メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo bysayakamori

ボクが本当に欲しかった言葉🍊

    *オレンジ*

    夕方の保育園。
    お迎えが来て子どもたちが順番に帰って行く。

    ひとり減り、ふたり減り・・・
    最後にひとり残ってしまった2才の男の子のお話。

    *  *  *

    友達がみんな帰ってしまい、
    先生もだんだん減っていき、
    外も暗くなってきて。

    ちょっとさみしくなった彼が、わたしに聞いた。


    ──「ママは?」

    「ママはね、お仕事だよ」


    そう答えると、
    一瞬ふっと顔が曇ったように見えた。
    そして黙ってしまった。


    気を紛らわせようと、
    いろんなおもちゃを出して一緒に遊んだ。


    しばらくすると、また聞いてきた。 


    ──「ママは?」

    「ママはお仕事だよ。
    ママ、お仕事がんばってるかな〜」


    そう答えたけど、
    またさっきと同じ表情をして
    黙ってしまった。


    数分後にまた


    ──「ママは?」と聞いてきた。

    「ママはね、う〜ん・・・」

    「今、車に乗ってるよ!」

    ──「えっ・・・?」


    さっきと違う答えに、
    彼は、“仕事”じゃないの?という表情で
    わたしを見た。

    「ママはね、今、車を運転して○○くんのところに来てるよ」

    わたしはブーンと車を運転するマネをした。

    「え?ママ、くるま?」

    「そうだよ、もうすぐ玄関でピンポ〜ンって鳴るよ」

    「ピンポン、鳴るかなぁ〜」


    ──彼の顔が少しだけほころんだ。


    “ママはお仕事”
    2才の彼はそのことを知っているし、
    ちゃんとわかっている・・・


    本当のことは
    ボクだってわかっているよ。

    ボクが欲しかった答えは
    そうじゃないんだ。

    もっとちがうところにある言葉だったんだよ。





    子どもたちはいつも大事なコトを教えてくれる。。。



    最後まで読んでいただきありがとうございました。






    #50代
    #保育士
    #保育園
    #子育て
    #2才
    #子どもに教えられたこと
    #心理学

    この記事が参加している募集

     
     
     
    保育士。 日々の暮らしのなかで感じた 心がほどけるような瞬間を、そっと綴っています。

    あなたへのおすすめ