
かつて、芝居にがっつり浸っていた〜2つ目の青春
子どものとき、『ガラスの仮面』という漫画にハマり、長い連載でたくさん単行本が出ていたので全部ではないがそこそこあつめていた。主人公が役に入って、ガラッと変わり輝き出すのにわくわくした。役を演じるというより、そのものになってしまうような。高校に入って演劇部に入りたいと思ったが、当時の母校には演劇部は無かったので入れなかった。
大学に入学して、サークルというものがあることを知った。入学すると、勧誘が始まる。たまたま勧誘に遭わなかったが、演劇部がある!これは行ってみるしかないと、体験して入部した(どういう流れだったかはすっかり忘れてしまった。同じ学科の、学籍番号ひとつ前の人、後に親友になる人と一緒にいってみたんだったっけな…)。
もともと興味があったことだったので、何をするにも楽しかった。発声練習、早口言葉、その前の腹筋背筋。エチュードという即興芝居の練習みたいなもの。
そして、基礎練習をしていくと、自分の猫背とか表情が能面とか、口調がお経みたいとかを指摘された。それまで自分を客観的に見たことがなくて、えーっ、そうなの?と驚いた。そしてそれらは少しずつ改善されていった。顔の表情を意識的に作って動かす。抑揚をつける話し方、声をどこまで飛ばすか。
そして、初仕事は音響操作だった。うろ覚えだが当時はカセットテープに編集していたような…まだパソコンで編集してCDに落とすとかはなかった時代だったと思う。台本に、タイミングと音量と、カットインなのかフェイドインなのかなどメモして、間違えないように舞台袖で操作した。
初舞台は中学生の役だった。大学生からすると、すごく子どもで、どのくらい元気があればそう見えるのか、よく分からなかった。
とにかく、芝居にはまった。自分でない、だれかになる。上手くできているかは関係なく、演技して、みんなと作り上げていくのが面白かった。何回も繰り返して、覚えていって、もっと良くして。
1回だけ、主役をした。悩みの多い小学生くらいの少年の役だった。当たり前だけど主役なのでほとんど出っぱなしだった。よくセリフ覚えたなぁ。
学業よりも、芝居のほうがメインのような感じだった。でも、だからといって俳優を目指すとかはなかった。そこまでの意欲と自分の実力が、ないことをよく分かっていのかもしれない。美しく言えば、思い出作りだった。
でもその時はとても好きだった。
今、やろうと思ってできるのかな、と折に触れて思ったけれど、大学を卒業してから、芝居に関わることはなかった。
あれだけのパワー、今出せるのかな。
若かったからかな。