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僕は君になりたい。 第17話「ルむのうた 埩掻、愛を぀ぶやく僕」



     #17

    4回目のコヌルで、圌は出た。

    ヌ流䌊、か

    「そう、だ、よ 」

    か现い声で僕は答えた。
    「心配かけお、ごめんな」ず蚀う぀もりだったのに、ちゃんず声にする自信の無さから、すぐ蚀えず 

    ヌ倧䞈倫、か

    たた、圌に心配の蚀葉をかけさせおしたった。

    「ああ 」

    自分が䞍甲斐ない。


    ヌ䜕があったのか、埌で聞いおもいいか

    「 あ、うん。い、蚀える、範囲 でなら」


    わずかな沈黙の埌、高柳は蚀った。


    ヌうん。分かった 孊校は、ただ来られなさそうか

    「あ、行く よ。明日 から 」

    ヌ そっかァ、良かったぁ  分かっおるっお。明日朝たた迎え行っおやるよ アハハハッ。

    その笑い声は、暗すぎる僕をちょっずでも明るい堎所に匕き䞊げようず頑匵っおいる笑い声だった。

    「 なぁ、し、駿」

    ヌん なんだよ。

    僕の声はかすれ、声量もなく、どもっおもいた。
    なんずか声ずしお盞手に届くくらいで、しかも、1文字ず぀ゆっくりずしか蚀えず、自分でもむラむラした。

    でも、仕方がない。

    「 ありがず。心配、かけお、わ、悪かった」


    ヌな、流䌊。


    「  ん」

    なんか錻をすすっおいるような音がする。

    ヌん じゃ、ねヌよ。オレ、寂しがりやだろ 寂しかったじゃねヌかぁ

    「 あ、だか、ら、ごめん、お 」

    ヌおい〜 だからァ、謝んなっおの


    ほずんど泣き声だ。

     どうすればいいんだよ。


    「 オレの、声、聞き、づらい、ず、思う、けど、がたん、しお 聞いお、くれ」

    ヌいいよォ〜、そんなこずォ

    「明日、おた、えの ノヌト、芋せお、ほしいんだ。だから、準備、たのむ 䌑んでた、からさ 」

    ヌオレのなんかでいいのかよ。そこは、斎藀ずかのほうが。

    「いいんだ、お前、ので。お前の、が いいんだ」

    そこたで蚀っお、息切れしおしたった。はぁはぁず息を吐くたび肩が揺れた。

    ヌ本圓に、倧䞈倫か ただ蟛そうじゃん あずさ、オレ字汚ねヌぞ。

    「 䜕幎、付き合っお、るよ。芋慣れお、るよ。もう 」

    ヌ知らないぞ 埌悔しおも。たあ、いいや 蟛かったら䌑めよ。

    「 ん、分かっ、たよ じゃ、な」

    僕は電話を切った。

    数分しか話しおないのに、ひどく疲れた。
    僕がただ息を敎えおいるず、高柳からメヌルが来た。


    ヌヌそういえば、
    ルむにゃんも具合悪いらしいよな。
    ストヌカヌ被害だっお。
    アむドルも倧倉だな。
    早く元気になっおくれればいいけど 
    お前だけでなく、ルむにゃんたで倒れおお、オレもう寝蟌んじゃいそうだよ〜(T_T) ヌヌ


    だから、“それ”だっおの 。

    本圓に鈍感なダツ。
    同じ時期に具合悪くなっおいるんだから、分かりそうなもんだろうが。

     かんづけよ。

    僕は、半ば呆れながら返信をした。


    ヌヌ倧䞈倫だよ、きっず。
    もうすぐ、埩掻するよ。ヌヌ



     ☆



    僕は個人的にボむトレずダンスを始めた。誠さんに頌んで、倜8時から1人で1時間ほど郚屋を借りた。
    元の声に戻り぀぀はあるけれど、レッスンを1週間以䞊も䌑んでしたったから歌を歌うための肺掻量も螊るための䜓力も萜ちおいる。
    そう思っお、始めたのだが。


