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エッセイ|ちゃんと好きだったのに、ちゃんとやらなかったもの|MOS

    「MOSなんて、取る意味ありませんよ」
    YouTubeを開くと、そんな言葉が流れてくる。

    実務で使えれば十分。資格より経験。
    たしかに正しい。

    数年前の自分なら、
    試験を受けること自体考えもしなかった。

    私はアナログ寄りの人間かもしれない。
    でも、パソコン操作そのものは嫌いではない。
    決まったことしか返さないところが面白い。

    しかし、それを「続ける」ところまではいかなかった。

    パソコンは買った。
    電源は入れた。

    ただ、実際にやっていたことといえば、
    ネットショッピングと動画視聴だけだった。
    それ以上に広がることはなかった。

    もっと前にさかのぼると話は少し違う。

    20代のころ、
    パソコンインストラクターになりたいと思ったことがある。
    会社の講習で出会った講師が、とても素敵に見えた。
    本気だったのかどうか、今では少し曖昧だ。

    少なくとも、そのときは「向いていない」とは感じていなかった。

    時間は確実に過ぎていく。
    気がつけば、「好きだったもの」が遠のいていた。

    そして今になって、またパソコンの勉強をしている。
    MOSという形で、もう一度触れている。

    正直なところ、「なぜ今なんだろう」という感覚のほうが強い。

    できるようになっていくこと自体は悪くない。
    むしろ楽しい部分もある。

    それと同時に、
    最初からやっていれば違っていたのだろうか。

    分からないまま今も残っている。

    一つだけ確かなのは、
    「好きだったのに、ちゃんとやらなかったもの」が、
    今になって形を変えて戻ってきているということだ。

    どこかで止まっていたものがもう一度、よみがえってきた。

    まずはエクセルから。


    ※MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト):ExcelやWordなどの利用スキルを証明する国際資格


    #創作大賞2026 #エッセイ部門

     
     

    coco

     
     
    ココです 日常のささやかな出来事を 自分らしい視点で ショートストーリーにしています 私の大切な言葉たちが あなたの心に届いたら、本当に嬉しいです

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