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週に1度、私は「かわいい」で満たされる

    大人になっても「かわいい」と言われるのが嬉しい。

    そしてできればたっぷり甘やかされたい。

    言うなれば「よしよししてほしいの」である。

    子どもの頃、いい子に振り切りすぎたから? 手が掛からない子に振り切ったからなのか? なぜならわからないが、自分は世間の描く34歳とは、ほど遠いくらい未熟で醜い人間だ。

    できればショートケーキとか、フラペチーノとか、かわいいものだけ食べて死ねたらいいのになって思ってた。今だからいうけど、生クリームを主食としていた時もあった。残念ながら、かわいいものは、私を何十キロも肥えさせる悪魔のような存在だったけど。

    まあ、でもそれで太ったのはしょうがないねと思わせるくらいに嫌いになれない存在でもある。

    話は変わるが、年上の人からの私のウケは一か八かで、ある一定の人たちは「いい年なのに」「子供染みてる」と私をみるだけで苦笑する。

    自覚はある。

    ファッションの診断を受けたい。でも、そんなふうに思う以前に、私は幼女趣味というか、好きなものが17歳の頃から止まっているから、受けたところで意味があるのだろうかと思ってしまう。

    そして、年下の子から見たら"痛いおばさん"だ。見て見ぬふりをしているだけで、そんなのとうに知っている。

    小さい頃、私の周りの大人が、さらにその人より大人の人に「もっと年相応の服を着たら?」と言われているのを見たことがある。

    あの一言が、私が服を選ぶたび、頭をよぎる。

    「わかってるよ。でも、まだ好きなのはこっちなんだから、許してよ。迷惑はかけてないはずだよ」と悲しくなる。

    言葉は呪いだ。

    希望でもあり、一生縛り続ける呪術のような存在にもなり得る。

    そういう経験もあったからだろうか、私は大人と話すのが怖い。

    例えばだけど好きなお洋服を着ていたら「いい歳して」と言われ、
    好きな食べ物の話をすると「だから太ってる」と言われ、
    好きなアイドルの話をすると「いいから勉強しろ」と言う、
    大人が周りに多かったから。

    たまに、夢の中でそういう大人たちと普通にしゃべってる夢を見る。

    好きな本の話をしたら、それはどんな話なの? どういうところが好きなの? 私も読んだけど、こういうところがいいねと話しているような夢を。

    普通に言葉を重ねる尊さに並々ならぬ憧れがあるなと感じて、起きがけに寂しくなる。

    そんな私だが、最近、週に1回たくさんの「かわいい」を浴びている。

    その人たちと出会ったのは、約1ヶ月前。最初は私のような人間はじゃまだろうと思っていた。(何かされたとかじゃなく、完全な被害妄想)

    でも、そんなことはなかった。むしろ私は会うたびに誰かしらに「かわいいね」と言ってもらえて、とても嬉しい気持ちになる。

    もういい大人なのに、私を娘とか孫とかと同じくらいの年齢だと言って甘やかしてくれる。「それってどこで食べられるの?」「そんなサービスがあるの?」とおもしろがってくれる。

    普通にしゃべるってこんなにも幸せなのか。

    人から見たら当たり前のことかもしれない。でも、私にとっては特別だ。

    火曜日、区の英会話教室に通う日は、そんな優しい言葉で満たされて、気づけば一番好きな曜日になってきた。

    私は私を愛している。だから人からももっと愛されたい、今日も私はピンク色を見に纏い、多幸感あふれる自分で街を歩く。

     
     
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