見出し画像

「普段降りない2つ隣の駅」で降りてマックに入る。予算500円の『超・低カロリー探検』

朝起きて、洗濯機を回し、決まった時間に買い出しに行き、夕飯の献立に頭を悩ませる。

ふとカレンダーを見つめて、
「私の明日も、来週も、来月も、ずっとこの軌道の上をなぞるだけなのかな」
と、胸がキュッとなることはありませんか?

「毎日がつまらない」

そう感じたとき、世間のライフスタイル誌は「旅に出よう」「新しい趣味を始めよう」と眩しい提案をしてきます。

でも、50代の私たちにとって、旅の計画を立てて荷造りをするのも、新しい習い事に飛び込んで人間関係をゼロから築くのも、正直言ってめんどくさい。
そんなエネルギーは1ミリも残っていません。

私たちが求めているのは、過激な大冒険でも、疲れる自分磨きでもない。
「ほんの少しだけ日常の軌道から外れる、予算500円の超・低カロリーな探検」です。

明日、もし1時間だけ自由な時間ができたら、騙されたと思って「普段降りない2つ隣の駅」で電車を降りてみませんか?


なぜ「2つ隣の駅」なのか?

探検といっても、わざわざ新幹線に乗ったり、有名な観光地に行ったりする必要はありません。むしろ行ってはいけません。
観光地に行くと「せっかく来たんだから楽しまなきゃ」「有名なお店に入らなきゃ」という、主婦特有の貧乏性が働いて疲れてしまうからです。

狙い目は、自分の生活圏から電車で5分〜10分、あえて「何の変哲もない2つ隣の駅」です。

  • いつも通り過ぎるだけの駅。

  • ロータリーに何があるかも知らない駅。

  • 観光スポットなんて1つもない、誰かの普通の日常があるだけの駅。

この「絶妙な無関係さ」こそが、50代の疲れた脳に最高の刺激を与えてくれます。

探検のルールは「マックに入って窓の外を眺める」だけ

駅の改札を抜けると、見たことのない景色が広がっています。
見たことのないスーパー、見たことのない商店街、見たことのないバス乗り場。

「へえ、この駅のロータリーにはこんな和菓子屋があるんだ」
「この街のおばあちゃん達は、どこへ向かって歩いてるんだろう」

そんな風に少しだけキョロキョロしたら、探検の目的地へ向かいます。

目的地は、駅前にあるマクドナルド(またはチェーンのカフェ)です。

「せっかく知らない駅に来たのに、なぜどこにでもあるマック?」
と思われるかもしれません。

でも、これでいいのです。

見知らぬ個人経営の喫茶店に入るのは、少し勇気がいりますし、店主との会話に気を遣うのも疲れます。

どこにでもあるマックに入り、小ぶりのコーヒーと、ソフトツイストやアップルパイなどを注文する。予算はたったの500円以下。

そして、窓際の席に座り、ただボーッと外を歩く人々を眺める。
これが、この超・低カロリー探検の全行程です。

脳が「おや?」とバグる快感

マックの窓際でコーヒーをすすりながら、知らない街の人々を眺めていると、不思議な感覚に包まれます。

あの自転車に乗った女性も、スーパーの袋を下げたおじいさんも、みんな自分の知らないところで、それぞれの人生を営んでいる。
自分は今、その日常の中に「無関係な通りすがり」としてぽつんと浮いている。

この感覚こそが、すり減った心への処方箋です。

家の中にいると、私たちは常に「母」「妻」「主婦」という役割を演じさせられています。

部屋のホコリが目に入れば「掃除しなきゃ」と思い、時計を見れば「夕飯の準備をしなきゃ」と焦る。

けれど、2つ隣の駅のマックにいる自分は、誰の妻でも母でもありません。
ただの「名もなき観察者」です。

知っている人に会う確率もゼロ。家事のプレッシャーもゼロ。
脳が「あれ?私今、どこにいるんだっけ?」と小さなバグを起こし、日常のしがらみから一瞬で切り離される快感を味わうことができます。

100点満点の散歩にするための3つのコツ

この探検を成功させるために、覚えておいてほしいコツが3つあります。

1.スマホをバッグの奥底に封印する

せっかく知らない街に来たのに、マックの中でいつものようにスマホでニュースやSNSを見てしまったら意味がありません。

スマホはバッグにしまい、ただ窓の外の景色と、自分の頭の中に浮かぶくだらない雑念を楽しみましょう。

2.何もお土産を買わずに帰る

「せっかく来たからパン屋で買っていこうかな」という思考を捨ててください。

買い物をすると「家事の延長」になってしまいます。

手ぶらで来て、コーヒーを1杯飲んで、手ぶらで帰る。
この潔さが、あなたを「主婦」から解放してくれます。

3.「何もない駅だったな」と笑って帰る

降りた駅に本当に何もなくても、「うわ、本当に何もなかったな!」と心の中でクスッと笑えれば、大成功です。

目的を達成することではなく、「いつもと違う行動をとった」という事実そのものが、あなたの脳を再起動してくれます。

2つ隣駅への探検で気分を変えよう

日常がつまらないと感じるのは、あなたが怠惰だからでも、人生に失敗したからでもありません。

ただ、毎日同じ景色を見すぎて、脳の感度(センサー)が少しだけ眠っているだけです。

そのセンサーを呼び覚ますのに、大金も、長時間の移動も、強い気力も必要ありません。

「いつもと違う電車に乗って、2つ隣の駅でマックのコーヒーを飲む」

たったこれだけのことで、帰りの電車に乗る頃には、いつもの見慣れた景色が少しだけ違って見えるはずです。

今週のどこかで、500円玉をポケットに忍ばせて、小さな脱獄を企ててみませんか?

※TOP画像にはしゃらさんのイラストをお借りしました。仕事終わりにただマックに行くのも、結構いいですよ。

いいなと思ったら応援しよう!