についたのだと思っています。

    大人が2人いれば、どんな状況でも勉強時間は確実に作り出せる

    そして、この内面的な変化に加えて、もうひとつ別の現実的なメリットがあります。
    それは単純に、夫婦それぞれが、勉強する時間を多くとれることです。

    仕事をしていた頃の自分を振り返ると、働きながら外の勉強をすることはほとんどありませんでした。あったとしても、自分のいる業界の狭い範囲のことにとどまっていました。当時から関心のあった経営や財務、IT、マーケティング、政治、経済などを、自分のためにきちんと勉強する機会なんて、日々の忙しさのなかではほぼ皆無だったのです。

    それが今では、毎日の生活がガラリと変わりました。
    朝は早く起きて必ずニュースを見ることから始まり、一日中何かしらの勉強をしています。

    夫婦で育休を取って家にいると言うと、のんびり一緒にお昼寝でもしている時間を想像されるかもしれません。ですが、私たちがこの2年間、お昼寝をしたのはわずか2、3回程度。
    どんなに眠くても、「あれも知りたい、これも学びたい」という気持ちの方が勝ってしまい、寝ようという気になかなかならないのです。(そもそも夫婦で育休を取っていれば夜の睡眠が割と確保できているというのもありますが。)

    仕事をしているときには決して触れられなかった分野の知識も、いま日々吸収しているところです。

    これほど勉強やスキルアップに時間を割くことができているのは、お互いに子どもを見合いながら、時間を生み出せる環境があるからにほかなりません。
    育児は、関わる大人が1人から2人になったとたん、単純にやれることが2倍になるのではなく、倍以上の効果を出すと思っています。まさに、1+1が2以上になる感覚です。

    ときどき周りで女性1人の育休中でも、勉強して資格を取ったという素晴らしい話を聞くことがありますが、それは正直、子どもがよく寝てくれるタイプかどうかが大きいです。(話を聞いているとよく寝てくれる子どものお母さんであることが多い)

    ですが、夫婦で育休を取っている環境であれば話は別です。子どものタイプがどうであれ、大抵の人が自分のための時間を確実に確保することができます。

    そうやって私たちはとにかく色んなことを勉強していきました。

    ただ、インプットするだけではもったいない。そう考えた私たちは、学んだことのアウトプットと育休の記録を兼ねて、次女の育休が始まってから夫婦でこのnoteを書き始めました。現在、その記事数は250本ほどになりました。

    家庭でのAI活用を追求したら、Gemini賞をもらった話

    さらに、私たちがその更新と並行して夢中になっていたのが、AIを家庭でどう活用するかの勉強でした。
    世の中のAIの勢いを目にするなかで、たとえ仕事を離れていても、乗り遅れたくないという思いがありました。
    でも世の中で紹介されているAIの使い方は、どれも仕事で使うためのものばかり。

    AIを単なる壁打ち相手ではなく、もっと家庭での実用的な使い道はないかと、日々夫婦で考えながら、実際に使う毎日を送っていました。

    そして、その試行錯誤の先に、驚くような結果が待っていました。

    noteで開催されていたコンテスト「#AIと振り返ってみた」に応募したところ、応募総数7,791件という膨大な作品の中から、私たちの家庭での個人的な追求が「Google Gemini賞」として評価されたのです。

    何を学び勉強するかは人それぞれですが、私たちがこうやって時間を作って日々の勉強に励み、1つの成果を出せたことは、少なくとも「完全なるキャリアの停滞ではない」ということの証明になったと思っています。

    仕事の現場からは離れていても、夫婦で協力して時間を作り出す環境さえあれば、あとは自分のやる気次第で、勉強もスキルアップも必ずできます。仕事を離れることは、決してマイナスにはなりません。


    第5章:2人で育児に向き合ったからこそ、見えてきたもの

    自分たちなりに夫婦で育休というものに向き合って、こうして毎日を過ごし、「2人で休むことの意味」をいつも考えてきました。

    最後に、少しだけ視点を広げてお話ししたいと思います。

    電車でスマホを見続けるお母さんを見て、思ったこと

    ある日、夫婦で電車に乗っていたときのことです。優先席に座っている親子がいました。お母さんはずっとスマホを見ていて、ベビーカーに乗っているお子さんもスマホで動画を見ていました。