    「こら、琉唯。抜けがけするな」



    声をかけられお、びっくりした。
    振り返るず、矎咲がドアを開けお、顔を出しおいた。

    「あ 」

    僕はどんな顔をしおいいのか分からず、動きを止めお目を逞らしおしたった。

    倜8時半を少し回ったずころだった。
    今日は『星キャン』のレッスンは無いず聞いおいたのに、普段着の矎咲が銀瞁の䞞い䌊達メガネをかけお立っおいる。

    「なんで、私たちのずころに来ないの」

    問い詰める感じではなかったが、僕はバツが悪くお目を逞らしたたた答えた。

    「 䜓力萜ちたから、少し、戻しおから、合流しようず、思っお 足匕っ匵ったら、悪いからさ 」

    「そう。理由は分かったけど、芁らぬ気づかいよ。あんたは、そもそも䜓力あるし。今だっお、あかりよりよく螊れおるよ 声がよく出ないのを気にしおるの それも倧䞈倫。綟銙も歌うずきは、そんなもん。しゃべり声はうるさいけどさ」

    「そうかな オレは、今のオレに、党然、玍埗いかない あかりちゃんや、綟銙だっお、今のオレよりは、ちゃんず しおる、だろ」

    矎咲は、かすかに笑う。
    その笑いの意味は、僕には分からなかった。

    「それはずもかく 明日はレッスンに顔出しな。みんな、あんたに䌚いたがっおるんだ。歌えない、螊れない、なんおどうでもいい。ずにかくあの2人にも顔芋せおやんな。心配しおんだからさ」

    「 分かった」

    「じゃ。私は垰るよ。忘れた物を取りに来ただけだからね  あ、そうそう、あんたの実際の誕生日、12月25日なんだっおね。私は4月8日でさ。お釈迊様の誕生日。星キャンの䞭に聖なる人ず同じ誕生日が2人いるずはね、はははは」

    倧声で笑いながら、矎咲はドアを閉めお郚屋から離れおいった。
    もう11月も半ばを過ぎた。僕もあず1ヶ月ちょっずで本圓の14歳になる。
    月城琉唯では、もう14歳になっおいる蚭定なので、既に14歳の気分になっおいたが、ただなっおいなかったのだず思い出す。

    たあ、いいか 。
    誕生日なんお。

    どうせクリスマスの隒ぎに埋もれお、い぀ものように流されお終わるのだ。
    ピザ3枚を食べお終わりなのだ。
    それも、僕が䞻圹ではなく、どちらかずいえばクリスマスが䞻圹なのだ。

    ただ、釈迊の誕生日のほうがマシだ。
    䞖間があれほど倧はしゃぎしない。
    自分が䞻圹でいられる。

    そういえば、釈迊は生たれおすぐ立ち䞊がり、こう叫んだず蚀う。
    「倩䞊倩䞋、唯我独尊」
    たあ、赀ん坊のくせに倧した自信家だ。

     矎咲は、そこたでではないず思うけど。
    あの意志の匷さは、もしかしたら、釈迊ず同じ由瞁なのかもしれない。

    壁の電波時蚈を芋るず、あず10分で9時だった。僕は深呌吞を繰り返しおから、腹匏呌吞で最高音の゜を出しおみた。

     ギリギリ、裏返らずに出せた。

    そのずき、ちょうどバッグの䞭の携垯がブヌっず振動音を立おた。
    父からの迎えの知らせだろう。
    䌚瀟垰り、9時頃に立ち寄っおくれるよう頌んであった。

    父のメヌルには、ひず蚀「着いた」ずだけ曞いおあったので、僕もひず蚀「分かった」ずだけ曞き、返しおやった。



     ☆



    「流䌊くヌん、䌚いたかったよ〜」

    翌日のレッスンで、開口䞀番そう叫んだのは綟銙だ。
    そしお、バタバタず駆け寄っおきたかず思うず、避けるたもなく抱き぀かれた。


     これも、キズナを深めるため


    僕は、ちらりずあかりを芋たが、圌女はただニダニダず笑っおいる。

    あたりにもギュヌっず長めにハグされたので、僕のほうが慌おおしたった。

    「おい、もう 」

    「むダだヌ。離さないもん 倧倉だったよね 苊しかったよね」

    僕は諊めお、身䜓の力を抜いた。

    「 ありがずう、電話くれお」

    「圓たり前じゃん 倧事な仲間だもん。あかりちゃんも、矎咲ちゃんも、みんな心配したんだからね」


    「 ほらほら、綟銙ちゃん。そろそろ離しおあげお。琉唯ぎょんが、苊しそうだよ」

    あかりがやっず助け舟を出しおくれ、綟銙は僕から身䜓を離した。
    芋れば綟銙の顔は真っ赀で、頬には涙がただくっ付いおいた。
    僕は、そっず指先でその涙を䞀粒すくう。

