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脳みそをペテン(詐欺)にかけろ!

    ぜんけい

    脳みそは全体の10%しか使っていない?
    そう教わったよね、漫画で。
    それ間違ってるらしいよ。
    普通に過ごしていれば100%使っているらしい。

    あれ?
    北斗神拳の極意は?
    10%→100%の90%増であの筋肉隆々を実現しているのではなかったのか。
    いや、全員が北斗神拳を使える可能性を示唆する素晴らしい発見か?


    しかし みんなが100%使っているのに能力差があるのはいったいどういうことだ。
    いわゆる地頭がいいというやつか?
    いや、使い方の問題だろう。


    そう信じたい。
    そうじゃないと救われない。
    脳みその100%を使っていても、アイデアを閃いたりするには数%しか使われていないんだろう?
    そうじゃないと辻褄が合わない。


    え?
    今の僕が100%フルパワー?
    これで?
    現実が厳しすぎやしないかい?
    もっとできる子だと思っていたのに。


    いや、待て。
    諦めるにはまだ早い。
    だって過去の自分よりも今の自分の方が圧倒的に優れているはずだ。


    昔から脳みそを100%使っているのであれば、出力の量が増大しているということだ。
    インプットの量も関係しているだろう。
    何かを出力するには、インプットする必要がある。

    人はそれを勉強と呼ぶ。


    はい。
    もう嫌になった。
    勉強と聞くと拒否反応がでる。
    脳みそが やめて!と叫ぶ。


    脳みそが僕を操作してスマホを触らせる。
    抗えない。
    どうしてこんな脳みそになってしまったのか。
    脳みそが100%の力を使って勉強を拒否しようとする。
    器である僕はなすすべがない。


    ほら、スマホ楽しいでしょ の信号を送ってくる。
    た、楽しい。
    それに楽チンだ。
    脳みそありが…

    ダメだダメだ!
    ぐーたらするな。


    勉強という言い方をするから拒否反応が起こるのだ。
    なにか別の言い方をして脳みそを騙す。
    脳みそは高性能で支配的な割に騙されやすい。


    吊り橋効果という有名な実験がそれを証明している。
    揺れる吊り橋の上でラブレターを渡すと成功確率が高くなるというアレ。

    ホンマカイナ。


    脳みそは怖いドキドキと恋のドキドキの区別がつかないらしい。


    バカめ!


    そのバカさ加減を利用しない手はない。
    勉強を以下の言葉に言い換える。

    - ブラッシュアップ
    - レベルアップ
    - 脳みその栄養補給
    - 脳みそへのエサやり
    - 知識チャージ
    - 楽しいアレ


    いいね。
    なんだかミッションぽくなってやる気が出る感じがする。


    脳みそはまんまと騙されたようだ。
    さぁあと一押しだ。


    ボディビルの大会で筋肉に賞賛を送っている場面をテレビなどで見たことがあるだろう。
    あれっていいよね。
    辛い思いをして成長した筋肉への賛辞。


    脳みそさんも日々新しい事を覚えたり、古い記憶を忘れないように日夜働いているのだ。
    感謝しなければ。

    騙した後に感謝する。
    これは詐欺師のやり口。


    なんだか後ろめたい気持ちになってきた。

    くそう。

    脳みそが100%の力で僕の詐欺行為を邪魔しようとしている。
    負けるかもんか。

    僕の精神も脳みその100%の力を利用できるんだ。

    脳みその領域の奪い合い。
    さぁ脳の領域を明け渡してもらおうか。
    ブラッシュアップの時間だ。

    君(脳みそ)はエサ(知識)でも食べて栄養補給を楽しみたまえ。僕がレベルアップさせてあげるからね。

    レベルアップしたあかつきには、たくさん褒めてあげるからね。

    さ、読書どくしょ。

    ではまた。

     
     
     
    混沌としたアタマの中を隠して「爽やか」に生きることを目指す。 ぜんけいが書くショートショートで描かれる不可思議なことは未来の予言かもしれない。 爽やかエッセイと混沌ショートショートをお楽しみあれ。

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