スーパーで「味の想像がつかない輸入調味料」を1つだけ買って、夕飯にぶち込む遊び
「今日の夜ご飯、何にしよう……」
この問いを、人生で一体何万回繰り返してきたでしょう。
50代の主婦にとって、毎日の料理はもはや「家庭を支える愛情表現」などではなく、単なる「終わりのない作業」です。
クックパッドを開いても、味の想像がつく料理ばかり。
家族に「何食べたい?」と聞けば、「なんでもいい」という一番腹の立つ答えが返ってくる。
かといって、テレビでやっているような「手間暇かけたおしゃれな創作料理」に挑戦する情熱なんて、1ミリも湧いてこない。
もし、あなたが毎日の食卓と献立作りに吐き気を感じているなら、今日から「料理」をやめて「小さな実験」を始めませんか?
用意するのは、スーパーの輸入食品コーナーにある、500円前後の「味の想像がつかない怪しい調味料」1つだけです。
500円で食卓に「合法的なスリル」を持ち込む
いつものスーパーの、少し端っこにある「輸入食品コーナー」や、カルディなどの輸入食材店。
普段は通り過ぎてしまうその棚の前で、足を止めてみてください。
そこには、読めない外国語が書かれた瓶詰めや、見たこともない色のペースト、怪しげなスパイスが並んでいます。
ハリッサ(地中海の辛味調味料)
デュカ(中東のナッツとスパイスのふりかけ)
ナンプラーやスイートチリソース(アジアン調味料)
トリュフ風味のオイルや、怪しいハーブソルト
どれでも構いません。パッケージを見て「え……これ、どんな味がするの……?」と一番首をかしげたものを、1つだけ買いましょう。予算は500円前後です。
そしてその調味料を、今日の夕飯の「なんてことない普通の料理」にぶち込むのです。
レシピ通りに作らない。テキトーに「ぶち込む」のがルール
ここでの鉄則は、「正しいレシピを調べないこと」です。
ネットで「ハリッサの使い方」などを検索して、本格的な地中海料理を作ろうとしてはいけません。
そんなことをしたら、また新しい材料を買い揃えることになり、いつもの「めんどくさい料理」に逆戻りです。
そうではなく、いつもの日常に「雑にぶち込む」のがチョイタノ流です。
いつもの鶏もも肉を焼いたところに、謎のペーストを塗ってみる。
いつもの野菜炒めの仕上げに、怪しいスパイスを振りかけてみる。
いつものスープに、読めない外国語のソースをたらしてみる。
仕上がりは完全に行き当たりばったりです。
キッチンに立ちながら、
「うわ、なんかすごい匂いがしてきた……」
「これ、本当に食べられるのかな?」
と、胸が少しだけざわつくはずです。
この「小さなざわつき」こそが、マンネリ化した日常を打ち破る最高のスパイスになります。
家族の反応すら「実験データ」として面白がる
料理を食卓に出すときも、「一生懸命作ったから食べてね」なんて言う必要はありません。
自分の中でこれは「家庭サービス」ではなく「人体実験」なのですから。
一口食べた夫や子どもが、「なにこれ!」「なんかエスニックな味がする!」と驚くかもしれない。
あるいは、「うーん、ちょっと微妙……」と不評に終わるかもしれない。
どちらでも、100点満点の大成功です。
もし美味しかったら、「500円で我が家に新しい定番が生まれた!」と得をした気分になれる。
もし美味しくなくても、「やっぱり怪しいと思ったんだよねー!」と笑い話にすればいい。
「失敗したらどうしよう」と怯える必要はありません。
たかが500円の調味料です。
毎日の無難で安全な「いつもの味」に飽き果てているのは、実は家族だって同じなのです。
食卓に一瞬だけ訪れる「え、これ何?」という空気感を楽しんでみてください。
料理を「創作」から「遊び」に格下げする
私たちは長年、「栄養バランスが良くて、家族が喜ぶ、ちゃんとした料理」を作り続けなきゃいけないというプレッシャーに縛られてきました。
でも、子どもも大きくなり、人生の後半戦に入った今、もうそんな肩肘を張る必要はありません。
料理を「ちゃんとしなきゃいけない家事」として捉えるから苦しくなるのです。
たまには「500円で買い取った、食べられる実験」として遊んでみる。
「今日はあの怪しいペーストを使って、焼きそばを台無しにしてみようかな」
そんな風に考えると、あんなに憂鬱だった夕方の買い出しが、ほんの少しだけ楽しみに変わってきませんか?
たったひとつの調味料で、日常に違和感を
毎日の暮らしがつまらないと感じるのは、あなたの生活の中に「予想外の出来事(ランダム性)」がなくなっているからです。
すべてが予測可能で、すべてが予定調和だから、心が動かなくなってしまう。
だからこそ、自分の手で小さな「予想外」を仕込んでみる。
たった500円の輸入調味料1つで、いつもの退屈なキッチンが、怪しい実験室に変わります。
今日の買い出しのついでに、一番読めない外国語が書かれた瓶を、カゴに放り込んでみませんか?
※TOP画像にはRei@イラストレーター🇯🇵🇮🇹さんのイラストをお借りました。こんな記事に使われましたよ。