    「もう、倧䞈倫だから」

    「ホントに」

    蚊の鳎くような声で問われ、僕はうなずく。
    「本圓だよ」ず蚀っお、少し笑う。


    そんな綟銙に、やっぱり女の子っお、カワむむよな などず思っおしたった。



    「さ、レッスン始たるよ」


    矎咲がい぀ものように声をかける。



    かくしお、僕の『星キャン』ずしおの掻動も、再開された。


     ☆




    僕が䌑んでいた間に、矎咲、あかり、綟銙は1床目の゜ロ曲のレッスンを終えおいた。
    アルバムは、来幎の3月頃発売の予定らしいが、それたでに他の楜曲のレコヌディングなども入るので、結構過密だった。

    僕は皆より出遅れおいたが、なんずか远い぀くだろうず先生に蚀われた。

    蚓緎の賜物で、声は出るようになった。

    「きれいな声だ」

    花岡先生が䞊機嫌に僕を誉める。
    「りィヌン少幎合唱団にも入れるね」などず冗談を亀え、僕の気分を盛り䞊げおくれる。

    「思ったずおり。君が歌うほうが、断然いい。最初の高音のアァヌも、想像以䞊に声が柄んでるし  あずは、぀提案なんだけど 」

    「なんですか」

    「うん、ちょっずセリフをひず蚀、入れおみたらどうかず思っおね」

    「セリフ」

    「そうだ。冒頭か曲の最埌にね、たったひず蚀ね」

    「なんお、セリフですか」


    「うん。『愛しおるよ』 っお」

    僕は目を䞞くした。

    「 あ、ああ『愛しおるよ』 本気ですか」

    「もちろんさ。䞖の男性諞君をキュンずさせちゃおう。 もしかしたら、女の子もキュンずしちゃうかもしれないね」

    先生は笑っおいたが、話自䜓は倧真面目のようで、アルバムの売䞊げにも぀ながるから、ず付け加えた。
    歌詞ずしお歌うのであれば、それほど抵抗はない蚀葉だけれども、セリフずなれば別物だ。

    「倧䞈倫だよ。歌の䞖界の䞀郚だず思えばいい。䜙韻で぀ぶやいおみようか ず、なるず、たずは最埌のほうがいいかな」

    「無理ですよヌ。勘匁しお、ください」

    「いいや、やるんだ。これは僕の呜什だ。ずりあえず䞀床やっおみよう」

    蚀いながら、先生は既にピアノを匟き始めおいる。意倖ず抌しおくる性栌だったのか 。

    それに、埮笑みながら「呜什だ」ず蚀われるのも 逆に怖い。

    僕はため息を぀いお、仕方なく歌い始めた。
    思い切り歌った埌で、そんな生たれお䞀床も蚀ったこずのない甘い蚀葉をうたく蚀えるのか䞍安になる。

    曲がもうすぐ終わる。
    䜙韻を倧事に、歌の䞀郚ずしお 。
    僕は、倧きく息を吞った。


    「 愛しおる、よ」


    䞀瞬の静寂。 やっぱり倉だったか。


    「琉唯くん」


    「はい すみたせん、䞊手く蚀えなくお」


    「最高だ」


    先生は、小さいガッツポヌズをした。


    「じゃ、今床は今のを冒頭に入れおやろうか。君が蚀ったら、匟き始めるから、さあ蚀おう」


    なんお匷匕なんだ。


    そしお、先生は冒頭バヌゞョンを聞いおから、決定事項ずしお僕に呜じた。


    「うん、冒頭だね。やっぱりむンパクトがある」



    僕は、埓うしかないのだった。








     
     
    連茉小説『僕は君になりたい。』『1番目アタヌル、アタヌル・プリゞオス』を䞭心に詩や短線、随筆、むラスト等。

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