    以前の私だったら、「せっかくのお出かけなのに、子どもに動画を見せて放置するなんてかわいそうだな」と、無意識に相手を責めるような気持ちになっていたかもしれません。でも、夫と並んでその光景を眺めていたとき、自然とこんな会話になりました。

    あのお母さん、今日は1人で連れてるのかな。きっと、あのスマホを見てる時間だけが、唯一ほっと一息つける瞬間なんだろうね。

    そうだね。調べなきゃいけないことや、夕飯の段取りを必死に考えてる最中かもしれないし、そうでもしないと自分を保てないくらい疲れてるのかもしれない。

    土日に1人で子どもを連れて電車に乗っている。それは、朝から晩まで1人で育児をこなす「ワンオペ」の状態である可能性がとても高いということです。その背景に思いを馳せることができたのは、私たちが2人で育児に向き合い、その大変さを身をもって知っている当事者だからこそでした。

    一方で、社会の目は想像以上に厳しいことも知りました。夫は、買い物に出かけた際に、信号待ちで連絡を取ろうとスマホを取り出しただけで、知らない人に「危ないだろう!」と怒鳴られたことがあります。ベビーカーを押してたり抱っこしてたりするだけで、まるで常に完璧な親であることを監視されているような、そんな苦しさを感じることもありました。

    こうした街での違和感を夫とその場で話し合う中で、ある核心にたどり着きました。
    「1人で育児をする」ということは、自分のために使える時間を完全に失うことなんだ、ということです。

    例えば、一年前までバリバリ働いていた人であっても、一年間ずっと1人で育児に追われていたら、新しいことを学ぶ余裕なんてありません。街でスマホを出すことも許されないかもしれない。

    私たちが今、こうしてお互いに子どもを見合って勉強し、スキルアップに励んだりできていることは、私が社会復帰を目指す上で間違いなく大きなアドバンテージになっています。

    男性が育休を取る、本当の意味

    男性が育休を取るということは、単に目の前の家事や育児の負担を減らすだけではなく、女性が立ち止まらず、キャリアを継続させていくための時間を一緒に作り出すことでもあると思っています。

    この時間がもたらす意味は、自分たちだけのものにとどまりません。

    女性が育児に追われてすり減った状態ではなく、自分の力をアップデートした状態で復職する。そのための準備期間を2人で確保することは、社会全体にとっても大きな価値があると感じています。

    とはいえ、いざ育休を取ろうとしても、自分の会社の中に「男性が数ヶ月も休むなんて難しい」という雰囲気が残っているケースもあると思います。ですが、どうか諦めないでほしいのです。

    男性が育休を取って女性の時間を生み出すことは、巡り巡って、社会全体でやる気のある人材を元気に復帰させることにつながっていきます。そうやって社会全体で助け合う流れを、まずは自分たちから作っていく。そう考えれば、夫婦での育休は、決して後ろめたいことではなく、とても価値のある挑戦だと思えるはずです。

    この経験は、いつか仕事の現場で必ず活きる

    また、この経験はこれからの私たちの働き方や、社会との関わり方も変えていくと思っています。

    電車で必死にスマホを見ているお母さんの姿や、育児を1人で抱える大変さ。こうした光景を自分のこととして知った私や夫が、いずれ現場に戻り、やがて管理職などのリーダーになっていく。

    あの時の気持ちや、当事者の大変さがわかるからこそ、私たちが仕事に戻ったとき、メンバーに対してどんな工夫や業務の配慮があれば、本当に誰もが働きやすくなるのかを、当事者目線で具体的に考えられるはずです。


    夫婦での育休って、実際どうなの?

    その実態が見えない不安は、少しでも解消されたでしょうか。あるいは、「自分たちも夫婦で育休を取ってみよう」という気持ちが、少しずつ固まってきたでしょうか。

    キャリアへの不安や、夫婦関係へのリスク。それらを全くゼロにすることはできないかもしれません。それでも、夫婦2人での育休が2年目に入った私たちは、この選択をして本当に良かったと心から言い切れます。

    「自分たちは本当に育休を取るべきなのか?」
    「取りたいのか?」

    今まさに悩んでいる方へ。この記事が、自信を持って「夫婦で育休を取る」一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。


    最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!気軽にスキ、コメントいただけるととても嬉しいです。


     
     
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