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みんなのひみつ第8話 最終回 輝く星  (約1,900文字)

    エピローグ


    「で、どうなのよ」

    「何がですか?」

    「イチ☆カワ、よぉおー!」

    山形さんが、レジの合間に聞いてくる。

    今、仕事中ですよ!

    その後、読者の皆さんには申し訳ないが「イチ☆カワ」は解散をした。
    一条彰が自分の恋心に気付き、これ以上一緒にいられないと判断。巧の元を去ったのだ。
    巧は別の人とコンビを組むがしっくりこない。
    やがて巧も、彰への想いが恋だったと気付き…。

    さてさて、この後はどうなることでしょう。
    王道を行くのか、まだまだ、遠回りをするのか。

    「もう、彰カムバーック!」
    山形さん、仕事中だってば。

    「それにしても、彰って、
    ちょっと櫛田くんに似てるよね。」

    「え?そうですか?」

    「大切な人ほど、臆病になって、距離を置いてしまうってとこ。」

    あ、確かに。そんなこと言ってた。
    似てるのかな…。

    お母さんと話し合った後、
    山形さんと櫛田さんから告げられた。
    「ずっとファンだったんですっ!」って。
    嬉しいような、くすぐったいような。
    恥ずかしいような。

    そっか、やっぱりシロミさんって…。

    山形さんの愛が、一番届けたい人に届きますように、そう願わずにはいられない。
    山形さんが、背中を押してくれたから
    わたしは、一歩を踏み出せた。
    今度はわたしが、応援をする番だ。
    きっと、届く。

    櫛田さん。
    ずっと、読んでくれていたなんて。
    嬉しいけど、ちょっと恥ずかしい。
    あんなに、みんなから好かれる人なのに、
    コメントができないなんて
    不器用な一面もあるんだな。
    ちょっと親近感わく。

    櫛田さん…
    あれ?胸の奥がきゅぅっとなった。
    名前を呼ぶだけで、切なくなる。


    ☆きみこ

    おおおおおっ。
    きみこは、見てしまったぞ!
    めいちゃん!
    もう、これは、ときめいちゃってますね。

    って、浩平くん
    コーヒーこぼれちゃってるよ!
    めいちゃんに見惚れる
    気持ちはわかる。
    わかるが、しかし、よそ見しない!

    仕事せい!

    私は、今日もチェックに余念がないのだ。

    そういえば、トークライブの司会にめいちゃんを抜擢してよかったな。

    自分の問題は、自分にしか解けないけど、
    別にひとりっきりでやらなくってもいいんだ。
    差しのべてくれる手を、
    信じてみるのもアリってこと
    知ってて欲しかった。

    みんな、人にわざわざ言えないこと抱えてる。
    全てを分かり合うなんて無理だけど、それでも、
    ひとりぼっちなんかじゃない。
    立ち向かう勇気を共に称えよう。

    信頼は行動の後についてくる。
    めいちゃんはそう言ってたね。
    私もそろそろ、一踏み出さないと。
    こわいけどね。
    逃げ出しそうになったら、渇いれてね。
    めいちゃん、頼むよ。
                                                                  


    ☆浩平

    めいちゃんが、泣き出したあの日。
    トークライブの会場が、ザワついていた。

    お客さんの話では、トークが中断しているらしい。
    店長が、様子を見ておいでって言ってくれた。
    急いで駆けつけると、
    めいちゃんは、小さい体をさらに縮こませて
    もう、消えてしまいそうになっていた。

    気がついたら、僕はマイクを握っていた。
    目のはしに、山形さんのガッツポーズが見えた。
    行けってこと?
    了解。

    僕は、この時ほど自分の喋りのうまさに、
    感謝したことはない。
    姉貴が鍛えてくれたおかげかな?
    口喧嘩という名のトレーニング。

    とにかく、無事に終了した。
    「おつかれさま」山形さんが、
    めいちゃんの背中をさすっている。
    よかった、後は山形さんに任せよう。

    カフェに戻ると、店長が
    「ありがとう」ってお礼を言ってきた。
    「はい」って答えたものの、
    なぜ店長からお礼を言われるのか
    よくわからなかった。
    書店の店長と同級生だから?
    まあ、いっか。

    ロートン・あこさんも
    順調だ。
    「イチ☆カワ」シリーズは、一旦終了した。
    次はどんな物語がまっているのだろう。


    ☆めい


    さて、本番はこれからだ。

    カタカタカタカタ、カタ

    今日も世界一おもしろいヤツ書けた。

    投稿ボタンを押す。

    ポチっ。

    ピコン、ピコン、ピコン。

    ふふふ、

    今日も、寝不足決定だ!

    ミルクティー飲みながら
    誰かの面影 探してた

    世界はこんなに 光で溢れてる
    寂しいなんて 思わない
    寂しいなんて 思わない

    そう言い聞かせてみても
    心は少し 震えてる

    ねぇ、ここにいるよ。
    ねぇ、ここにいるよ。

    届かないコトバ

    光にのせて 飛ばそう

    遠くへ

    遠くへ

    めいの詩


    窓を開け、ちょっと湿った空気を吸い込む。
    深夜特有の静けさが心地よい。

    ふと見上げると、雨上がりの夜空には
    無数の星が光り輝いていた。

    もう、だいじょうぶだね。
    誰かに、そう言われた気がした。

    うん
    だいじょうぶだよ
    ありがとう
    わたしは、夜空に向かってつぶやいた。

    柔らかな風が、
    静かにカーテンを揺らして
    通りすぎて行った。

    今日は、
    いつもより少しだけ近くで、
    星が瞬いているような気がした。


    (みんなのひみつ 完)


    ☆最後までお読みいただき、
    ありがとうございました!☆

    きっこ、初小説これにて「完」でございます。
    柏木店長、「イチ☆カワ」などのエピソード。
    また機会があれば、綴りたいなと思います。

    執筆中、おあずけをくらっていた愛犬柴子。
    寂しそうにしていたので
    いっぱい遊ぼうと思います💕
    では。

    きっこ

     
     
    50代丨働くお母さん丨柴犬がとてつもなくかわいい生き物だと知り、愛でるためにnote をはじめる。愛犬柴子への愛と、家族のことなど綴ります。/ときどき、姉の闘病(血液のがん)についても触れます。

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