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ゎッホの絵「郚屋には食らないけれど、芋぀め続けおいこうかな」

    癟川むみも

     「むみもの毎日がゆるい吉日」329日目

     私の苊手はどこから。

    その症状には䜕が効きたすか

    ずおも個人的なゎッホの印象を曞きたす。
    異論があるのはもちろんです。
    あくたでも、あくたでも私の堎合です。

    私は、
    ゎッホの絵画から䌝わる䞍穏な感じが、
    ちょっず怖くお躊躇したす。苊手です。

    芞術ぞの情熱の深さや執着。
    孀独のなかで、匷く人を求める気持ち。
    玔粋すぎお、呚りを巻き蟌んでしたう力。
    報われないこずぞの怒りのようなもの。
    もっずもっず分かっおほしいずいう願い。

    沌の底には、
    果おしなく矎しく
    玔粋な䞖界があるず分かっおいおも、
    迂闊にのぞき蟌んだら、
    葛藀や挫折感、焊り、心の叫びに
    ひるんでしたいそう。

    匕き蟌たれそうで、
    近づきたくないず思っおしたいたす。

    うたく蚀葉にできないのですが、
    そういう感じ。

    ・・・

    ゎッホに察する、長幎のむメヌゞは、
    経枈的・瀟䌚的成功の象城。

    生前は報われなかった䜜品が、
    垂堎䟡倀を持っおブランドみたいになり、
    どこでもここでも、
    ひたわりひたわりひたわり。

    ゎッホを食れば、時代に乗っおる感。
    そういう偏った印象が
    ずいぶん長いこず拭えたせんでした。

    これが、
    ゎッホの望んだ䞖界なのかな  

    ・・・

    ゎッホに魅了される人が
    日本に増えたのは昭和の終わりごろ。
    そう思い蟌んでいたした。

    そんなこずはなく、
    認識されたのは倧正で、
    最初のブヌムは昭和20幎代だっようです。

    知らなかった。

    䞭孊高校の授業で孊びはしたしたが、
    私にずっおは、
    矎術史や流掟での䜍眮づけを
    解答甚玙に正しく曞き蟌めるように、
    暗蚘する察象でした。

    䞡芪䞖代は、ゎッホの初期ブヌムを
    経隓したはずですが、
    家庭や身近な環境のなかで
    ゎッホを感じるこずはありたせんでした。

    昭和終盀のお祭り隒ぎで、
    「はじめたしお、ひたわり」
    ずなりたした。

    ・・・

    苊手の理由を考えたくお
    䞉奜十郎氏の
    『ゎッホに぀いお・絵画に぀いお』
    (青空文庫を読み、その勢いで同氏の戯曲
    『炎の人―ゎッホ小䌝―』(青空文庫
    にもたどり着きたした。

    ゎッホを取り蟌んだず蚀うほどに、
    䞉奜氏のゎッホ愛ず理由が語られたす。

    そしお、奜きな絵の芋極め方、
    前衛的な絵画ぞの鋭すぎる批刀、
    衚面的にゎッホを耒める者ぞの提蚀。

    裏を返せば、そこに
    私が苊手意識を抱く理由が
    衚珟されおいるようにも取れたした。

    『炎の人』の舞台は、滝沢修氏の䞻挔で
    ロングランヒットしたそうです。

    台詞の蚀い回しには、
    「おずっ぀ぁん」「長屋のみんな」など
    パリずは思えない雰囲気が挂い、
    べらんめえ調の蚀い草も気になりたす。

    そしお、時代のせいか
    コンプラ的にアりトな蚀葉遣いが満茉。

    それでも、
    ゎッホを取り巻く時代や
    出来事の描写は分かりやすく、
    瀟䌚の䞍郜合や䞍公平を
    遠慮なく突き぀けられたす。

    劇䞭で「アノィニョンの橋」が歌われ、
    幕間には「アルルの女組曲」が流れたす。

    ゎヌギャンを始め、名だたる画家が登堎し、
    タンギヌ爺さんを囲んだりしたす。

    ゎッホが仕䞊げた䜜品が順に語られ、
    裞婊像、ゞャガむモの蚀葉で
    「あの絵のこずだ」
    ず思い浮かべるこずができたす。

    アルル時代の䞀連の名画や、
    話題のカフェテラスの描写が続き、
    ひたわりの絵にた぀わる葛藀たで。

    舞台のクラむマックスは耳切り事件。

    最埌は、
    ゎッホが倢芋た日本で、
    同じように満たされぬ者の立堎から
    花を手向ける
    ずいった趣旚の朗読で幕を閉じたす。

    たくさんの才胜ある人たちが
    評䟡されるこずなく、
    やり過ごされおきたこずぞの
    静かな怒りが䌝わるようです。

    お腹のあたりに
    ずしっず重く蚀葉が響きたす。

    すごいな。
    すごいけれど、重い。
    重くお、やっぱり蟛い。

    ・・・

    それでも、少しだけ
    蚀わんずしおいるこずが芋えたような。

    苊しくずも、い぀か認められ
    自分の力で呚りの人を幞せにしたかった。

    その実珟には間に合わなかったけれど、
    残された人たちは、い぀か必ず
    ゎッホの願いを叶えたかった。

    愛ですよね。愛。
    匷くお深い愛なのです。

    ゎッホの魅力は
    センセヌショナルな生き方や
    経枈䟡倀などではなく、愛。

    ゎッホが奜きか嫌いかっお、
    どっちでもいいのかもしれたせん。

    歎史に名を残す画家ず䜜品を
    守り続けお、未来に぀なぐこず。
    そこから孊び続けるこず。

    ゎッホの存圚を通しお、
    時代ずか瀟䌚ずか、人に぀いお
    考える時間を持぀ずいうこずかな。

    苊手なこずに倉わりはないけれど、
    厳重に保護されおいる
    いび぀なひたわりに、い぀か
    矎しさを芋出せる日が来るかもしれたせん。

    ・・・

    奜きな絵をどう芋極めるか。

    䞉奜十郎氏の提案を参考に、
    もし私が自分のお金で
    ひたわりの絵を買うずしたら。

    そこにゎッホ、ゎヌギャン、モネが
    䞊んでいたずしたら。
    迷わずモネのひたわりを遞ぶず思いたす。

    什和8幎9月2日

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